平成28年2月議会で自由民主党新生会「代表質問」を行いました。

Updata 2016年 3月6日

平成28年2月定例議会は新年度予算を審議する大切な議会ですが、2月29日、自由民主党新生会として「代表質問」をさせて頂きました。

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《《平成28年2月議会 岡村精二代表質問 全文》》
《《岡村精二代表質問に対する知事・教育長・警察本部長の答弁》》

【質問の前文】

自由民主党新生会の岡村精二です。
さて、村岡知事は平成28年度当初予算で、特に人材の確保・育成に重点をおいた「チャレンジプラン」と、「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を、着実に推進するための予算を編成されており、その実現に大きな期待を寄せています。
私は昨年の夏休み、県内の小中学生93名と、富士山登山に挑戦しました。
登山当日、子どもたちは未知への挑戦に対する大きな期待に胸を膨らませていましたが、あいにくの雨。
それでも、やる気満々の子どもたちの表情を察した登山ガイドの「登れるところまで登りましょう」の一言で決行することになりました。
諦めかけていた子どもたちから、大きな歓声が上がりました。
しかし、8合目まで登ると風雨はさらに強まり、立っているのもやっとの状態、先行していた登山者たちが諦めて下山していたこともあり、標高3010mで中止しました。
しばし立ちつくし、びしょ濡れになりながらも、涙を流して悔しがる子どもたちの逞しい表情を見て、この子たちに安心して日本の未来を託せる。
そんな気持ちになりました。
また昨年10月には「ねんりんピック2015おいでませ山口大会」が開催され、私はペタンク競技の運営に携わる機会を頂きました。
ペタンクはカーリングに似た競技で、ヨーロッパでは非常に人気のあるスポーツです。
80歳をこえた選手も、正にアスリートで、競技中は真剣そのもの。
静まり返った中で投じられた鉄球を、見事10m先の目標地点に、ピタリと寄せました。

目標をしっかり持った意欲的な生き方は年齢に関係なく、地方創生を実現する原動力であり、改めて村岡知事の目指されている人材育成の大切さ、「未来は人で創る」ということを実感させて頂きました。
それでは会派を代表して、県政の諸課題について質問をさせて頂きます

【質問内容】
1.地方創生について
①人口減少の克服 
県内へのUJIターン促進 
中小企業の成長を支える人材の還流・定着の促進
2.
防災対策について
3.健康福祉行政について
家庭介護支援の取り組み 
育児支援の取り組み
4.
教育行政について
ものづくり教育の充実 
食育と学校給食の充実
5.
警察行政(子ども、女性を犯罪から守る取り組み)について

3月3日午前、1時間にわたりテレビ民放3社で放映されました。
2016.3.1平成28年2月議会代表質問(山口新聞)2016.3.1平成28年2月議会代表質問(宇部日報)

 

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平成25年9月定例議会で「一般質問」。《序文をぜひ読んでください》9.25

Updata 2013年 10月11日

今年の夏は猛暑日が2か月も続き、7月28日は山口県北東部では、過去に例のない豪雨による大災害が発生し、山口県議会では急遽、臨時議会を開催し、災害への対応、補正予算などの対応を行いました。
最近は県下、何処にいても災害を受ける可能性があり、「災害は忘れた頃にやってくる」という言葉も空虚に感じるほど、災害多発時期が訪れたように思います。
平成12年に山口大学大学院「防災システム工学科」に入学し、以来、災害対策に取り組んで参りましたが、専門家の一人として、県民の安心・安全の確保に、少しでもお役に立てるよう尽力して参ります。
9月定例議会で「一般質問」を行いましたのでご報告します。
《序文をぜひ読んでください。》

9月議会での質問                  第19回ジュニア洋上スクールin韓国での安光君とのスナップ

一般質問の項目 
1.教育問題について
(1)携帯電話が子どもに与える影響
(2)自然体験教育について
(3) 学力向上を意識した小中学校での達成度試験
2.土木建築行政について
(1)入札契約制度の改正と中山間地域における建設業の継続的な経営の確保
(2)技能労働者の労務単価
(3)社会保険加入など法定福利費を明示した標準見積書
(4)建設業のイメージアップと後継者育成
(5)河川、港湾における放置プレジャーボート
4.農林水産物の生産・販売促進について
5.公契約条例の制定について
6.スポーツの新興について

《《一般質問の全文PDF》》

《《一般質問に対する回答PDF》》

学力向上を意識した小中学校での達成度試験について
学習達成がとかく不十分なまま、生徒が何の関門もなく中学校を卒業することに疑問を感じます。
高校段階で数次の達成度テストを行うという動きがあり、小中学校の段階で達成度試験を行ってどうかと提案しました。
【回答】
三十五人学級化や少人数指導教員、学力向上等支援員の配置など、指導体制の充実に努めている。県教委では今年度新たに、小学校3年生から中学校2年生までを対象とした、本県独自の「山口県学力定着状況確認問題」を実施する。
今後提案の趣旨も踏まえ、学力の定着状況を確認し、繰り返し学習補充学習など、各学校におけるきめ細かな指導の充実を図りますとの回答を頂きました。
資源のない小さな国が、国際的な発言力を維持し続けるには、学力のみが頼りです。

一般質問の序文(大学生になったダウン症の「安光 皓生」くんのこと)

おはようございます。
自由民主党新生会の岡村精二です。
NHKの朝のドラマ「あまちゃん」が、今週一杯で終わります。毎朝、BSで6時30分から、NHK総合で7時から見ていた私には少し寂しい思いです。
しかし毎朝、東日本大震災の被災地である東北地方に「国民が思いを寄せる」。
それだけでも、価値のある番組だったと思います。
さて今春、第22回目の「子ども自然体験スクール」を石垣島で行いました。
160名近い子どもたちが参加する事業ですが、発達障害やダウン症、また不登校、親子関係で悩んでいる子どもたちも毎回、数名参加しています。
 10年ほど前、小学4年生の皓生君というダウン症の男の子が参加しました。
高いところが苦手なダウン症の子どもにとって、船のタラップや階段を登ることも大きな試練であり、6泊7日の研修に出すことは、家族にとって大きな決断だったと思います。
福岡を出港した船が一路、沖縄を目指して航行していると、スタッフから「帽子を深くかぶり、サングラスをした挙動不審の男性が子どもたちの様子を伺い、写真を撮っています」との連絡があり、後ろから、そっと近づいて声を掛けると「私は皓生の親戚の者で、あまりにも心配で内緒に付いて来ました。
あまりご迷惑を掛けるようなら連れて帰ろうと思っています。」と恥ずかしそうに答えられ、私たちの日程に合わせて、船やホテルを予約しておられました。
その後は私たちスタッフと共に行動し、最終日まで、彼に見つからないように、見守っておられました。
彼の班6人で、面倒見のいい班長でしたが、人見知りをして、なかなか班員になじめない彼を、学生スタッフ全員で懸命にフォローしていたことを思い出します。
解団式の後、彼の前に初めて姿を見せたおじいちゃんを見て、目を丸くして驚いた彼の笑顔が忘れられません。
スクールでは毎回、「父母からの手紙」という研修を行っています。お母さんから彼に届いた手紙の一部を紹介します。
「皓くんへ。沖縄はどうですか?
皓生とママが、こんなにも長い間離れるのは初めて・・。
いいえ、皓生が生まれてすぐ集中治療室へ入院して以来ですね。
あのときは、小さな命を一生懸命燃やし続けていたんだよね。強かったんだよ。皓生は。」
と病気のたいへんさに触れていました。
その後も彼は夏のキャンプなどに、毎回参加し、自分のペースで楽しんでいましたが、とても可愛くて、学生スタッフのアイドル的な存在でした。
そんな彼から今年5月、突然、「僕は今、大学生になり文学を学んでいます。バレーボール部にも入り、友達もできました。」という電話が掛かってきました。
総合支援学校を卒業した彼は、福岡の通信制高校に進学し、英検3級に試験に合格し、そして今年、大学に合格したそうです。
スタッフとして彼の面倒をみた経験のある私の娘が、偶然、電話を受け、うれしくて涙が止まらなかったそうです。
たとえ、どんな障害を持っていたとしても、子どもたちは限りない可能性を持っているということを教えて頂いた出来事でした。
 私は30年間に及ぶ青少年活動の中で、毎回、多くの感動を頂きました。
この感動を大切にして、これからも取り組んで参りたいと思います。

安光皓生くんの新聞記事

ダウン症の少年が大学に現役合格し、4月から地域文化を専攻して、大好きな歴史を学ぶ。他の受験生と同じ条件の入試でつかんだ春。
「将来は歴史塾を開いて、日本史の面白さを伝えたい」と夢は膨らむ。
 少年は山口市に住む通信制高校3年、安光皓生(こうせい)さん(18)。
英語、国語、社会は5段階評価の5。梅光学院大文学部(山口県下関市)に、面接30分と小論文のAO入試で合格した。
 ダウン症と診断されたとき、父義文さん(56)と母和代さん(56)は、「この子の自立のためには何でもやろう」と決めた。生後1カ月ではり、2カ月で音楽セラピーを試し、民間療育機関で発達指導を受けた。
1歳半から始めた読み聞かせでは、寝る前に絵本を20冊読みたがり、 30冊になると和代さんの声がかれたという。
 両親は療育法を探すうち、米国発の脳障害児の訓練プログラム「ドーマン法」を知る。
視覚、聴覚、触覚に刺激を与えて乳児の発達過程を追体験させ、脳の機能を引き出すものだ。
 3歳で始めた訓練では腹ばい、雲梯(うんてい)、水泳など厳しいメニューが課される。
四つんばいではいはいする訓練を嫌がり、課題の1日1600メートルを400メートルこなすのがやっとだった。
言葉や知識をカードで教えるプログラムははかどった。
順調な発達が認められ6歳の時に、米国のドーマン法の研究所内にある学校に招かれた。
母子で渡米し9カ月間、英語で英文学や数学などを学び、自転車とランニングのバイアスロンに取り組んだ。
障害児だからと特別視されることはなく、スタッフは「偏見のない社会で暮らして自信になったのでは」と見る。7歳で訓練は終了した。
北九州市の私立小を経て、小学3年から公立小の普通学級で過ごした。
算数は苦手だったが、好きな歴史分野は大人の本を無数に読んだ。
のびのび勉強していたが公立中1年の時、孤立した。
和代さんが「自分のことは自分でやらせたい」と申し出たところ、担任が級友の手助けまで制止したためだ。
見かねた級友女子数人が「皓生くんが笑わなくなった」と卒業した小学校に訴え出た。
小学校長と6年時の担任がかけ合い、中2でおおらかな担任に変わって落ち着いた。
「クラスの子に嫌われてない、とすごくうれしかった。
あの子たちの行動がなかったら今はなかった」と和代さんは振り返る。
 徳川家康や武田信玄が好きという皓生さんは歴史研究家を志している。
「私たちは歴史の子孫。先祖がどう考えたか伝え、多くの人に日本史を好きになってほしい」と話す。
 
2005年、第19回ジュニア洋上スクールでの安光皓生くんの写真です。

 

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平成22年度6月定例議会・一般質問・答弁

Updata 2010年 6月21日

一 般 質 問

6月18日
岡村精二議員:一般質問全文

(自由民主党)

おはようございます。自由民主党の岡村精二です。

先日、机の引き出しを整理していると、小さな紙切れが出てきました。
大学生になった娘が小学2年生の頃、事務所で仕事をしていると、そっと私のそばに寄ってきて、ニッコリと笑って私に手渡した紙切れです。
「星香のマッサージ」と書かれた紙にはマッサージのメニューと値段が書いてありました。
可愛いイラスト入りで書かれた紙には、「肩もみコース5分20円」「腰もみコース5分20円」「全身コース15分50円」「スペシャルコース、これは人気殺到で受けられません」と書いてありました。

娘は小遣い稼ぎのためにアルバイトをしたかったのだと思います。

メニューを見ている私の顔を覗き込んで、注文を待っている娘に、私はこう答えました。
「星香が赤ちゃんの時、飲んだオッパイはタダ。星香の洋服代はタダ。星香の本代はタダ。星香の食事代も全部タダ。」と答えたら、娘は私の後ろに回って、黙って肩もみを10分間してくれました。それだけで、私は一日、幸せな気持ちになれました。

小さな紙切れの思い出ですが、幸せとは身近な所にあるのだと思わせて頂きました。日々の感動を大切にしたいと思います。

さて、私は文教警察委員会の委員長を務めさせて頂いていますが、よく県民の皆さまから「山口県教育とは何ですか?」「防長教育、長州教育といいますが、何ですか?」との質問を受けることがあります。
私は「吉田松陰先生、すなわち松下村塾の教えです」と答え「親思う心にまさる親心、今日のおとずれ何と聞くらん」「至誠にして動かざる者、未だこれ有らざるなし」という松陰先生のお言葉や、一人ひとりの個性を大切にする教育風土についてお話していますが、何か漠然としていて、山口県らしさを伝えることができませんでした。

先日、「山口県教育とはこれだな」と気付かせて頂いたことがありますので、ご紹介させて頂きます。
例えば、薩摩藩には「郷中教育」という教えがあり、「掟」には「嘘を言うな」「負けるな」「弱い者をいじめるな」「質実剛健たれ」などと書かれ、これが薩摩藩、言い換えれば鹿児島県教育の柱になっています。
また、会津藩には「什(じゅう)教育」という教えがあり、その中心的な存在は藩校の「日新館」であり、学ぶきまりとして「年長者の言うことに背いてはなりません」「年長者にはお辞儀をしなければなりません」「嘘を言うてはなりません」「卑怯な振る舞いをしてはなりません」「弱い者をいじめてはなりません」「戸外で食べ物を食べてはなりません」「戸外で婦人と言葉を交わしてはなりません」と書かれています。これが会津藩の教育の柱です。

そこで山口県教育の柱ともいうべき、松下村塾の塾則を調べてみると、5カ条の規則があり、第1条「両親の命、必ず背くべからず」、第2条「両親へ必ず出入を告ぐべし」、第3条「朝起きて顔を洗い、髪を整え、先祖を拝し、お城を拝し、東に向って天朝を拝する事、たとえ、病にふすときも怠るべからず」、第4条「兄はもとより、年長又は位高き人には、かならず従い敬い、無礼なる事なく、弟はいふもさら也。品卑しき、年すくなき人を愛すべし」、第5条「塾中に於て、よろづ応対と進退とを、切に礼儀を正しくすべし」と書かれています。

「両親の命、必ず背くべからず」「両親へ必ず出入を告ぐべし」という2つの規則は、他藩の掟や規則にはありません。「親を大切にする」という当たり前と思えることを塾則の、しかも第1条に謳っていることが松下村塾らしさであり、おおきな特徴です。
乃木希典大将の家訓は「幸を招く元は先祖に向かいて、朝晩手をば合わせよ」であり、松陰先生の影響を受けていたのではないかと思われます。
「親を大切にする」ということは花に例えれば、「根っこを大事にしなさい」という教えだとも受け取れます。
山口県教育とは「親や先祖を大切にする教育。郷土の偉人たちの生き方に学ぶ教育」ではないかと私は気づかせて頂きました。皆様は如何でしょうか。

それでは通告に従い、質問をさせて頂きます。まず、土木建築行政のうち、入札制度の改正について質問いたします。

建設業は社会基盤の整備、暮らしの安心・安全の確保、災害時における緊急支援など、社会的に重要な使命があるにもかかわらず、長期にわたる景気の低迷と公共工事の削減などにより非常に厳しい状況にあります。特に低価格入札による影響は、業界全体を疲弊させる事態となっています。
そこで2年前、「公共工事の入札制度」に関するアンケート調査を、山口県建設業協会の会員と宇部市内の建設業者、合計333社に対して実施し、152社から回答を頂きました。
その調査結果をもとに、公共工事に対する積極的予算編成、県内業者への優先発注、調査基準価格と判断基準価格の引き上げ、予定価格の事後公表などについて、繰り返し質問と要望を行って参りました。
県は平成20年7月、調査基準価格を約82%に引上げ、判断基準額をその3%下に設定し、低価格入札に一定の歯止めが掛かりました。県が方向性を示したことで、市や町も同調する動きとなったことに感謝しています。さらに昨年7月には土木工事について調査基準価格を86%に引上げ、判断基準額はその2%下となり、国の調査基準価格を上回る引き上げを行いました。
しかしながら、建築工事につきましては、土木工事の算出方式に0.9を掛けた値が調査基準価格となっていたことから、調査基準価格の再検討を要望しておりましたところ、今年5月に行われた改正により、建築工事についても、土木工事と同程度の85%に引き上げられ、6月1日より実施されることになりました。
判断基準価格を考慮すると他県をしのぐ引き上げであり、執行部の度重なるご努力に感謝申し上げます。

ところで、県が入札参加者に行った「予定価格の事後公表」についてのアンケート調査では、選択肢として「事前がよい」が53.7%、「事後がよい」が31.9%、「どちらでもよい」が14.4%となっていますが、私が行ったアンケート調査の結果では60%の業者が事後公表を希望していました。
事前と事後の落札率で、1億円以上の土木工事に、差が4ポイント出たことについて、さらに多くのデータを収集し分析を進めるために、1億円以上の工事のうち事前・事後で比較可能な20組程度で、改めて試行・調査するとのことですが、全体の落札率、平均応札率、見積もり精度ともに、事後公表の方が高い数値を示しており、事後公表に移行しても良いのではないかと考えますが、あえて再調査する目的と、今後の対応についてお尋ねいたします。

公共工事についての要望ですが、昭和24年に緊急失業対策法が制定され、その目的は多くの失業者の発生に対処し、失業対策事業及び公共事業にできるだけ多数の失業者を吸収し、その生活の安定を図るとともに経済の興隆に寄与することでしたが、平成7年で廃止になりました。
現在は平成20年の世界同時不況に際して、国は緊急雇用創出事業を開始し、その分野は介護・福祉分野、子育て分野、観光分野、環境分野など多種の分野に及んでいます。しかし、建設会社の倒産等により雇用を失った方々には、なじめない分野であり、失業対策としての公共工事に必要性を感じています。

先日、中山間地域で農業に携わっている方から「私が高齢になっても、毎年、田を耕しているのは、農業で生計を立てようと思っているのではありません。先祖伝来の田を守らなければという使命感で、頑張っているだけです。戸別補償なんて期待していません。数年前まで近所に建設会社があったから、そこで働いて、休日に農業をして田を守ってきたが倒産してしまい、その仕事もなくなりました。もうここには若い人は住めないね」という話を伺いました。
中山間地域における公共工事は一つの産業であり、農業や生活基盤の維持・存続にも大きな効果があります。建設業者の倒産は、市町村合併により入札範囲が広域化したことも影響しています。公共工事への積極的予算編成と入札における地域的細分化を要望させて頂きます。

次に公共建物における耐震化工事について質問いたします。
度重なる大震災の発生に伴い、山口県も公共建物の耐震化工事が急がれています。
耐震化工事には枠付き鉄骨ブレース補強として「在来工法」と「ハイブリッド工法」、「デザインフィット工法」。また、「PCアウトフレーム工法」などもあります。 
在来工法はボルト用の穴を、多数開ける工事を伴うことから、騒音の低減や工期の短縮などの目的から、在来工法にエポキシ樹脂や特殊モルタルを併用し、ボルトの数を低減する「ハイブリッド工法」、「デザインフィット工法」などが近年、多く採用されるようになっています。
しかし、技術評価の必要性などから工法によっては、山口県内では数社に限られるものや、県外業者でなければ施工できないものあり、仮に建設業者が競争入札で落札しても、限られた専門業者に工事のほとんどを委託する結果となっています。
地元業者への優先発注と公平性を期す意味でも、設計段階での工法の選定にも配慮が必要と考えますがご所見をお尋ねいたします。

次に技能士の活用について質問いたします。

先日、平成22年度「山口マイスター」認定式が行われ、本年度は新たに8名が認定されました。ものづくりの分野において、優れた技能を有し、次世代技能者の育成に意欲のある者が認定され、技能者の地位と技能水準の向上を図ることを目的としています。
建設業においても、多くの職種で認定が行われていますが、地位の向上という意味でもその活用が期待されています。
特に建設業界では低価格入札が建築物の品質低下や安全管理に大きな影響を与え、とりわけ低価格での受注による下請け業者への影響が労務単価に及んでいます。
技能士は施工の質的水準の確保のために不可欠であり、その活用が技術水準の向上につながると考えます。
岡山県では建築営繕課発注工事の仮設足場においては、昨年度より平屋の建築物では「とび技能士」は任意、2階建て建築物ではとび2級技能士を常駐、3階建て以上の建築物ではとび1級技能士を常駐することを試行し、今年度より本格的に実施しているとのことです。
山口県では仮設足場工事においては「とび技能士」の活用がされていません。
建築物の品質管理、安全管理、ならびに技術力の向上を期す意味でも、技能士の積極的な活用が必要であり、また総合評価方式での加点対象にすることも考慮する必要があると考えますが、ご所見をお尋ねいたします。

次に道路行政における自転車への施策について質問いたします。

山口県における平成21年の自転車による死亡者数は12名であり、負傷者は1105名に達しています。警察等による交通安全対策も大切ですが、道路行政における自転車に対する施策も大きな要因となっていると思われます。
一例ですが、私は宇部市常盤台にある宇部高専に5年間、自転車で通いました。沼交差点付近から丘陵地の高台に至る道路は、上宇部中学校や常盤中学校、宇部高校、山口大学工学部、宇部高専の学生の通学路にあたりますが、40年前、私が通学していた頃と道路の状況は変わっておらず、改善された様子もほとんどありません。
朝の通学時間帯は自転車に乗った生徒や学生であふれ、歩道を走れば歩行者から迷惑がられ、また車道を走れば自動車の運転者から迷惑がかれ、まるで邪魔者扱いです。
宇部市内の高校生は4782人で、その内自転車通学は3566人、全体の74.6%です。中学生は4595人でそのうち自転車通学は1719人、全体の37.4%です。
また、環境負荷という面で捉えると、県内の自家用車利用率がもっとも高いのは防府市で67.8%、最も低いのは下関市で56.2%となっています。下関市は公共交通の利用者が多いのが要因だと思われます。
家庭における年間CO2排出量は、自家用車からの排出量が平均3分の1程度ですが、山口県など公共交通の不便な地方都市では、2分の1近くを占める場合が多いようです。
高齢化が加速する中、マイカー中心の地方都市は高齢者や子どもたちの日常生活移動が益々困難になっており、自動車によるCO2の排出を低減する意味でも自転車利用を促進する必要性があります。
そのためには、自転車からみた地域の道路条件の調査、改善、特に事故が懸念される個所の改良が不可欠であり、自転車利用を促進して自動車の利用を少なくし、環境負荷を低減するという観点も必要です。自転車歩行者道等の設置、自転車の通行区分など道路行政における自転車への施策について、ご所見をお尋ねいたします。

次に防災対策のうち、まず土砂災害対策について質問いたします。

山口県は昨年、7月21日豪雨で発生した土砂災害により、特に防府市内では多数の死傷者を出す甚大な被害を受けました。お亡くなりなられた皆さまのご冥福をお祈りいたします。
災害発生から1年たった今も、被災地では懸命の復旧工事が行われています。当時の状況を改めて検証してみますと、山口県の災害に対する初期対応のあり方は、非常に迅速であり、その対応は素晴らしく他県の模範とも成るほどであり、日々の危機管理に対する研鑽の表れだと高く評価しています。
ただ、近年、異常気象などにより様々な災害が頻発する中で、県民が安心安全な生活を送るためには、まずは、土木防災情報システムなどの災害情報が素早く周知されることが、県民の命を守る第一歩であり重要と考えますが、やむなく起こる土砂災害は、一旦発生すると、甚大な被害が生じるため、その対策が急務となっています。
県内には膨大な数の危険な箇所があり、防災施設の整備もなかなか追いつけないと聞いています。昨年の教訓も踏まえ、県は土砂災害防止対策を、今後どのように進めていこうとされているのか、まずはお尋ねします。
さて、広島県呉市付近から山口市秋穂にかけて山陽道の北側には、断続的に花崗岩がむき出しになった山々が続いており「広島花崗岩」と呼ばれています。防府市で発生した土砂災害は、流域面積から考えると異常な量の土砂が流出しており、その要因の一つが「広島花崗岩」にあると言われています。
山口大学の羽田野袈裟義教授が調査した防府市の土砂災害に関する資料によると、当時、防府と山口では10分間雨量8ミリを超える雨が断続的に降っており、降雨量に差はあまりありませんが、地質の違いにより

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平成21年度9月定例議会・一般質問・答弁

Updata 2009年 10月2日

一般質問

10月1日
岡村精二議員:一般質問全文

(自由民主党)

自由民主党の岡村精二です。

先日「敬老の日」にお年寄りの皆さんと話をしているうちに、10年前の、我が家の出来事を思い出しました。

当時、82歳だった父が、突然私に「もし、俺が死んだから、毎月、墓参りに来てくれるか」と聞いたので、私は「毎月は無理。年4回。盆と正月、それからお彼岸だな」と答えました。

我が家のお墓は、当時、防府にあったので、とても毎月行ける距離ではないと思いました。すると今度は「もし先に、ばあちゃんが死んだら、俺は毎日墓参りに行きたいが、どう思うか」と問いかけられ、「毎日」と聞いて、返事に困ってしまいました。

そのとき既に父は、私に内緒で近くの墓地を購入し、しかも、私名義でお墓の注文までしていました。返す言葉が見つからず、仕方なく、お墓を移動することに同意しました。

ところがいよいよ、お墓を移動するときになって、今度は「お寺を替わる」と言い出し、私と喧嘩になってしまいました。

父とは、かつて太平洋横断をして以来、ほとんど喧嘩をしたことが無かったのですが、そのときは私が怒りました。

「先祖代々、我が家のお墓を守って頂いているお寺があるのに、替わる必要はない。親父が死んでも、1時間もあれば、住職さんは防府から宇部まで来てくれる」と私が言うと、父は「これから、お前が防府に住むことは、ありえない」と答え、勝手にお寺を探し始めてしました。

気まずいまま、年が明けた1月15日、テレビ番組で「さだまさし」さんがコンサートをしているのを、父と二人で、居間で見ていると、父が「関白宣言」を聞きながら泣いていました。

「お前を嫁にもらう前に」という歌詞で始まる有名な歌ですが、この歌を聞いて泣く人は珍しいと思います。

3番にこんな歌詞があります。

「子どもが育って、年をとったら、俺より先に死んではいけない。例えばわずか1日でもいい。俺より早く逝ってはいけない」

この部分を聞いて、父は泣いていました。

父はいつも、口癖のように母に「俺より先に死ぬな」と言っています。

母は近所の友だちと会話をしていると「私はじいちゃんを残して、先に死なれん」とよく言っています。

父は「死ぬな」、母は「死なれん」、

いい夫婦だなあと心から思います。

その1年後、父の要望を受け入れ、宇部市内のお寺に替わらせて頂きました。

父は大正6年生まれで今年92歳、母は大正14年生まれで84歳。父は75歳まで大工の棟梁だったこともあってか、とても元気で、今もバイクに乗っています。母は物忘れがひどくなり、身体の動きも鈍くなり、最近は、父が朝夕の食事の世話をするようになりました。

いつまでも、元気でいてほしいと思わせて頂いた敬老の日でした。

お年寄りの皆さんが、安心して暮らせる社会づくりに努力して参ります。

それでは、通告に従い一般質問をさせて頂きます。

まず、青少年の健全育成についてお尋ねします。
参考資料に掲載させて頂きましたが「お母さんの宝物」という小学1年生の詩をご紹介します。

『お母さんに「お母さんの宝物はなあに?」と聞くと「まあくんととっちゃん」と言います。だから、ぼくが「お母さんの命よりだいじ」と言うと、お母さんは、ぼくとおにいちゃんを抱きしめて「うん」と言います。ぼくはとってもうれしいです』

読むたびに、ほのぼのとして、幸せな気持ちになります。子どもたちはお母さんが大好きです。

子どもたちの写真も掲載させて頂きました。今年の夏、阿蘇で行ったキャンプで、撮影した写真ですが、笑顔があまりにも素晴らしかったので、皆様に見て頂きたいと思いました。

さて、誰が、この子どもたちの笑顔との優しい素直な心を守るのでしょうか。

大人である私たちの責任を強く感じています。

青少年健全育成条例の改正については今回で6回目の質問です。

まず、有害図書類の包括指定についてお尋ねします。
規則に「包括指定とは、卑わいな姿態等を表現した図画または写真を掲載する頁の数が10以上または頁の総数の10分の1以上ある図書」と記載されています。

その規則にある「卑わいな姿態等とは、衣服を脱いだ人の卑わいな姿態」とあり、参考資料に記載した7種類が書かれています。その7種類の規則をみる と、普通の週刊誌に掲載されているヌード写真は、卑わいな姿態とはならないようです。私は乳房の写っている写真が10頁あれば、有害図書という認識をして いましたが、仮にヌード写真が100頁あり、その中に、9頁、卑わいな姿態を写した写真があっても、有害図書にはならないということです。

ヌード写真集が子ども向けの雑誌とともに陳列されていても違反にはならないというのが実情です。

県では有害図書の審査を誰が、どのような方法で行っているのか、また、仮に有害図書の審査を出版社や書店の自主性に任せているとすれば、そのチェックをどのように行なわれているのか、ご所見をお伺いします。

次に自動販売機による有害図書類の販売についてお尋ねします。
条例では自動販売機による有害図書の販売を禁止しています。しかし、監視カメラを設置することで、業者は「対面販売をしている」との解釈から、県内では野放しの状況になっており、有害図書の販売している自動販売機は数多く設置されています。

自動販売機による有害図書類の販売に対して、どのような対策を講じているのか、場合によっては条例を改正し、自動販売機に対する規制強化する必要があると考えますが、ご所見をお伺いします。

次に有害図書の陳列方法についてお尋ねします。
コンビ二や書店では、最近、仕切り板による区分陳列が行われているようですが、スーパーなどでは、未だに子ども向け雑誌と有害図書類が一緒に販売されているのを見かけます。その指導状況と対策についてお伺いします。

さて、その仕切り板ですが、昨年12月議会の続きとなりますが、「青少年健全育成条例のしおり」に掲載されている「垂直に立てた仕切り板」の図についてお尋ねします。
「し おり」には、私が要望した通りの「垂直に立てた仕切り板」の図が掲載されていますが、この図を記載した意図についてお伺いします。本来なら、販売業者への 説明会資料にも「しおりに掲載した図」を使用すべきですが、あえて階段状の図に差し替えた意図についてもお答え頂ければと思います。私には業者への配慮か ら、図を差し替えたようにしか受け取れませんが、「子どもを守る」という強い意志があるのでしょうか、ご所見をお伺いします

次に携帯電話に対する保護者の監視義務の条例化についてお尋ねします。
石川県議会は「いしかわ子ども総合条例」を一部改正して、全国で初めて「小・中学生に携帯電話を所持させないことを保護者に義務付ける」条例案を6月29日に可決しました。

条例による児童の携帯電話の所持規制は全国で初めてです。

さて最近、他県では、女子生徒が自ら裸の写真を携帯電話のカメラで撮り、男子生徒に送り、その写真が携帯電話のメールで学校内の生徒にばら撒かれるという事件が起こっています。女子生徒の軽率な行動です。

携帯電話のメールで写真を受け取った生徒からの通報で発覚し、教員が調べた結果、20名近い生徒に送られていたそうです。

男子生徒が女子生徒の裸の写真を撮り、友人に送った事例もあります。

女子生徒には「好きな人はいい人だ」という感覚があるのか、携帯電話のカメラだからと、安易に考えてしまったのかもしれません。

しかし一度、人間関係が悪くなれば、写真は恐喝材料であり、一生付きまとわれることにもなりかねません。被害者は、いつも女性です。男子高校生が携帯電話に複数の女子高校生の裸の写真を納めていた事例もあるようです。

規制や条例では片付かない「社会的モラル」の問題ですが、現実は、そこまで中高校生のモラルが低下しているということです。

テレビやインターネットなどにより低俗な性情報が氾濫します。その劣悪な社会環境の中で育まれた社会規範が原因だとすれば、事態は深刻であり、特に女性にとっては悲劇的な状況です。

中高校生の携帯電話がどのように使われているのか、未成年である以上、保護者には監視義務があります。

石川県のように「携帯電話を持たせない」ことを条例化することも必要ですが、その使用実態を生徒や保護者に伝えることは、生徒のみならず保護者にも強い危機感を与える効果があり、使用について厳しく規制する条例化が必要だと考えますが、ご所見をお伺いします。

次に土木建築行政についてお尋ねします。
3年前に、低価格入札を改善する目的の一つとして総合評価制度が導入されましたが「技術者の多い業者に有利だ」という声をよく伺います。

たとえば、全国土木施工管理技士会連合会や日本建築士会連合会が実施する継続学習を受講することで、評点を加算する制度があります。技術力の向上の ためとはいえ、仕事を休み、受講料を払って研修に参加しなければならず、技術者の少ない零細な建設業者にとっては、大きな負担となっています。また、品質 管理及び品質保証のためのシステムの付与の基準として、ISO9001、「環境マネジメントシステム」の付与の基準として、ISO14001の認証取得を 挙げています。しかし、取得はもちろんですが、維持費が毎年20~30万円もかかり、零細な建設業者が対応できる金額ではありません。費用面と手続きの煩 わしさから、継続性が保てないのが実情です。

総合評価制度について、総合的な見直しを行って頂きたいと思います。

それではまず、入札における予定価格の事前公表についてお尋ねします。
昨年実施した予定価格の事前公表と事後公表に対する調査の結果、いずれも大きな差異がなく、再調査を実施するとのことですが、その実施方法をお伺いしま す。  また、その成果を踏まえ、再度、予定価格の事前公表を取り止めるかどうかを検討するとのことですが、低価格入札に対する影響だけではなく、技術力 の向上という観点からも、予定価格の事前公表を取り止めるべきだと考えますが、ご所見をお伺いします。

次に、調査基準価格の引上げについてお尋ねします。
一昨年、県内建設業者333社に対して行ったアンケート調査によると、低価格入札が増加し、経営環境が極めて厳しい状況から、8割以上の建設業者の方々が、調査基準価格の引上げを切実に望んでおられました。

公共工事は、県民の目から見れば、「品質の高い構造物をより安く」といったことが根底にありますが、一方で、極端に安い価格いわゆるダンピング入札 は、受注業者が経費を節減するため、下請へのしわ寄せや賃金低下にとどまらず、公共工事の品質や安全面への影響が懸念されます。

国は、本年4月に、ダンピング対策を強化するため、工事の品質を確保する観点から見直しを行っています。

県では、これまで国に追従して調査基準価格の見直しが行われてきました。私は、調査基準価格については、以前から、県独自の取組の必要性を訴えております。

7月の県の調査基準価格の改正は、どのような考えで行ったのか、ご所見をお伺いします。

次に建設業に対する支援についてお尋ねします。
建設業を取り巻く環境は、公共事業予算の減少や世界経済の減速に伴う景気後退の中で、新たな投資の手控えや建設需要の落ち込みにより、以前にも増して厳しい状況が続いています。

こうした中で、建設業はこれからの進む道について大変苦慮しているところです。

しかしながら、急激に社会構造が変化する中にあっても、建設業は社会資本 整備の担い手であると同時に、本県就業人口の1割を占める従業員等の雇用 面での貢献とともに、先の7月豪雨災害のような大規模災害時には緊急活動やライフラインの確保にあたるなど、地域社会の重要なパートナーとして大きな貢献 を果たしているところです。

今後も引き続いて建設業者が地域社会で活躍するためには、新分野進出等による複業化にも取り組み、従業員や建設機械の有効活用を進めるなど、財務体質の強化を図りながら建設業の経営基盤の強化を図ることが重要であると考えます。

宇部市内の建設業者においても、農業分野や福祉分野へ進出し、進出先の分野において一定の成果を挙げることで、本業の建設業の経営基盤の強化に一役買っている事例もあると聞いています。

県としても、新分野進出により経営基盤の強化に意欲ある建設業者に対し、積極的な支援を行うことが必要であると考えますが、ご所見をお伺いします。

次に防災対策についてですが、7月21日豪雨災害で、被災された皆様に心よ
りお見舞い申し上げます。
まず、
学生ボランティアの復旧支援への参加についてお尋ねします。
宇部市の北部は一人暮らしの高齢者世帯が多い地域であり、今回の豪雨では土砂崩れや浸水などの被害を受けた住居が数多くありました。

ある住居では道路から自宅の途中に小さな土砂崩れがあり、納屋を覗くと、土間の上に、10cmくらいの深さで雨水が溜まり、ワラや農機具などを濡ら していました。私一人でも2日もあれば、ほぼ片付く程度の被害ですが、居住者は一人暮らしのお年寄りであり、人手がなく困った様子でした。

防府市では高校生がボランティアとして、片付けなどの手伝いに参加したとの報道を見ましたが、高校や大学は災害時、組織的に活動できるボランティア団体でもあります。

例えば、高校生が5人1組で、高齢者の住居を訪問し、片付けや土砂の除去をスコップで行うなどで手伝う。危険な作業をさせてはならないが、復旧支援 には大きな力を発揮できるはずです。奉仕活動の一環として、社会参加と「人様のお役に立てる」という喜びを学ぶ大切な機会にもなります。

災害時、学生ボランティアの復旧支援への参加を進めていくべきと考えますが、ご所見をお伺いします。

次に河川の排水ポンプ場におけるポンプ増設とその管理・運営についてお尋ねします。
宇部市の厚南地区を流れる中川のポンプ場の管理人から「排水ポンプを駆動するエンジンが、始動時に調子が悪く、すぐ調整をしてもらったが、豪雨が終るまで気が抜けず苦労した」との話を伺いました。

2基の排水ポンプをフル回転しても、水位は一進一退を繰り返し、いつ止まるかもわからないエンジンに、気が休まらなかったそうです。排水ポンプが作動しなかった事例は、近くの梅田川ポンプ場でも過去にあり、その管理体制にも不安を感じます。

中川ポンプ場は本来3基のポンプが設置されるようになっていますが、実際には2基しか設置されていません。中川は放水側の河川改修の必要性はなく、早急な設置を要望したいが、ご所見をお伺いします。

また、県内の排水ポンプ場のポンプとエンジンは県民の生命に関わる重要な設備ですが、その管理体制ならびに、管理人の技術力向上のための研修がどのように行われているのか、お伺いします。

次に防災危機管理課の職員体制についてお尋ねします。
宇部市防災危機管理課の係長である弘中秀治(しゅうじ)さんは、気象予報士の資格を持ち、防災対策の専門家として、自主防災組織の構築に積極的に取組み、 講演にも招かれています。今の部署に配属されて14年目だそうですが、余人に代え難く、多分定年まで異動はなく、定年後も嘱託として雇用されるのではない かと思われるほど、防災知識と経験が豊富です。

防府市の防災対策室は職員1名だったそうですが、今回の豪雨を契機に、防災危機管理課を立ち上げ、課長を含めた4人と兼務7人の計11人で構成しました。

課長には消防本部の課長補佐が就き、来年度から防災知識を持つ専門官を嘱託職員として採用するとのことです。

通常、行政職は3年程度で人事異動が行われますが、専門知識のみならず、経験を必要とする防災対策に関する部署などは、職員から希望者を募って配属 し、最低5年から10年単位で職員を育成する必要性があり、そうしなければ緊急時における対応は厳しいと考えます。人材の長期育成について、ご所見をお伺 いします。

次に産業廃棄物行政についてお尋ねします。
産業廃棄物最終処分場の許可のあり方についてですが、美祢市豊田前町の産業廃棄物最終処分場について、昨年9月、住民らが産廃処分場の操業と使用の禁止を 求めた仮処分申請に対して、広島高等裁判所は安定5品目以外の廃棄物が搬入される可能性は極めて高いこと、有害物質に触れた水は施設外に排出され、河川や 地下水を通じて住民に摂取され、住民の健康が害される可能性があることを認め、処分場を設置した業者に対し処分場の使用、操業を禁止する仮処分を決定しま した。

しかし、業者側は「県も許可を出しており、全面的に争っていきたい」との談話を出しました。

一度、許可すれば、それが後々まで尾を引くという一つの事例であり、飲料水など健康被害を考慮すれば、現在宇部市小野湖上流の美祢市美東町真名地区 に建設計画のある最終処分場の許可についても、厳正かつ適切な判断をお願いしたいと思います。ところで、既に許可され、稼動している産業廃棄物最終処分場 の監視体制と指導は、どのように行われているのか。水質や搬入状況の抜打ち検査などの監視強化も必要だと考えますが、ご所見をお伺いします。

また、許可され稼動している産業廃棄物最終処分場の設置業者が、仮に倒産し、処分場が放置された場合、周辺地域への影響が懸念されますが、県としてどのような対応を行っているのか、ご所見をお伺いします。

最後に、行政施策の取組みと組織のあり方についてお尋ねします。
議員として6年、各種の提案や要望を行ってきましたが、その過程で山口県政に対して感じたことを正直に申し上げます。

以前、一般質問で役職について取り上げましたが、「参事」「審議監」「調整監」「主幹」「主査」など、それぞれ大切な仕事があるのだと思いますが、 課長、係長といった縦割り体制のほうが、指示系統が明確なのではないでしょうか。また「山口県庁には、個室を持っている管理職が多い」と質問しましたが、 あまり減った様子はなく、改善を望みます。

さて、私が最も強く感じたことは、県政における「事なかれ主義」「国・他県追従主義」「先例主義」です。

青少年健全育成条例の有害図書に関する条例改正に精一杯取り組んできましたが、残念なことは「全国に先駆けて」という気概を、職員の皆さんから感じないことです。

昨年12月議会で、有害図書の陳列における「仕切り板」について質問しましたが「事なかれ主義」というよりも、業者への配慮から、図を差し替えたようにしか、私には思えません。

土木建築行政の入札制度における調査基準価格の引き上げも、国に追従して見直しています。

「事なかれ主義」「国・他県追従主義」「先例主義」を改めなければ、県政発展は望めないのではないでしょうか。

平成25年、伊勢神宮では20年に一度の遷宮、いわゆる、お社の立て替えが行われますが、既にその準備が3年前から始まっています。立て替えが完了 するまでに、20数回のお祭りが行われるそうですが、その最初に行われる祭りを「山口祭」といいます。山の入口に立ち、山に入って木を切り出す前に行われ る祭りだそうです。

「山口」という言葉には「先駆けになる」「先陣を切る」という意味があるのだそうです。

明治維新のとき吉田松陰先生や高杉晋作が活躍したこと、8名もの総理大臣を輩出していることも偶然ではなく、我々、山口県民の持っているDNAと、山口県の持つ役柄がそうさせているのだと思います。

職員の皆様には、「先駆けになる」「先陣を切る」という気概を示してほしいと心から願っています。以前、若い職員から「職場で何か新しい提案をすると、他県に事例や先例があるかどうか調べろと必ず上司から言われます」という愚痴を聞いたことがあります。

行政職は3年から長くても5年で移動し、自信を持って政策を実現できる専門的知識をもった職員が育ちません。

異動が早いことは、県民にとっても、各課の窓口で対応する職員が替わり、知識不足で満足な対応をして頂けない場合もあるなど、不都合なこともありま す。ある出先事務所では今年度、所長以下、職員が大きく入れ替わり、地元説明会では、来られた7名の職員のうち、それまで対応していた職員は1名のみとい う状況に、地元住民からは非難の声がでました。

専門性の高い分野では、最低5年以上での配属、異動が必要と考えます。

「事なかれ主義」「国・他県追従主義」「先例主義」に陥り易い原因の一つとして、こうしたことも挙げられます。

「やる気を育てる」という雰囲気作りには「責任は私が取る」という強い意志も上司には必要です。その気概づくりのためには、意識改革、また組織のあり方にも課題があるのではと考えますが、ご所見をお伺いします。

以上で、質問を終ります。ご静聴ありがとうございます。

答弁

1 青少年健全育成について
(1) 有害図書類について

青少年の健全育成についての数点のお尋ねにお答えいたします。

まず最初に、有害図書類についてです。

まず、有害図書類の包括指定についてですが、本県では、お示しのように、条例で定める基準に該当するものが有害図書類となりますことから、書店等の販売業者は、有害図書類であるか否かについて、条例の基準に基づき判断しており、販売業者の自主性に任せているものではありません。

また、有害図書類の点検については、県が任命する立入調査員等が実施しており、違反があれば、個別に指導を行っております。

次に、有害図書類の自動販売機についてです。

お示しの、自動販売機に監視カメラを設置し有害図書類を販売している事業者は、条例違反となることから、販売業者等に対して、これまでも、有害図書類の撤去命令等を行ってきており、条例改正の必要はないと考えております。

次に、スーパーマーケット等に対する指導状況についてです。

図書類を取り扱うスーパーマーケット等についても、書店等と同様に条例が適用されることから、県下一斉に実施している「こども環境クリーンアップ活動」等において、区分陳列の点検を行い、不備が認められた店舗については、改善に向けた指導を実施しております。

今後、チェーン展開している店舗への働きかけや、関係団体を通じた啓発などにより、区分陳列の周知徹底を図り、きめ細かく指導してまいります。

次に、有害図書類の区分陳列についてです。

お示しの条例のしおりに掲載した図は、平成18年の条例改正時に、区分陳列方法の例示として作成したものであり、また、階段状の図は、改正条例施行後に、同様に、例示として作成したものです。

いずれも条例の趣旨に合致するものであり、御指摘のような事業者への配慮から変更したものではありません。

県といたしましては、「有害な環境から子どもたちを守る」という考えに立って対策を進めており、今後とも積極的に取り組んでまいります。

(2) 携帯電話に対する保護者の監視義務の条例化について
次に、携帯電話に関する条例化についてのお尋ねですが、青少年が携帯電話を使用することに伴い、犯罪やトラブルに巻き込まれるケースが県内でも発生しており、こうした事案から青少年を守るためには、保護者をはじめとして、子どもを取り巻く大人への意識啓発が重要と考えております。

このため、県といたしましては、これまでもPTAや地域住民を対象として、携帯電話の利用等に関する講習会やパネルディスカッションの開催などに取り組んできたところです。

また、こうした取組に加え、今年度新たに、地域における啓発活動のリーダーとなる「子どもネットサポーター」を養成し、学校や警察等と一体となって、携帯電話の使用実態や具体的事例を紹介するなど、保護者等に対し重点的に意識啓発を行っているところです。

子どもが携帯電話を持つことについては、親子がその利点や危険性を十分理解し、家庭や地域の実情を考慮した上で、保護者の判断により行われるものです。また、携帯電話を持たせる場合には、家庭で使用に当たってのルールを決めるなど、携帯電話を使用するためのモラルの向上に努めていただくことが重要であると考えております。

お示しの石川県の条例は、議員提案されたもので、防災や防犯などの場合を除き、小中学生に携帯電話を持たせないよう保護者に努力義務を課しているものです。

本県でも、同様の考え方に立って、これまで積極的に取り組んできており、条例の制定までは必要ないと考えております。

今後とも、青少年の健全育成に向け、携帯電話についての意識啓発を更に推進してまいります。

2 土木建築行政について
(1)予定価格の事前公表について

土木建築行政についての3点のお尋ねです。

まず、予定価格についてです。

お示しのとおり、昨年度は、予定価格の事前公表と低価格の入札との関連性を調査するため、予定価格の事後公表を試行しました。

しかしながら、予定価格を事前公表した工事と事後公表した工事を比較した結果、低価格入札の発生率や落札率、積算の精度等において、有意な差は認められませんでした。

このことは、試行件数の少なさ等が原因とも考えられるため、本年度、再調査を行うこととし、8月から9月の間に指名、公告した工事のうち、昨年の2倍となる約150件の工事について、予定価格の事後公表を試行しているところです。

加えて、今年度は、入札参加者の積算方法等を詳細に把握するため、聴き取りを行うなど、調査方法の改善を行っております。

今後、年度内には、再調査の結果を取りまとめ、ご指摘の低価格入札に対する影響や技術力の向上といった点も考慮しつつ、予定価格の公表のタイミングについて検討いたします。

県におきましては、引き続き、入札・契約制度について、山口県の特性を踏まえつつ、その時々のニーズに応じ、不断の見直しを行ってまいります。

(2)調査基準価格の引上げについて
2点目は、調査基準価格の引上げについてです。

県としましては、お示しのとおり、ダンピングによる入札は、公共工事の品質低下、下請業者へのしわ寄せ、労働条件の悪化及び安全対策の不備等が懸念され、建設業の健全な発展に多大な影響を与えると認識しています。

このため、昨年7月に、多くの都道府県で採用されている、「中央公共工事契約制度運用連絡協議会」、いわゆる「中央公契連」モデルの内容に沿って「調査基準価格」を引き上げたところです。

さらに、本県の独自の取組として、平成20年度に、低価格で施工可能な理由、工事完成後における入札価格と工事実績との乖離、下請業者へのしわ寄せの有無、工事の品質確保の状況、下請契約書の内容や工事代金の支払い状況等を検証するための実態調査を行いました。

この実態調査の結果を踏まえ、本年7月には、工事の品質確保や適正な施工、現場の安全確保等を図ることが必要と考え、本県独自の措置として「調査基準価格」について、国の基準を上回る引上げを行ったところです。

その結果、1億円規模の道路改良工事では、予定価格に対する調査基準価格の割合が約82%から約86%へと引き上げられました。

県としましては、今後とも、公共工事の品質の確保や建設業の健全な発展のため、入札制度改革に積極的に取り組んでまいります。

(3)建設業に対する支援について
3点目は、建設業者の新分野進出に対する支援についてです。

近年、建設業を取り巻く経営環境は一段と厳しさを増しており、建設業者数も減少傾向にありますが、こうした状況の中、自ら経営基盤の強化を図るため、新分野進出等による経営の多角化に意欲のある建設業者に対しては、県としましても、支援していく必要があると考えています。

このため、各土木建築事務所に相談窓口を設置し、きめ細かな対応を行うとともに、新たな事業分野への進出に資する総合的な情報を掲載したハンドブックを作成・配付し、広く関係者に情報提供を行っているところです。

さらに、「建設業総合支援セミナー」や「新分野進出支援塾」の開催により、農業・環境・福祉分野等への進出事例の紹介や各種支援制度の周知、専門家による具体的な指導・助言に努めております。

こうした取組みを通じ、これまで、延べ1300名余りの建設業者がセミナー等を受講しており、果樹栽培やバイオ燃料の製造などの新たな分野に進出する業者も見られ、徐々に成果が現れているものと考えています。

また、個々の建設業者では対応に自ずと限界があることから、今年度から、山口県建設業協会において、国の補助制度を活用し、ヒマワリ等の栽培と商品化に向けた実験に取り組んでいるところであり、地元の農業、観光等の関係機関とともに県も参画し、指導・助言に努めているところであります。

県としましては、今後とも、建設業者のニーズの把握に努めながら、国や関係団体とも連携し、新分野進出による経営基盤の強化を目指す建設業者に対する支援に、積極的に取り組んでまいります。

3 防災対策について
(
1) 学生ボランティアの復旧支援への参加について

防災対策について、2点のお尋ねです。まず、学生ボランティアの復旧支援への参加についてです。

今回の豪雨災害におきましては、防府市、山口市で災害ボランティアセンターが開設をされ、高校生や大学生21団体451人を含めた、延べ約8千人に及ぶ多くの災害ボランティアの方々が、地域での被災者家屋の土砂出しや清掃等に取り組まれたところであります。

特に、お示しのように、高校生等のボランティアは、家族の支援が困難な独居老人等の住家に溜まった土砂の運搬など、大いに活躍をされており、学生のボランティアへの参加については、地域への支援効果は高いものがあると考えております。

一方、学生にとりましても、ボランティアに参加することは、集団や社会の一員として、自主的、実践的な態度を育てるとともに、社会奉仕の精神を養う上で大きな意義があり、高校においても、来年度からの特別活動において、ボランティア活動など社会参画に関わる内容の充実を図ることとなっております。

こうした状況を踏まえまして、今後県では、災害時における学生によるボランティア参加が進められるよう、学校に対し、平素の教育活動の中で、災害ボランティア活動の啓発について要請するとともに、県ボランティアセンターによる、学校への講師派遣などの取組を、進めてまいりたいと考えております。

県としては、学校の実情等を踏まえながら、これらの取組を通じ、学校や県ボランティアセンター等と連携して、災害時における、学生による災害ボランティアへの参加の促進に努めてまいります。

(2)排水ポンプ増設と管理・運営について
最後に、排水ポンプについてのお尋ねです。

厚東川水系の河川改修計画については、本年度から、「厚東川水系河川整備計画」の策定を、来年度を目途に進めており、この中で、お示しのポンプを1基増設することについて、現在、検討を進めているところです。

県としては、整備計画策定後、この計画に沿って事業を実施したいと考えております。

また、排水ポンプ場の維持管理は、緊急時の即応体制が求められるため、地元の市町を通じて、ポンプ場周辺で機器の操作ができる住民の方々等に管理人として委託しているところです。

ポンプの操作には、操作ルールに基づき、的確に判断し操作する技術力が求められますが、ポンプの規模、型式、操作頻度などがポンプ場ごとに異なること、市町による管理人を対象とした研修の体制も一様ではないことなどから、県としては、市町と連携し、今後、ポンプメーカーなどの技術者による研修会を定期的に開催するなどして、管理人の一層の技術力向上に努めてまいります。

(3) 防災危機管理課の職員体制について
次に防災危機管理課の職員体制についてお答えします。

防災対策は、御指摘のように、専門的な知識と経験を必要とする業務であることから、これまでも配属された職員を消防大学校等での研修に積極的に参加させるとともに、自衛隊OB職員の配置や、市町消防本部職員の派遣受け入れを行うなど、体制の充実強化に努めてきているところです。

一方で職員の人事異動につきましては、職員の能力開発の観点から、多様な職務経験を通じて幅広い視野や知識・経験を身に付けさせるため、一般的には概ね3年を一つのサイクルとして、業務執行体制に十分留意しながら、配置換えを行っております。

しかしながら近年、県行政の複雑化・高度化により、一定の職務分野においては、これまで以上に専門性が求められていることから、昨年度から、新たな取組として、職員の希望に応じ、税務関係業務等の特定分野に長期的に配属することで専門性の高い人材を育成することを目的とした「エキスパート型公募」を実施することとしたところであります。

県としましては、こうした「エキスパート型公募」の対象とする職務を必要に応じて拡大していく考えであり、お示しの防災対策分野での実施につきましても、今後、検討してまいります。

4 産業廃棄物行政について
産業廃棄物行政について、2点のお尋ねにお答えをいたします。

まず、最終処分場の監視体制と指導についてのお尋ねですが、最終処分場において、廃棄物処理法の基準に適合しない廃棄物の埋立て処分が行われないよう、計画的な監視・指導に努めているところです。

具体的には、県下3班体制の「産業廃棄物監視パトロール班」により、定期的な立入検査を実施し、法に基づき事業者に義務づけられた、許可品目以外の混入防止のための展開検査や、浸透水等の水質検査等の実施状況について、監視・指導を行っております。

また、お示しのように、最終処分場への廃棄物の搬入状況や浸透水等の水質検査を抜き打ち的に実施するなど、機動的な監視に努め、法の基準の遵守を徹底しているところであります。

これらの監視において、不適正な廃棄物の埋立て処分が認められた最終処分場につきましては、さらに重点的な監視を行い、違反の事実が確認された場合は、廃棄物の搬入停止や撤去等の必要な措置を講ずるよう厳正に対応しております。

次に、設置業者が倒産し、産業廃棄物最終処分場が放置された場合の対応についてです。

現在、本県においては、設置業者が倒産し、放置された最終処分場の事例はありませんが、仮に倒産した場合におきましては、最終処分場の放置により、生活環境の保全上の支障が生じないよう、破産管財人や土地所有者等の関係者に対して、廃棄物の飛散流出防止や水質検査の実施など、適正な維持管理を図るために必要な措置を指導していく考えであります。

5 行政施策の取り組みについて
私からは、行政施策の取り組みについてお答えしますが、例を示され、事なかれ主義等との大変厳しい御指摘をいただきました。

議員が御指摘されたいくつかの事例について、意に沿わないことをもって、「事なかれ主義」等という評価を受けたとすれば、大変残念であります。

例として示された個別の事案については後ほど関係参与員から具体的な答弁をさせますが、これらについては、本県の特殊性や実情を踏まえたものであり、私は、青少年健全育成条例については、全国でも厳しい内容のものになっていると思います。

また、公共事業の入札制度の調査基準価格についても、本県独自の取扱いとして、全国に先駆けて実態調査を行い、先般引上げを行っているものであります。

私はこれまでも、全国に先駆けて男女共同参画推進条例を制定したほか、79年ぶりに本県で発生した鳥インフルエンザへの対応については、危機管理の全国的なモデルとして高い評価を得ております。また、極めて厳しい財政状況の中にあっても、選択と集中の視点を一層重視しながら、逆風の中での山口きらら博の開催、やまぐち情報スーパーネットワークの整備、全ての小中学校における35人学級化の取組、森林バイオマスエネルギーの活用推進、ごみの資源化、レジ袋の有料化の取組、若者就職支援センターの設置、救急医療体制の強化を図るためのドクターヘリの導入、また、住み良さ指標という数値目標の設定など、全国に先駆ける取組も行っております。 私としては、加速化プランの実現に向けて、常に前向きに新しい一歩を踏み出し、着実に施策を推進していくことを心掛けておりますが、議員御指摘の趣旨も踏まえて、今後とも職員の意識改革、活力ある職場づくりに努めてまいりたいと考えております。

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登録カテゴリー: 一般質問
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平成20年度12月定例議会・一般質問・答弁

Updata 2008年 12月13日

一般質問

12月10日
岡村精二議員:一般質問全文

(自由民主党)

自由民主党、宇部市選挙区の岡村精二です。

さて今年の7月、私は『手紙でつむぐ親子のきずな』という手紙を題材にした本を出版させて頂きました。

私は昭和59年以来、25年間、青少年教育活動として4泊5日の子ども自然体験キャンプや、ヨットを使った洋上スクールなどに取り組んできました。

その体験学習では、親子や家族の絆を深めるため、両親や家族からの手紙を活用した研修を取り入れています。

キャンプでは3日目の夜、親からの手紙が届けられます。手紙には、子どもが生まれたときの様子や、名前の由来、子どもにかける期待などが書かれています。

初めて手紙を活用した研修を行ったのは、大型ヨット5隻に中学3年生25名を載せて、宇部から関門海峡を抜け、角島、見島、青海島を回って再び宇部にもどってくる4泊5日のクルージングを行ったときでした。

3日目の夜、青海島の通漁港の岸壁で、あらかじめ保護者の方からお預かりした手紙を薄暗い外灯の下で手渡しました。

受け取った瞬間から、ほとんどの子どもたちが目に涙を浮かべ、思い思いの場所で読みました。

すすり泣く女の子や、声を出して泣く男の子の姿に、私は感動のあまり、全身に鳥肌が立ちました。

今の子どもたちは、けっして無感動ではありません。

「手紙による研修は、子どもたちのこれからの人生に大きな勇気を与えるに違いない」「絶対に中途半端な気持ちで行っていけない」という確信と責任を強く感じました。

中学2年生のある男の子の感想文をご紹介します。

『ぼくはこんな奴なのに母は手紙を書いてくれた。ぼくに「様」と言う言葉を使ってきたのは生まれて初めてだ。おそらく最初で最後のことだろう。岡村先生も言っていた。「この手紙は親からもらった最初で最後だ」ぼくは感動した。

だけど、母からの手紙は先生には失礼ですけど、先生の言葉より百倍くらい、この世にない喜びだ。この手紙は一生の宝物にしたい。お父さん、お母さんありがとうございます』

この感想文の中で「母からの手紙は先生の言葉より百倍くらい、この世にない喜びだ。」と書いています。親の手紙は、何よりも子どもたちの心に大きな感動と勇気を与えます。

今まで約7千名の子どもたちを対象に手紙を活用した研修を行ってきましたが、手紙が届かなかった子どもは一人もいませんでした。

子どもたちは、手紙を通して「自分にとって、親とは何なのか」「どのような生き方をしなければならないのか」ということを学んでいます。

携帯電話やインターネットが普及し、便利な反面、親子の絆が薄らいでいます。

手紙の素晴らしさは、10分間手紙を書けば、10分間、相手のことを思っているということです。「思いやり」という言葉がありますが、思いを送るという意味でも、お手紙は素晴らしいものだと思います。

皆様も、ぜひお子様や愛する奥様に宛てた、手紙を書いてみては如何でしょうか。

それでは通告に従い、一般質問をさせて頂きます。

まず、教育問題について、
青少年健全育成条例の改正、特に有害図書の規制について、お尋ねいたします。

平成18年、青少年の健全な育成を害するおそれのある環境から青少年を保護するため、山口県は「青少年健全育成条例」の一部を改正しました。

深夜における営業用個室への立入制限や深夜外出に関する規制の強化を行い、特に有害図書の規制については、罰則規定まで設けた、日本一厳しいものとなりました。

条例改正を強く要望した議員として、厚くお礼申し上げます。

しかしながら、その規制レベルは欧米に比べれば、非常に低く、コンビニでは区分陳列が行われているにもかかわらず、相変わらず、ヌード写真が掲載された週刊誌が、子ども向の雑誌と一緒に販売されているのが実情です。

ヌード写真が掲載されている週刊誌を堂々と、書店やコンビニで販売している国は、日本だけです。海外のコンビニでは、すべてビニールカバーをして販売しています。外国人に言わせると、日本のコンビニはポルノショップだそうです。

ポルノ雑誌やテレビも過激ですが、インターネットはもっと過激です。完全無修正のポルノ画像はもちろんですが、性交シーンの動画まで、配信されています。

ブラジルで開かれた「第3回児童の性的搾取に反対する世界会議」では日本はインターネットの先進国でありながら、児童ポルノを個人がパソコンにダウ ンロードするなどして所有する「所持」を容認した法律を見直しておらず、マンガやアニメなどのバーチャルな性的搾取の画像も規制していない状態であること が問題視されました。

中学生、高校生になると、自宅で、自分専用のパソコンを持っている子どもたちも多いようです。

学校での使用と違い、自由に使えるパソコンから、多くの性情報のみならず、有害サイトからの情報を得ることができます。

性犯罪も低年齢化が進んでおり、この状況を許し、知る必要のない性情報を、幼い子どもたちに教えてしまう、我々、大人の責任を強く感じます。

雑誌の規制もできない国に、インターネットの規制などできるはずもありません。

本来なら、店頭に並ぶ、過激なポルノ雑誌や、ヌード写真を掲載した週刊誌は、すべてビニールカバーをさせるための条例を全国に先駆けて、山口県で制定して頂きたいと、強く願っています。

子どもたちの健全育成のためであり、思想や表現の自由、報道の自由の侵害など問題外だと思います。

さて、そのような中にあって、山口県は有害図書については日本一厳しい規制を行いました。しかし、未だにその成果をコンビニや書店で見ることができません。

有害図書類の区分陳列の具体的基準については、施行規則第3条の2に定められており、その1つに「包装などをして、棚に置き、有害図書類と有害図書類以外の図書類との間に、図書類の手前に10センチメートル以上張り出すように仕切りの板を設けること」と規定されています。

「図書類の手前に10センチメートル以上張り出すように仕切りの板を設ける」という意味は、「図書類を置く棚から10センチメートル以上離し、垂直 に天井まで張り出した仕切り板を設ける」ということで、担当課と私の間で共通認識ができており、「山口県青少年健全育成条例のしおり」にもその図が掲載さ れました。

ところが、本年度6月議会で私が議場に配布した資料に、あるコンビニの陳列状況を示す写真を掲載し「条例どおりの指導がされていない」と指摘したと ころ、新しく変わった担当職員から「これは条例違反ではありません。私たちは条例どおりの指導をしています」との説明を受けました。

「山口県青少年健全育成条例のしおり」に掲載された図とは、まったく違う右の図で、コンビニや書店に指導されていました。

まず、いつ、どのような理由で、右の図に変更されたのか、ご所見をお伺いいたします。
また、区分陳列については、勧告に従わなかった場合、知事はその勧告に従うよう命令することができ、命令に違反したときは30万円以下の罰金または科料と いう罰則規定まで設けた日本一厳しい内容です。私は「図書類の手前に10センチメートル以上張り出すように仕切りの板を設ける」という項を、あっさり削除 すれば、もっと厳しい条例になります。子どもを有害情報から守るという大儀さえしっかりしていれば、どんな改正もできるはずです。

施行規則の文章が、不具合であれば、早急に修正し、当初示した図のとおりの指導をコンビニや書店に行って頂きたいと考えますが、ご所見をお伺いいたします。
次に、全国の小学6年生と中学3年生を対象にした全国学力・学習状況調査についてお尋ねします。

2回目となる今回、山口県は国語と算数・数学のA問題とB問題の計8分野のすべてで、正答率が下がるという不名誉な結果になりました。

藤井教育長は「結果を厳しく受け止める」といわれていますが、大切な税金を投入してテストをしたからには、それを分析し、改善に生かすことは県民に対する責任だと思われます。

また、藤井教育長は「学力向上の取組みを加速する」ともコメントされています。例えば、全国学力テストで2年連続好成績を上げた福井県では、県民に 調査結果を報告し、さらなる学習改善や学習意欲の向上に繋げる具体的な方策を提示しており、今年もその改訂版をいち早く出しています。

福井県学力向上推進委員会が作成し、表題には「総合的な学力をつけるために」と書かれ、学力ばかりではなく、生活習慣の大切さを記載しています。

山口県では、前年の結果を受け、県内の小学校50校に教員免許を持つ学力向上等支援員を派遣、児童の個別指導などに当たるなど、学力向上に取り組んでこられました。

子ども達の学力は、将来の選択肢を狭めることにもなりかねないとすれば、われわれ大人の責任は甚大です。

学力向上の取組みを加速するというのであれば、その前提として、学力テストの結果を公表することも検討課題だと考えます。公表しないのなら、

少なくとも各市町の教育委員会からなるプロジェクトチームを作り、これまでの学力向上対策の見直しを検討するべきだと考えますが、ご所見をお伺いたします。
次に学校における観光教育の推進についてお尋ねします。

観光立国推進基本法は今年1月から施行され、観光を21世紀における日本の重要な政策の柱として明確に位置付け、10月1日には観光立国を目指して、観光庁が発足されました。

近年、海外では、日本の文化や伝統がひとつのブームとなっており、伝統的な芸能だけでなく、漫画やアニメといった新しい日本文化も人気が極めて高いようです。

国際化の進むなかで、子どもたちは、日本のことをもっと知る必要があります。日本とはどんな国なのかを理解しなければ、外国にも説明できません。山口県さらには子どもたちの住んでいる市や町の文化、芸能、観光地の素晴らしさも教えることは、郷土愛の醸成にも繋がります。

最近、小学校では、観光を取り入れた教育への取組みが始まり、これまで社会科や総合的な学習時間に学んでいた「地域学習」の一環として、「観光」をテーマにした学習を進めているところもあるようです。

県内では小学校教員の学習グループが、各市町向けの観光立国授業テキストを制作しており、素晴らしい試みだと高く評価しています。

子どもたちが住んでいる市や町の学習をするなかで、観光に着目して勉強する。さらにそれを外部の人にわかってもらうように説明する。また、おもてなしの心を学ぶ。それは、未知の世界に興味を広げていくことにも繋がります。

今後の観光教育の取組みと、その教材のあり方について、お伺いしたします。
次に私学助成金の維持・確保について要望させて頂きます。

高等学校の、1ヶ月当たりの学校への納付金を比較してみると、公立高校では約9600円。私立高校では約34000円であり、三倍以上の格差があります。 保護者は、同じように税金を払っているにも関わらず、私立高校進学者のみ、大きな経済的負担を押し付けられ、家計に大きな影響を及ぼしています。

さらに、アメリカの金融危機による経済不況から、企業倒産やリストラによる失業、派遣社員の解雇など経済的な理由から、これまで以上に高校生の授業料の滞納や退学せざる得ない状況に追い込まれている生徒が増加することが懸念されています。

私立学校振興助成法では「国は教育にかかる経常的経費の二分の一以内を補助することができる」とあり、本県ではそれを念頭に運営費補助を行ってお り、本県の私立学校における納付金の額は、全国的にも極めて低い水準となっていることは理解していますが、例年並みの助成金の確保を要望させて頂きます。

次に土木建築行政について、まず、適正な設計労務単価の設定についてお尋ねします。
建設業界は厳しい価格競争や建設資材の高騰などから、利益率の極端な悪化により、まったく先の見えない厳しい経営環境にあります。

建設現場で働く労働者にとって、労務単価は賃金そのものに直結する非常に大切な要素です。しかし、公共事業の削減ならびに民間事業の低迷による低価格入札などの影響により、その労務単価そのものが市場原理により、極端に下がっています。

特に公共事業の設計に使用する労務単価については、ここ数年下がり続けている状況であり、このことは建設労働者の生活をますます厳しいものにしています。

また、受注した建設業者においては、設計労務単価に係わらず労働者への支給額を削減できないことも多く。特に中小建設業者を中心にたいへん厳しい状 況が続いており、労働者の雇用不安や、経験不足の未熟作業員の雇用による労働災害発生への懸念や、地域経済や雇用への影響も見逃せない状況になっていま す。

資料にお示ししましたが、山口県における最低賃金の推移を見ますと、平成9年に対して109.5パーセントの伸び率を示しているにもかかわらず、平均労務単価は平成9年に対して72.6%であり、27.4%も下がっています。

労務単価は、建設労働者の生活に直結するものであることから、適正な単価設定が必要と考えますが、ご所見をお伺いいたします。

次に公共事業の地産地消についてお尋ねします。
公共事業が減少するなか、県内業者の受注機会の確保を図り、建設業の健全な発展を図ることは、重要な施策です。

例えばコンクリート橋など特殊構造物工事においては、県外業者の受注がまだまだ多い現状があります。特に、プレストレストコンクリートの橋には専門の工場で生産されるプレテンション方式と、現場でPC鋼材に張力をかけ定着させるポストテンション方式の2種類があります。

橋桁の長さが15メートルまでのプレストレストコンクリートの橋には、プレテンション方式が採用されることが多く、既製品の橋桁を下部工に設置する工事のため、山口県では地元業者にも発注されています。

しかし、現場でPC鋼材に張力をかけ定着させるポストテンション方式を採用するプレストレストコンクリートの橋は、すべて県外業者に発注されており、県内の業者は、下部工のみしか受注できないことになっています。

県内の業者に、橋の基礎だけ造らせて、橋本体を造らせないのは寂しいことです。県内の業者にその技術がないのか、入札に参加する資格をさえぎるものがあるのか。

私が調べたところでは後者だと思えてなりません。ポストテンション方式の入札資格には、事業実績が必要とされていますが、受注する機会がなければ、その実績を積む手立てはありません。

また、専門の技術者の必要性も書かれていますが、受験資格は業務実績5年以上とされています。しかも、その技術者資格は国による資格ではありません。

私には新規業者の参入を阻むために作られた資格だと、思えてなりません。

私は建築家ですが、ポストテンション方式がそれほど、高い技術力を必要とする工事とは思えません。そういう意味でも、県内の業者にも入札参加資格を与えるべきです。

仮に技術的に無理だと思われるなら、その専門業者を下請けに使うという方法もあります。そうすることによって、県内業者が受注する工事高も増え、しかも事業実績になり、業者の技術力の向上にもつながります。

さらに、橋梁設計の構造材をできるだけコンクリートから鋼製に切り替えれば、地震による大災害発生時には、点検と修理が容易な鋼製の方が、修理のできないコンクリートより有効です。そうすれば、県内の鉄工所への受注機会が増えます。

コンクリート橋を例に挙げましたが、大手ゼネコンは、実際に工事を行う直営の業者を持っているわけではありません。工事を請負えば、いずれにしろ県内業者は下請けに使われるだけです。

また、大手ゼネコンの中には、営業所は事務員と電話だけという業者もいるようです。そういうゼネコンに受注機会を与える必要はありません。

公共工事における「地産地消」の取組みを進めるためには、特殊構造物工事を含め、さらに県内業者の受注機会を確保することが必要であると考えますが、ご所見をお伺いいたします。
次に予定価格の事前公表の取りやめについて、要望させて頂きます。

現在、試験的に事後公表による入札が行われており、その結果と対応については、次回の質問とさせて頂きたいと思いますが、仮に、予定価格を事前に発表しなければ、公平な入札が可能であり、企業の技術力を評価できます。

予定価格を事前に公表するようになった最大の理由は、発注元である県が、談合との関わりを疑われることを防ぐためであり、県が毅然とした対応を行えばすむ事です。

予定価格が事前に公表されるため、予定価格の何パーセントで入札するかを先に決め、それから明細書を作成するという業者も多く、こうしたやり方が、低価格入札の激増にも繋がっているかと推察されます。

企業の技術力の向上を考えれば、予定価格を事前公表しないほうが、本来の入札制度のあり方であると思われます。

昨年、12月議会で申し上げましたが、全国的には33都道府県が予定価格を事前公表し、12県が事後公表、2県が併用となっています。仮に即廃止しても、異論はほとんどないようです。

予定価格が公表されなければ、真剣に積算を行い入札に臨むことになり、技術力の向上と公平な入札が実施されます。

できるだけ早い時期に予定価格の事前公表が取りやめになることを要望します。

次に、統廃合によって使われなくなった学校施設の活用についてお尋ねします。
過疎化と少子化の影響から、中山間地域のみならず、中心市街地でも、小学校や中学校の統廃合が検討され各市町で加速される状況です。

また、高等学校についても、美祢市において大嶺高等学校と美祢工業高等学校が統合され、青嶺高等学校になり、統合された2校は、2009年3月に閉校が予定されています。

全国の公立学校の年度別廃校発生数は、平成19年度、小学校273校、中学校76校、高等学校は115校、合計464校であり、その数に驚かされます。

学校施設は、国庫補助金などの貴重な財源によって整備された施設であるとともに、地域住民にとっては身近な公共施設でもあることから、遊休スペース となったり、学校としては使われなくなった後も、地域の実情や需要に応じて積極的に活用していくことが望ましいと考えられます。
文部科学省は、このような学校施設が有効に活用されるために、学校施設の転用手続の弾力化や簡素化を図りつつ、全国での活用事例を紹介して情報発信を行うなど、転用が出来るだけスムーズに進められるような環境を整えているようです。

統廃合され使用されなくなった県内の高等学校施設の今後の活用についてお伺いいたします。
特に小学校は校区ごと、すなわち1つのコミュニティーごとに設置されており、その廃校は、地元住民にとっては、地域の核を成していた施設だけに、大きな痛手であり、その再利用は地域活性化という意味でも、早急な対応が迫られています。

宇部市においても吉部小学校が国道沿いに、空き家の状態で放置されています。

小中学校の廃校施設の再活用については、市町だけでの対応は難しく、県の支援や連携が必要だと思われますが、今後の取組みについてお伺いいたします。
最後に障害者の就労支援についてお尋ねします。

昨年4月、障害者自立支援法が施行され、授産施設は、就労継続支援の利用者に対する工賃支払基準や、毎年度の工賃支払目標額の設定などが義務付けられることになり、利益率の高い新規事業の開発が求められています。
授産施設で障害者が行っている仕事のほとんどは、誰でもできる単純な仕事であり、仕事の確保が難しく、また下請けの仕事が多いため利益率が低く、新たな事業の創設、また新商品の開発が強く求められています。

そのような中、今年10月、障害者就労支援のお店、角打ち『鍋島』が山口宇部空港出発ロビーに開店されました。

社会福祉法人「南風荘」が、自立支援法に基づく、障害者の就労支援の場づくりとして、「やまぐち県民活動きらめき財団」から助成金を頂き、空港事務所の好意で、出発ロビーの搭乗口そばに設置したものです。

全国の空港でも、初めての事例であり、しかもその運営を、障害を抱えた方々で行うということも初めてです。そのため、8月と9月には約1週間の試験的な営業と販売接客訓練を行っています。

障害者の社会参加の場としても価値のある事業だと大きな期待をしています。皆様もぜひ、ご利用頂ければと願っています。

さて、授産施設等は全国に4500か所あり、約10万人が利用しています。障害者自立支援法では、施設で働き続けるタイプ、積極的に就職を目指すタ イプなどに分かれます。施設では、就労支援に向け、様々な取組みが積極的に行われていますが、工賃倍増が実現した施設はまだ一部に過ぎません。

授産施設等で働く全国約10万人の工賃は、平均月1万2200円で、企業へ就職した人の割合は年間1・2%というのが実態です。

関西学院大の大谷強教授は「施設が障害者に選択される時代に入った。努力しない施設は、利用者が減り、収入も減って、淘汰されていくだろう」と分析しています。

就労支援のための対策をさらに進めることが必要と思われますが、今後の取組みについてお伺いいたします。

以上で、一般質問を終わります。ご静聴ありがとうございました。

【再質問】

有害図書規制について、再質問をさせて頂きます。

今村健康福祉部長にお尋ねします。

改正前の子ども未来課と私の条例解釈に対する認識は、間違いなく「山口県青少年健全育成条例のしおり」に記載してあるとおりだったはずです。

条例解釈の認識が変わっていないのなら、条例の規則に当たる文章の不備が、解釈にあたっての誤解を招いたものだと考えます。

ならば、誤解を招かない条文に修正すれば済むことと考えます。

先日、大阪府の橋下知事が小中学生の携帯電話の使用制限を記者発表しましたが、事前にドコモやソフトバンクに相談して決めたわけではありません。

知事の判断で決めたことだと思います。

「子どもを有害環境から守る」という大儀がしっかりしていれば、コンビニ業界や書店など気にする必要はありません。

私は認識が変わってしまったから、図を変えたと思っています。

認識が変わっていないのなら、規則を誤解のないように修正するべきと考えますが、ご所見を伺いいたします。

次に、藤井教育長にお尋ねします。

山口県の未来を担う青少年を育成するという意味からも「子どもたちを有害環境から守る」ということは大変重要ことだと思います。有害図書規制に対する教育長としてのご所見をお伺いいたします。

答 弁

1 教育問題について
(1)有害図書類の規制について

(健康福祉部長)
教育問題に関するお尋ねのうち、有害図書類の規制についてお答えいたします。

県といたしましては、青少年の健全育成を図る観点から、平成18年10月に、「山口県青少年健全育成条例」の一部改正を行い、青少年に有害な環境の浄化に向けた取組を進めてまいりました。

この条例は、有害図書類が一定の場所に区分されていることを青少年等に認識させるため、改正前においても、陳列方法に制限を設けておりましたが、平成18年の改正で、環境浄化の実効性を更に高めることとし、県の規則で、新たに区分陳列の具体的な基準を定めることとしたものです。

お尋ねの具体的基準につきましては、お示しの資料の中程の左の図は条例改正時に、また、右の図は平成19年2月の条例施行後において、書店等の事業者や立入調査員等に、説明会などを通じて示したものです。

いずれも、規則に定める基準を満たす方法を例示したものであり、区分陳列の基準を変更したものではありませんが、青少年の健全育成に携わる方々や関係事業者等に対する説明が十分でなく、誤解を与えるような結果となりましたことにつきましては、深くおわび申し上げます。

また、規則の変更についてですが、お示しの図は、いずれも、ビニール包装等により内容が閲覧できないようにした上で、仕切板で区分して陳列する方法であり、条例の趣旨に合致しております。

そうは申しましても、御指摘のありました左の図の区分方法は、有害図書類を青少年の目から遮断するという相乗効果の面からは望ましい方法であることから、事業者団体との会議や立入調査等の機会を捉え、書店等に対し働きかけてまいりたいと考えております。

【再質問】

改正時点での、こども未来課と私の条例改正に対する認識は、間違いなく「山口県青少年健全育成条例のしおり」にある絵のとおりなんです。条例解釈の認識が変わっていないのなら、条例規則に当たる

文章の不備が、解釈にあたっての誤解を招いたものだと考えています。ならば、誤解を招かない条文に修正することで済むことだと、私は簡単に考えてしまうわけですが。

先日、大阪府の橋下知事が小中学生の携帯電話の使用制限を記者発表いたしました。事前にドコモやソフトバンクに相談をしたわけでもなく、知事の個人的な判断で決めたものだと私は思っています。「子どもを有害環境から守る」という大儀さえしっかりしていれば、コンビ

ニ業界や書店などを気にすることはなにもありません。私には、コンビニや書店の圧力に屈して、認識を変え、図を差し替えたものと思えてなりません。仮に認識が変わっていないならば、規則を誤解のないように修正すれば済むことではありませんか。修正しなければ、条例を

改正した意味はなくて、完全な骨抜き状態です。育成条例の中の、小さな規則ではありますが、実施すれば画期的なことです。再度、規則の修正を求めますが、ご所見を是非伺いたい。

それから、平成19年の説明会までは、左の図だったはずなんです。それが、なぜ、19年に業者にするうちに、この右の図にならなきゃいけなかったか。私は、そこが理解できないですね。しかも、左側を削除しているわけですから。右の図だけで説明した理由が全くつかめ

ません。
(健康福祉部長)
県の、規則の修正についてのお尋ねにお答えいたします。

この条例の趣旨は、有害図書類を区分陳列することにより、青少年等に有害図書の存在を認識させるということにありまして、こうした趣旨を踏まえますと、県の規則では、区分陳列の具体的な基準を是非設けたいということで、改正しました。そして、お示しの資料の図のように、これは正確にいいますと、10センチ以上ということで、どちらの図も、基準を満たす方法でございまして、条例の解釈や区分陳列の基準自体を変えるつもりはございません。

ただ、その説明をする時点において、非常に配慮に欠けていましたこと、あるいは、そういうことをきちんと踏まえて、みなさんにご指導差し上げなかったことを、もう一度改めて、本当に申し訳ないことだと思います。

県といたしましては、先ほど申し上げましたように、お示しの左の図の方が望ましいと思います。それで、書店等に働きかけてまいりますけれど、規則の改正という条例の趣旨を踏まえているという意味では、規則の改正は考えておりませんので、どうぞご理解いただきたいと存じます。

【再質問】
山口県の未来を担う青少年を育成するという意味からも「子どもたちを有害環境から守る」ということは大変重要なことだと思う。有害図書規制に対する教育長としての所見を伺う。

(教育長)
有害図書の規制についてのお尋ねであります。
現在、様々な情報が子どもたちを取り巻いております中で、子どもたちの健全育成を図っていくためには、子どもたちを有害情報から守ることは大変重要であると考えておりまして、そのような意味からも有害図書の規制についても適切に行われる必要があると考えております。

【要望】
質問をする気はありませんが、要望だけはさせていただきたいと私は思います。

私は、こども未来課と話をした時には、階段状の写真のような話は一切なかったんです。

10センチ離してまっすぐ上げるという話でついてたものが、なぜこうなったのか、未だに私は理解出来ません。しかも、写真をねじ曲げてまで業界に説明する必要があるのかどうか、写真を変える必要はなかったんじゃないかと私は思うんですが、私は、あくまでも条例を修正  するべきだと要望して終わります。

(2)全国学力・学習状況調査について
(教育長)
教育問題についての3点のお尋ねにお答えいたします。

まず、学力向上対策の推進についてであります。県教委といたしましては、全国学力・学習調査の結果を踏まえまして、学力向上の取組を強化・加速化していかなければならないと考えておりまして、そのような中で、市町教委は、全ての小中学校の学力の状況を的確に把握し、課題の解決に向けて、直接指導・助言を行う立場にありますことから、市町教委との連携を密にして進めることが重要であると考えております。

このため県教委といたしましては、昨年度設置いたしました検証改善委員会に、全ての市町教委の参加を求めて、調査結果の分析や課題を踏まえた具体的な改善策について、検討を行い取り組んできたところであります。

本年度は、県全体の結果発表後、直ちに各市町教委の教育長と個別に協議し、学力向上対策強化の共通認識を図り、さらに、各市町教委との個別協議、校長会やPTAとの意見交換等を重ねながら、各市町教委や学校の状況把握と学力向上対策の見直しを進めてきたところであります。

県教委といたしましては、これらを踏まえまして、教育力向上推進本部の会議におきまして、4つの取組方針、一つは「教育内容の充実と指導方法の改善」、また「学校運営体制の強化」、そして「教員の資質向上」、それと「家庭の連携促進」、これを定めまして、各学校の学力向上対策が実効性のある取組となるように、支援を強化・加速化しているところであります。

今後とも、県教委といたしましては、各市町教委と学校が一体となって、それぞれの実状・課題に応じた取組が進みますように、各市町教委との連携を強化して、学力の向上を図ってまいります。

(3)観光教育の推進について
(教育長)

次に、観光教育についてであります。

お示しのありましたように、子どもたちが自分の住んでいる市や町の観光に着目して学び、また、外部の人に説明する活動を行うことは、おもてなしの心を育み、さらには探究活動に発展するなど、大切な学習であると考えております。

県内でも、岩国市の小学生が錦帯橋の歴史を観光客に説明する活動や、美祢市の中・高校生による秋吉台の山焼き準備の草刈りなど、学習活動が行われております。

また、観光地以外でも各学校におきましては、市町教委が作成しました副読本を活用しながら、社会科や総合的な学習の時間におきまして、地域の自然や伝統・文化にふれ、関心をもって、さらに調査・体験する学習活動を通して、ふるさとに愛着を持って自然を守ったり、伝統・文化を継承・発展させる子どもの育成に努めているところであります。

県教委といたしましては、新学習指導要領の実施に向けまして、伝統や文化に関する学習を重点項目として掲げております。各学校の取組をさらに充実させるために、県独自の教材を新たに作成することとしております。

また、お示しのありました観光に関わる教材のあり方につきましても、今後、市町教委、学校と連携しながら、検討をしてまいります。

2 土木行政について
(1)適正な設計労務単価の設定について

(土木建築部長)

土木行政についての2点のお尋ねです。

まず、設計労務単価の設定についてです。

現在、県が発注する公共工事の積算に当たっては、国土交通省、農林水産省及び県が共同して毎年行う、公共事業労務費調査の結果に基づき、国が各県ごとに決定する労務単価を使用しております。

お示しのように、労務単価が下がり続けており、様々な問題が提起されていることから、本年6月、国土交通省に産学官をメンバーとする「公共工事設計労務単価のあり方検討会」が設置されました。この検討会では、現行の設計労務単価の調査方法の改善策、建設労働者のあるべき賃金水準及び賃金の支払いの確保のための施策、積算における設計労務単価の職種構成などに関し、調査・検討を行い、今年度末までに結果をとりまとめ、今後の設計労務単価の設定に反映させるとされています。

県としましては、適正な設計労務単価の設定のため、建設労働者の経験年数や技能士等の資格の取得状況等が適切に評価されるよう、今後、国に対して要請してまいります。

(2)公共事業の地産地消について
(土木建徳部長)

次に、公共事業の地産地消についてです。

県発注工事におきましては、これまでも、県内建設業者への優先発注を基本に、可能な限り分離・分割発注を行うとともに、技術的難易度の高い工事については、共同企業体方式を活用するなど、県内建設業者の受注機会の確保に努めているところです。

お示しのとおり、プレストレストコンクリート橋梁工事のうち、長さ15m未満のプレテンション方式の工事については、橋梁下部工などの工事に含めて、県内建設業者に発注しているところです。

一方、ポストテンション方式の工事については、現場で高強度コンクリートの施工や、プレストレスの導入を行うため、専門技術を必要とすることから、これを行う資格を有する専門技術者の配置が必要です。

したがいまして、県としましては、当面は、長さ15m以上のプレテンション方式の工事についても、県内建設業者に発注することを検討し、県内建設業者の参入を拡大するとともに、それと並行して、ポストテンション方式の工事の取扱いについて研究してまいります。

今後とも、県内建設業者の受注機会の確保に努めてまいります。

3 中山間地域対策について
(1)統廃合された高等学校施設の活用について
(2)小中学校の廃校施設の再活用について

(教育長)

(1)次に、統廃合された学校施設の活用についてであります。

まず、県立高校につきましては、再編整備により廃止される学校施設は、県において将来的に利活用が見込まれる施設を除きまして、施設が所在する市町の意向を確認して、市町において利活用方策が見込めない場合には、民間等への売却処分等を検討することとしております。

こうした考え方に基づきまして、これまで廃止された学校施設につきましては、財産所管部局と連携して、利活用等に関する検討を進めているところであります。今後とも、これらの施設が有効に活用されるように取り組んでまいります。

(2)次に、小中学校の廃止された学校施設の活用についてであります。

本年5月の調査によりますと、本県におきましては、平成14年度から19年度までに廃校となりました小中学校は全部で47校あります。このうち23校が他の公立学校等に活用され、18校が未利用のままとなっております。

こうした中で、本年6月に、国は、既存ストックを効率的に活用した地域活性化を図るために、学校の統廃合等に伴う財産処分手続を弾力化して、廃校施設の有効活用を促進することとしたところであります。

県教委といたしましては、これらを踏まえまして地域住民にとって身近な学校施設であったものが、廃校後も、各地域の実情や意向を踏まえ、積極的に活用されますように、各市町の取組に対し、必要に応じて、指導、助言を行ってまいります。

4 福祉問題について
(知事)

私からは、障害者の就労支援についてのお尋ねにお答えします。

私は、障害のある方々が、住み慣れた地域で自立して暮らせる環境を創るためには、就労の促進を図ることが重要であると考えており、障害者自立支援制度のもと、支援の充実に積極的に取り組んできております。

これまでの取組を通じまして、福祉施設におきましては、お示しにありましたような創意工夫による就労の場づくりや企業的経営ノウハウの導入など、工賃の向上を図るための新たな取組が開始されておりますし、また、企業等での就労に向けましては、圏域ごとに福祉・労働・教育等関係機関のネットワークが整備されるなど、障害者の就労を進める環境が次第に整ってまいりました。

特に、福祉施設における工賃引上げに向けましては、本県独自に、利用者の就労意欲を高め授産事業の活性化を図るための施策を講じているところでありまして、その結果、本県の工賃は全国平均の月額12,200円を上回る水準となっておりますが、今後、更なる取組の強化を図るため、現在策定中の「加速化プラン」に、「障害者の自立に向けた就労の支援」を位置づけ、重点的に対応することにいたしております。

具体的には、地域生活に必要な工賃水準を確保できるよう、平成23年度の目標工賃を月額26,000円とした「工賃倍増計画」に基づき、福祉施設が主体となって、経営の改善や販路の拡大、新規事業の展開等が更に進められるように、支援を強化してまいります。

また、施設から企業等への就労移行につきましては、障害者雇用への理解を促進しながら、県下全域をカバーする6箇所に設置した「障害者就業・生活支援センター」を中心に関係機関の連携を強化して、障害者の適性と能力に応じた就労訓練や、就職から職場定着まで一貫した支援の充実を図ってまいります。

私は、こうした取組を着実に実施するため、今年度中に策定する新たな「障害者いきいきプラン」において、必要となるサービス見込量や数値目標を設定して、計画的に進めてまいりたいと考えております。

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登録カテゴリー: 一般質問
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平成20年度6月定例議会・一般質問・答弁

Updata 2008年 6月29日

一般質問

6月26日(金:第1番目)
午前10時~登壇

岡村精二議員:一般質問全文
(自由民主党)

おはようございます。自由民主党の岡村精二です。

さて6月23日、千葉県犬吠埼の東350キロの太平洋で、巻き網漁船「第58寿和丸」135トンが転覆し、4名が亡くなり、13名が行方不明となる海難事故が発生しました。

この海域は南東からの黒潮と、北からの親潮がぶつかりあい、三角波ができ易く、世界の難所の一つとなっています。昭和43年、全長200メートルの巨大鉱石運搬船「ぼりばあ丸」が、真っ二つに折れて、沈んだ場所でもあります。

私は昭和52年、手作りヨットによる単独太平洋横断中、一度、ヨットが転覆しました。6月21日、第58寿和丸が転覆したのと、まったく同じ場所です。

当時、朝から海は時化ていましたが、それほど、大きな波はありませんでした。

私は船内にいましたが、突然、右舷側から、ゴーッという大きな波の音がし、ドッガンという強いショックがあった次の瞬間には、天井に四つんばいになっていました。ヨットが転覆したのです。

私は、次の波で、すぐに起き上がると思っていましたが、5分待っても起き上がる気配がありません。海水がヘソの辺りまで入ってきたとき、ついに諦めました。

ハッチから船外に脱出し、救命ボートを膨らませて、乗り込んだ直後に、ブツンというショックを受けました。何か分からずに、SOS発信機の用意をしながら振り返ると、何とヨットは船尾を少し持ち上げた形で、起き上がっていました。まるで神様を見たような気になりました。

ところが、ブツンといった音は、ヨットと救命ボートをつないでいるロープが切れた音でした。ボートはどんどん流されていきましたが、なぜか、15 メートルくらいで、ピタッと止まりました。細い1本のロープがヨットとボートに絡まっていました。ゆっくり切れないように手繰って、ヨットに戻ったとき、 「生かされた」と思いました。

バケツで3時間かけて水をかい出しました。時計は午後3時9分を指して止まっていました。船内は足の踏み場もないような状態でしたが、まだ航海を続ける気力だけはありました。しかし翌朝、船体の点検をしてみると、一晩でバケツ3杯の海水が、漏り、船底に溜まっていました。

結局、諦めて、日本に帰る決断をしたとき、目の前に神様が現れました。一隻の漁船がゆっくりと近づいてきたのです。茨城県のカツオ漁船「第11祥天丸」です。私は食料やラジオと共に「がんばれ」との励ましを頂き、航海を続けることができました。

ヨットが転覆した夜、母は、私がヨットの中で寂しそうにうずくまっている姿を夢で見たそうです。悪い予感がしたのだと思います。その翌朝、母の手許 に、私のヨットがひっくり返ったという電報が届きました。その電報を受け取ったときの母の気持ちを考えると、とても耐えられなかったと思います。

以来母は、友達から「お百度参りをしたら」とか「願掛けをしたら」と言われると、言われるままに、何でもしたそうです。そうしなければ、私が死んでしまうと思ったそうです。

そんな苦労が祟ったのだと思います。私が無事に帰った姿をみて安心したのか、帰国して1ヶ月後、母はついに倒れ、3ヶ月間、日赤病院に入院しました。私のせいだと思っています。お陰さまで83歳になりましたが、今も元気です。

多くの方々の願いと祈りのおかげで、太平洋を、無事横断できました。

今、行方不明で、安否が気遣われている方々の、身内の皆さまも、きっと母と同じ気持ちだと思います。無事を祈らずにはおれません。また、亡くなられた方々には、心よりお悔やみを申し上げます。

それでは通告に従い、一般質問をさせて頂きます。

まず、土木行政についてお伺いいたします。
昨年、12月議会では公共事業の入札制度について、アンケート調査をもとに質問させて頂きました。

この度、調査基準価格の大幅な見直しが行われ、8月からは、私がもっとも実施を望んでいた予定価格の事後公表への取組も決まりました。

また建設資材急騰にともなう請負業者の支援として、単品スライド条項の適用により、増額になった部分について確認後、増額する変更契約にも取り組むことが決まり、執行部の皆様に、心より厚くお礼申し上げます。

特に、予定価格の事後公表は、公平な入札、何より、やる気のある業者の育成と、資質・技術力の向上につながると期待をしています。

建設業界へのアンケート調査では「将来に希望がもてない」との回答が7割を超えています。建設業は国の基幹産業でありながら、非常に厳しい状況にあります。

今回の決定は市町にも大きな影響を与えるものとして、期待をしています。

まず、総合評価入札方式についてお伺いいたします。
総合評価入札方式は、「価格」と「企業の技術力」を総合的に評価して落札者を決定する方式で、良質な社会資本を構築する上で大変有効な制度であると認識しています。

県においては、平成18年度から総合評価入札方式を導入され、今年度からは原則として一般競争入札により発注される全ての工事に同方式が適用されました。

また、来年度からは一般競争入札が、1千万円以上の工事全てに拡大されることから、総合評価入札方式も、同工事全てに適用されることとなると聞き及んでいます。

こうした中、技術者の少ない零細な企業にとりましては、入札に参加するために必要な技術提案資料の作成が、大きな負担に繋がるのではないかと懸念されます。

一方、トンネルや橋梁工事などの技術力を要する工事では、積極的に企業の技術力を評価すべきであり、これを評価するための方策も必要と考えます。

このことから、県はこうした課題に対してどのように取り組まれているのか、お伺いいたします。

つぎに、公共事業における電子入札についてお伺いいたします。
県では、公共事業の入札における競争性、透明性、公平性を高め、事務の効率化を図るために、平成17年度から電子入札を導入されました。

その後、電子入札の対象を段階的に拡大され、本年4月からは、書面により入札を行ういわゆる紙入札との併用ではありますが、競争入札案件全てに拡大されたところです。

さらに、来年度からは、原則として紙入札では参加できなくなる「電子入札の完全実施」が行われると聞いています。

談合防止、事務の効率化等の観点から、私も電子入札が推進されることは、望ましいことだと思います。しかし、零細な企業のすべてが、電子入札に対応できるのかどうか、懸念もしています。

来年度からの「電子入札の完全実施」に向け、県ではどのように取り組まれているのか、お伺いいたします。

つぎに建設業における資格、研修制度のあり方について要望します。
建設業法ではある一定規模以上の工事には「監理技術者を当該工事期間中、専任で配置しなければならない」と規定されています。この監理技術者の資格は有効 期間が5年で、更新の都度、申請手続きをしなければなりません。この申請の費用が1回1人当たり7千6百円かかります。現在、監理技術者は全国で約66万 人いるようです。

近年では、監理技術者証の更新とは別に、監理技術者講習を受講しなければ、一定規模以上の公共工事が施工できないことになっています。この監理技術者講習の受講料は、別途1回1人当たり、約1万1千円かかるわけです。

さらに、継続学習制度、CPDSという制度があります。この単位取得は、総合評価制度入札制度において、技術評価項目とされていることも多く、多くの建設業の技術者は、この単位を取得するための努力をしています。

昨今の建設業界を取り巻く法律制度、技術面などの環境がめまぐるしく変化するため、これらに対応する技術者を養成するということではたいへん重要です。

また、公共工事の品質確保の促進に関する法律、いわゆる品確法では、受注者の責務として、必要な技術的能力の向上に努めなければならないとされていることから、建設業者は講習会に参加するなどし、技術の研鑽に努めなければなりません。
そこで、その技術力を向上させるために努力している技術者、建設業者の負担を軽減するため、研修や講習について、内容の選定また、費用の一部を負担するなど、今後、県としても検討していただくように要望いたします。

つぎに防災対策についてお伺いいたします。
ミヤンマーのサイクロン、中国・四川省の大地震、岩手・宮城内陸地震の被災者の皆様にお見舞い申し上げます。
近年の災害状況をみると、今まで持っていた災害に対する物差しが、当てはまらなくなってきたように思えます。

まず、山口県の地震被害想定についてお伺いいたします。
6月に発表された県の地震被害想定をみると、これまで本県で注目されていた大竹断層、菊川断層とともに、新たに確認された大原湖断層系でも大きな被害が出 ることを予測しています。その大原湖断層系のうち、「山口盆地北西縁断層」は山口市の中心部を通る断層で、最大震度6強と予測され、建物被害では約2万5 千棟の全半壊、人的被害では、死者約500人を含む3千人余の死傷者が予測されています。

このように学校施設や病院などが数多く立地する中心市街地を通る活断層地震が発生すれば、甚大な被害の発生が想定されます。

御承知のとおり、活断層による地震の活動間隔は、数千年から数万年といわれておりますが、先の福岡県西方沖の地震や今回の岩手・宮城内陸地震のように、いつ起こるかわからないのが実情です。

県は、今回の被害想定結果を踏まえて、今年度中に被害軽減に向けた目標等の策定をするということですが、とりわけ市街地において活断層地震が発生した場合の対応策について、具体的にどのように検討を進められていくのか、お伺いいたします。

つぎに、中古住宅の販売時における耐震診断等についてお伺いいたします。
最近、中古住宅の販売に際し、建物の検査を行う不動産仲介業者ができました。

中古住宅市場は伸びていますが、建物の価値は主に築年数で判断されているのが実情であり、建物検査をすることで、より安心できる取引が期待され、購入希望者が検査を依頼するケースもふえています。

私のところにも、購入前に、住宅の耐震診断を行ってほしいとの依頼があります。

先日行われた宇部市西宇部校区の自主防災研修会でも「どうすれば自宅の耐震診断ができるのか」という質問が多く出され、講習会を行うことになりました。

住宅の耐震診断についての関心は高いようです。

東京都では昨年8月「安心して住宅を売買するためのガイドブック」を作成していますが、中古住宅販売時における不動産仲介業者への耐震診断の義務付け、また一般住宅でも、耐震診断マニュアルの配布、啓発が必要だと思われますが、県の取り組みをお伺いいたします。

つぎに、環境保全意識の向上についてお伺いいたします。
宇部市の小中学校31校で、環境教育の一環として、昨年度取り組んだ「フィフティー・フィフティー事業」、光熱水費等削減分還元事業が予想以上の成果をあげています。

この事業は学校で省エネ事業に取り組み、節約できた光熱費の半分を学校に還元するものです。

昨年度は2年目にあたり、小学校21校、中学校10校が取り組み、電気代や灯油代水道代など合計880万円が節約され、還元は466万円。二酸化炭素の排出量も小学校で約6.4%、中学校で約8.7%削減できたそうです。

この事業はドイツで始まり、成果をあげているプログラムであり、省エネ教育を行いながら学校の経費を削減し、環境保全意識の向上を図ることを目的としています。

宇部市の担当課では「他市では経費削減がねらいだが、宇部市の目的は環境保全意識の向上だから、環境学習を行わなければ還元しない」とのことです。

この考えを企業にも提案・啓発できないでしょうか。企業内で削減できた分の一部でも、社会貢献活動として地域の環境緑化等に還元できれば、環境問題への取組みを拡大できると考えます。

県の環境保全意識の向上への取り組みと、併せて、ご所見をお伺いいたします。

つぎに教育問題についてお伺いします。
まず、小中学生、高校生の携帯電話についてお伺いいたします。

今や「携帯電話」は、中高生の必需品となっています。

業者も、中高生、とりわけ女性をターゲットにした商品開発をしています。しかし、携帯電話は「電話」という概念を超えて、無限のネット社会とつながっており、事件・犯罪に直結する危険性が広がっています。

『ケイタイ世界の子どもたち』の著者・藤川大祐・千葉大学教育学部・准教授は、「まず親は、携帯電話は電話機であるという意識をすてるべき」「子供に携帯電話を持たせるのは、1人で新宿を歩かせるようなもの」と指摘しています。

携帯電話の利用を否定できない以上、有害情報をカットするフィルタリング機能を子供には義務付ける、携帯電話は子供部屋に持ち込ませず、居間に置かせることを徹底する、ことなどの対策が不可欠と考えます。

私は、息子も娘も、高校時代には携帯電話を持たせませんでした。携帯電話ほど高い玩具はありません。

子どもが「みんな持っている」というのは全体の2割を超えたときだそうです。

大人は子どもの言葉にだまされてはいけません。物分りのいい親父になってはいけないと、私は思っています。

私は小中学生には、携帯電話を所持させない、高校生には、学校に持って来させないなど、使用を制限する対策が必要だと思います。

さらに、携帯電話を片時も離さない子供たちの姿を見ても分かるように、常に携帯電話を気にかけて集中力がつかず、学力にも悪影響が出るのは明らかです。

国としてフィルタリング等の対策を検討していますが、子供たちを守るためにも早急な対策を打つべきであり、携帯電話の危険性について、大人にも問題意識を持つような社会教育が必要ではないかと思われます。

このように、学習に与える影響も考えられることから、県内小中学生、高校生に対する携帯電話の情報モラル教育について、県としての取組をお伺いいたします。

つぎに青少年健全育成条例の改正後の対応と効果についてお伺いいたします。
「川上がきれいになって、川下がきれいになる」といいますが、青少年の健全な育成を害するおそれのある環境から青少年を守ることは、大人の責任です。

一昨年10月、山口県では青少年健全育成条例が改正され、有害図書の規制については罰則規定を設け、日本一厳しい内容になり、深夜外出規制を強化されました。

条例は改正されましたが、その実効性が大きな課題です。

有害図書の販売、深夜外出制限について、条例改正後、具体的にどのような対応が行われたのか。

とくに有害図書の販売については、その具体的な陳列方法を規定したが、条例の周知、販売店への指導など、現状と今後の対応についてお伺いいたします。

つぎに、心の教育、歴史読本の作成についてお伺いいたします。
私は「人間としての生き方」は、親や家族、人との出会い、また、先人から学ぶものだと思います。

特に日本人は、3世代家族同居の中で、「人間としての生き方」、そして「心のあり方」「道徳観」を学んできました。

しかし現在は、核家族化の中で、多くの家族が2世代で終わり、文化と伝統、人間としての生き方を継承することができなくなっています。

多くの母親が、初めて育児をし、初めて子どもの教育を行い、その手本は参考書であり、多くの子どもは祖父母や親から生き方を学ぶ機会が少なく、低俗 なテレビ番組から生き方や、価値観を植えつけられています。家族の絆を深めることが結果的には、心の教育につながっていくのだと思われます。

「生き方を先人に学ぶ」ということでは、素晴しい先人たちが山口県にはいます。

それを活かした教育への取り組みが必要だと考えます。

先月、美祢市美東町で毎年開催されている「大田・絵堂の戦い」を顕彰する歴史講演会に参加し、郷土の歴史を顕彰することがいかに重要であるかを痛感しました。

幕末の長州藩が倒幕に藩論を決する契機となった「大田・絵堂の戦い」の舞台となったところであり、そのことから美東町を「明治維新発祥の地」と呼ぶ 人もいます。歴史に「もしも…」は禁物ですが、この「大田・絵堂の戦い」で奇兵隊等の諸隊が、萩の正規軍に勝っていなければ、萩藩が明治維新の原動力とな ることはなかったといっても、過言ではないことから、その評価ももっともなところです。

しかし、歴史的に意義がある出来事であっても、そのことを多くの人が理解できるように紐解き、関心と共感を得るという顕彰の作業がなければ、そのまま忘れ去られてしまいます。

美東町の歴史講演会で、今年の講師だった山口秀範さんは、長い海外生活の経験から、日本の子供たちの目が世界のどの国の子供たちよりも輝いていない ことに危機感を感じて、江戸時代にあった寺子屋で取り組んでいたような、偉人伝の語り聞かせによって、子供たちに自信と誇りを呼び戻させようという取り組 みをされています。

先人に対する恩を感じ、故郷に誇りを持たせるためにも、歴史の顕彰は重要だと思います。

そこで、提案したいのは、本県が誇る先人や歴史などについて学習する教材を、保護者等の意見など幅広く聴きながら、作成してはどうかということです。

大人たちが、心を込めて、子供たちのためにつくる手作りの教材は、きっと子供たちの心に響くことは間違いないと思います。

歴史と伝統のある山口県が全国に誇る取り組みとなるのではないでしょうか。

明治維新の礎となった松下村塾の素読、森信三先生の立腰教育、日本を美しくする会のトイレ掃除、また、親や家族からの手紙、なども推奨したい心の教育です。

小中学校における山口県の心の教育に対する取組み、また先人や歴史などについて学習する教材づくりについて、ご所見をお伺いいたします。

つぎに、小中学校の卒業証書授与式についてお伺いいたします。
最近、卒業証書授与を壇上ではなく、フロア形式で行っているところが増えています。

「仰げば尊し」も卒業式ではほとんど歌われなくなりました。教師自らが「私たちを敬いなさい」という歌を、子どもたちに歌わせることに抵抗があるからでしょうか。

しかし、これでは教育は成り立ちません。目上の者に対する礼儀、世話になった人に対する感謝の気持ち、これらを教え身に付かせることも教師の務めだと思います。

卒業式といえば、学校長が壇上にいて、卒業生に卒業証書を授与するのが一般的ですが、「この形は子どもを見下ろしている」として段差のないフロアで、教師、子ども、保護者が輪になって「対等」な形で進める学校があります。

何でも平等にしたがる現代教育が生み出した卒業式だと思います。

卒業式の正式名称は「卒業証書授与式」で「授与」とは「上から下に授け与える」という意味です。

教育とは「教えられ導かれる側である子ども」と「教え導く側である教師」という上下関係があって初めて成り立つものだと考えています。

人生の節目に儀式をもち、成長を祝うのがわが国の伝統文化です。儀式の意味を大切にするべきだと思います。

壇上で授与するという姿は、節度を持った子供を育てるためにも望ましい姿だと思います。

東京都では平成15年、卒業式を体育館で実施する場合には、舞台壇上に演台を置き、卒業証書を授与する、卒業式をその他の会場で行う場合には、会場 の正面に演台を置き、卒業証書を授与する、入学式、卒業式等における式典会場は、児童・生徒が正面を向いて着席するように設営する、などと具体的に示して います。

伝統のある山口県教育の姿を示すためにも、卒業式は厳粛に挙行されるべきだと思いますが、ご所見をお伺いいたします。

つぎに、その他として、一点要望します。
一般的に、行政サイド、特に市町村段階では「地域コミュニティー」というと、学校区単位で考えています。ふれあいセンターや公民館を学校区ごとに設置して いるからであり、市の助成金等もその単位で交付されています。しかし、本当のコミュニティーは自治会、またはその下にある「班」という単位ではないでしょ うか。

災害対策、高齢者対策、子育て支援、また限界集落等への対応も、小さなコミュニティーで検討すると、具体的な対策に取組ことができます。

人間が親しく交流できる範囲は、そう広くはありません。

小さなことかもしれませんが、私は、日本特有の情報伝達グッズである回覧板をもっと活用するべきだと考えています。回数を増やせば、一人暮らしの高齢者の安否確認や、行政のアンケート調査等にも活用できます。

災害通報も狭い範囲なら、防災無線よりも、サイレンの方が効果的かもしれません。

そこで要望ですが、県でも、地域の実情に応じた施策を検討するに当たっては、自治会等からの声にも配慮して頂き、きめ細かな対応をして頂ければと思います。

 

以上で質問を終わりますが、最後に二井知事の4選に当たり、一言述べさせて頂きます。

伊勢神宮では20年ごとに社殿の立替、いわゆる遷宮が行われています。

次回は平成25年ですが、すでに平成17年から、その準備が行われています。遷宮までに30回に及ぶ祭典や行事が行われますが、その最初の祭りが平 成17年5月に執り行われました。その祭りを「山口祭」といいます。遷宮で行われる最初の祭りが「山口祭」です。山口という言葉、地名には「先陣をき る」、「さきがけになる」という意味があるそうです。

明治維新のとき、吉田松陰先生、高杉晋作が活躍したこと、総理大臣を8名輩出していたことも、山口県がその大切な役割を果たしている証であると思えてなりません。

二井知事は4選を目指して、来月の知事選挙に出馬されますが、ぜひ、混迷する日本の地方行政を救う「さきがけたる役割を果たして頂きたい」と強く願っています。

ご清聴ありがとうございました。

答弁

1 土木行政について

(1)総合評価入札方式について
総合評価入札方式は、「価格」と「企業の技術力」を 総合的に評価して落札者を決定する方式で、良質な社会 資本を構築する上で大変有効な制度であると認識している。 こうした中、技術者の少ない零細な企業にとっては、 入札に参加するために必要な技術提案資料の作成が大きな負担に繋がるのではないかと懸念される。一方、トンネルや橋梁工事などの技術力を要する工事では、積極的に企業の技術力を評価すべきであり、これを評価するための方策も必要と考える。このことから、県はこうした課題に対してどのように 取り組まれているのか、伺う。

(土木建築部長)
土木行政について、2点のお尋ねです。

まず、総合評価入札方式についてです。

お示しのとおり、総合評価入札方式は、価格のみならず、価格以外の要素を総合的に評価し、落札者を決定する方法であり、不良・不適格業者の排除や企業の技術力の向上などが期待され、そのことが、公共工事の品質を高めることにつながることから、県では、今年度から一般競争入札を行う全ての工事にこの方式を適用することとしました。

適用にあたっては、公共工事の規模や内容に応じて求められる技術力が異なることから、小規模で単純な工事では、過去の工事実績や工事成績点などの資料により評価し、標準的な工事では、これに加え、当該工事での品質管理や工程管理のための施工計画の提案を評価し、さらに、高度な技術力が求められる工事では、企業の有する優れた技術力を活用した技術提案などを評価することとしました。

また、求められる技術力の高さに応じて、総合評価に占める技術力の評価の割合を高めたところです。

このように、総合評価方式の適用拡大にあたり、中小零細企業に対しては、入札参加のための資料作成を容易にするなど、負担の軽減に配慮するとともに、企業の有する技術力をこれまで以上に積極的に評価するよう改善を図ったところです。

県としましては、今後とも総合評価入札方式の一層の充実に努めるとともに、入札における競争性・透明性・公平性の向上のため、引き続き入札制度改革を進めてまいります。

(2)公共事業における電子入札について
県では、公共事業の入札における競争性、透明性、公平性を高め、事務の効率化を図るために、平成17年度から電子入札を導入された。その後、電子入札の対象を段階的に拡大され、本年4月からは、書面により入札を行ういわゆる紙入札との併用ではあるが、競争入札案件
全てに拡大されたところである。さらに、来年度からは、原則として紙入札では参加できなくなる「電子入札の完全実施」が行われると聞いている。
談合防止、事務の効率化等の観点から、私も電子入札が推進されることは、望ましいことだと思う。しかし、零細な企業のすべてが、電子入札に対応できるのかどうか、懸念もしている。来年度からの「電子入札の完全実施」に向け、県ではどのように取り組まれているのか、伺う。

(土木建築部長)
次に、公共事業における電子入札についてのお尋ねです。

電子入札制度は、発注者側からみると、従来の書面による入札に比べ、入札の透明性や公平性の向上、入札に係る事務の効率化、コストの縮減などの効果が見込まれ、一方、入札参加者にとっても、入札時に発注機関へ出向く必要がなくなり、担当者の人件費や交通費等の節減、業務の合理化が図られるなどのメリットがあることから、全国的にその導入が進められています。

こうした状況を踏まえ、お示しのとおり、本県においても、平成17年度から一部工事を対象に、電子入札を行ってきたところであり、今年度は、入札価格の算定に必要な仕様書や図面が容易に県ホームページから取得できるよう、利便性の向上を図ったところです。さらに、来年度からは電子入札の完全実施をめざし、鋭意、準備を進めているところです。

電子入札を普及・拡大していくためには、当然のことながら、入札参加希望者が制度の仕組みを熟知し、電子入札に係る電子機器の操作に習熟しておくことが不可欠であることから、県では、平成17年度から、中小建設業者を含む入札参加希望者すべてを対象に研修会の開催に努めてきたところであります。今年度も、県内10か所において開催する予定です。

また、県のホームページを活用して、電子入札に関する情報や電子入札の模擬体験ができる操作マニュアルを掲載し、希望者自らがいつでもどこでも習熟度の向上に努めることができるよう取り組んでいるほか、電子入札の操作方法等に関する問い合わせに対応するため、県庁内に相談窓口を設け、種々の相談に応じているところです。

県としましては、来年度からの電子入札の完全実施に円滑に移行できるよう、今後とも、制度の周知や機器の操作の習熟などに積極的に取り組んでまいります。

2 防災対策について

(1)地震被害想定について
市街地を通る活断層地震が発生すれば、甚大な被害が想定される。活断層地震の間隔は、数千年から数万年といわれているが、先の福岡県西方沖の地震や今回の岩手・宮城内陸地震のように、いつ起こるかわからないのが実情である。県は、今回の被害想定結果を踏まえ、被害軽減に向けた目標等の策定をするとのことであるが、とりわけ大原湖断層系地震のように、市街地において活断層地震が発生した場合の対応策について、今後具体的にどう検討を進めるのか、お尋ねする。

(知事)
防災対策についてのお尋ねのうち、地震被害想定についてお答えをいたします。

このたびの岩手・宮城内陸地震をはじめ、地震や災害はいつどこで起こるかわかりませんことから、私は常に、危機管理意識を持って、防災対策を推進していくことが、県民の安心・安全を確保する上で、極めて重要であると認識をいたしております。

お示しの、今回、取りまとめを行いました地震被害想定の結果は、切迫性が高い東南海・南海地震をはじめ、新しく見つかった大原湖断層系も含めた主要な活断層地震を対象に、被害を推計したものであります。

県といたしましては、今年度、主要な地震ごとに、想定される人的被害や経済被害等をどれだけ減らせるかを具体的な数値として示す「減災目標」を定め、この目標達成に向けた対策をハード・ソフト両面多岐にわたり検討することといたしております。

中でも、大原湖断層系を震源とする地震のように、市街地における地震発生時には、大きな被害が想定されますことから、被害を軽減させるためには、住宅の耐震化はもとより、多数の利用者がある公共建築物等の耐震補強やライフライン施設の耐震化、企業や学校等における防災活動や防災訓練の実施、都市公園等を活用した避難場所の確保など、地元市町と協議をしながら、市街地の被害軽減を重視した対策を検討することが重要であると考えております。

県といたしましては、今回の被害想定結果を十分に踏まえ、また地域特性にも配慮しながら、策定した減災目標や具体的な対策を県地域防災計画にしっかりと位置づけ、防災関係機関や市町と一体となって、効果的な地震防災対策を積極的に推進し、県民の安心・安全の確保に努めてまいります。

(2)中古住宅販売時の耐震診断等について
中古住宅販売時における不動産仲介業者への耐震診断の義務付け、また、一般住宅でも、耐震診断マニュアルの配布、啓発が必要だと思われるが、県の取り組みを伺う。

(土木建築部長)
次に、防災対策のうち、耐震診断についての2点のお尋ねです。

平成18年に、宅地建物取引業法施行規則が改正され、宅地建物取引業者が、旧耐震基準で建築された住宅を売買・仲介する場合には、重要事項説明として、耐震診断の有無を購入者に説明することとなり、住宅の耐震性を確認して購入できる環境が整ったところです。

お尋ねの中古住宅販売時における不動産仲介業者への耐震診断の義務付けにつきましては、個人の財産を制限することや、マンションの場合は建物全体の診断が必要となることから、様々な課題がございます。

したがいまして、今後、この点を踏まえながら研究してまいりたいと思います。

また、「耐震診断マニュアル」の配布、啓発については、平成17年度に、専門家の耐震診断を受けていただく動機付けとなるよう、建築時期や壁の配置などをチェックすることにより住宅の耐震性能を把握できるパンフレットを作成し、配布しているところです。

今年度は、このパンフレットを見直し、最新の情報を盛り込み、土木建築事務所や市町の窓口、不動産業者等を通じて、県民の方々に広く配布いたします。

県としましては、今後とも住宅の耐震化を促進するため、耐震診断の一層の普及啓発に努めてまいります。

3 環境保全意識の向上について

宇部市の小中学校31校で環境教育の一環として、昨年度取り組んだ「フィフティ・フィフティ事業」は、学校で省エネ事業に取り組み、節約できた光熱費の半分を学校に還元するものである。この考えを企業にも提案・啓発して、企業内で削減できた分の一部でも社会貢献活動として地域の環境緑化等に還元できれば、環境問題への取組を拡大できると考える。県の環境保全意識の向上への取組と、併せて、所見を伺う。

(環境生活部長)
県の環境保全意識の向上への取組と併せて企業への取組拡大についてお答えいたします。

地球温暖化対策を推進するためには、企業、県民等に対する情報提供や普及啓発活動によって、環境保全意識の高揚を図り、各主体の自主的かつ具体的な実践活動につなげていくことが重要であります。

このため、県ではこれまで、地球温暖化をテーマとした出前講座や自然観察教室などの環境学習、省エネルギー等の自己点検、いきいきエコフェアの開催等を通じて、県民の環境保全意識の高揚に努めてきたところでございます。

特に本年度は、CO2削減に向けた実践活動を強化するため、新たに、緑のカーテンの全県的な普及や、ライトダウン、省エネ型電球取替促進のキャンペーンなど、四季を通じた県民運動を積極的に展開していくこととしております。

こうした中、本年4月には、山口県経営者協会、山口県商工会議所連合会などが「山口県経済5団体懇話会」を設置し、県の取組と連携して、エコオフィスやエコグリーンなど、5つの実践活動に取り組む「やまぐちエコファイブ宣言」を行い、会員企業やその家庭において、CO2削減に向けた運動を展開するなど、企業においても、環境問題への取組気運が高まっているところでございます。

お示しのありました「フィフティ・フィフティ事業」の仕組みを企業においても導入し、自主的な省エネ活動により節減できた経費の一部を、社会貢献活動の一環として地域の環境緑化等に還元することは、環境保全意識の向上や地球温暖化対策に大きな効果があるものと考えております。

このため、「環境やまぐち推進会議」や全市町に整備する「地域協議会」等を通じて、お示しの小中学校における取組事例等を広く紹介し、企業における自主的な取組が一層促進されるよう努めてまいります。

4 教育問題について

(1)児童生徒の携帯電話について
県内の小中高校生に対する携帯電話の情報モラル教育について、県としての取組を伺う。

(教育長)
教育に関する3点のお尋ねにお答えいたします。

まず、携帯電話の情報モラル教育についてであります。
お示しのありましたように、誹謗中傷などのネット上のトラブルや学習への悪影響など、子どもたちが携帯電話を所持・利用することによって生じる、様々な弊害から子どもたちを守ることが重要な課題となっております。

このため、県教委では、国に対し、携帯電話のフィルタリング等の対応の強化を要望いたしますとともに、学校における情報モラル教育の充実に努めているところであります。

フィルタリングの普及・促進につきましては、県において、昨年度から3年計画で、すべての中学校で保護者を対象とした講習会を実施しているところであります。

このような中、携帯電話の利用者が18歳未満である場合には、フィルタリングを事業者に原則義務付ける法律が成立したところであります。県教委といたしましては、携帯電話におけるフィルタリングの重要性について、学校を通じてすべての保護者に対し、改めて周知することとしております。

学校における情報モラル教育におきましては、携帯電話による友人間のトラブルなどの具体的事例を取り上げた、指導者用のガイドブックをすべての学校に配布して、授業で活用しているところであります。

また、子どもたちが携帯電話の安心、安全な使い方を身に付けるためには、保護者の意識の啓発が重要でありますことから、関係機関と連携しまして、「山口県ケータイ安全教室」などを開催いたしますとともに、家庭における携帯電話に関するルールづくりなどを紹介した教育用広報誌を、すべての学校の保護者に配布しております。

さらに、今年度、児童生徒や保護者などからの携帯電話の利用による被害等に関する相談に対しまして、専門的な立場から助言や支援を行う、ネットアドバイザーを、やまぐち総合教育支援センターに、新たに配置したところであります。

県教委といたしましては、今後とも、学校と保護者が連携して、情報社会において、児童生徒に正しい判断力や望ましい態度とともに、危険回避に関する知識や能力が身に付くように、情報モラル教育の一層の推進に努めてまいります。

(2)青少年健全育成条例について
県では一昨年、青少年健全育成条例を改正したが、有害図書の販売、深夜外出制限について、条例改正後、具体的にどのような対応が行われたのか。特に有害図書の販売については、具体的な陳列方法を規定したが、条例の周知、販売店への指導など、現状と今後の対応について伺う。

(健康福祉部長)
教育問題に関するお尋ねのうち、青少年健全育成条例についてお答えいたします。

県といたしましては、条例改正を実効あるものとするため、昨年6月、学識経験者、関係事業者等からなる「こども環境クリーンアップ推進協議会」を設置し、青少年に有害な環境の浄化に向けた取組の強化を図ってきております。

お尋ねの有害図書や深夜外出制限につきましては、これまで、条例の説明会等を通じて、関係事業者に対し周知・徹底を図ってきたところであり、昨年7月には、「こども環境クリーンアップ作戦」を県下一斉に展開し、市町、警察、青少年育成ボランティア等と連携して、有害図書の陳列方法等についての点検・指導や深夜営業施設に対する巡回指導を重点的に行ってきたところです。

特に、有害図書については、その後も継続して指導するとともに、広域的にチェーン展開している書店等の本社に対し、改善を要請したところであり、こうした取組の結果、本年2月の調査では更に改善が進むなど一定の成果が上がってきております。

今年度においては、事業者団体との会議等を通じて一層の徹底を図るとともに、立入調査員を対象とした研修を新たに実施し、地域における環境浄化活動を強化してまいります。

県といたしましては、今後とも、地域住民の参加と協力を得ながら、市町や警察等との緊密な連携の下、条例遵守の徹底を図ってまいります。

(3)心の教育、歴史読本の作成について
小・中学校における山口県の心の教育に対する取組、また先人や歴史などについて学習する教材づくりについて、御所見をお伺いいたします。

(教育長)
次に、心の教育、歴史読本の作成についてであります。

子どもたちが、人間としての在り方、生き方について考えるに当たっては、先人の功績、伝統や文化等から学ぶことが重要であります。

このため、県教委では、児童生徒が「目標に向かってする努力」、「チャレンジ精神」などを育むことをめざして、吉田松陰や井上勝などの先人の功績等を学校等に紹介するウェブ上に掲載いたしますとともに、平成18年度に作成した「心の教育学習プログラム」では、宮本常一や津田恒美などの生き方を取り上げておりまして、各学校では、これらを活用して、心に響く授業に取り組んでいるところであります。

また、この度の新学習指導要領では、子どもたちの「生きる力」の育成を基本理念として、伝統や文化に関する教育など、教育内容の一層の充実を図る方向性が示されたところであります。県教委では、お示しのありました山口県における先人の功績や歴史などを学ぶ独自の教材について、社会科等との関連を図り、教育関係者や保護者等の意見を幅広く聞きながら、現場と一体となって作成していきたいと考えております。

さらに、家庭においても、ふるさと山口県を誇りに思う子どもを育てていくことが大切でありますことから、先人の功績や歴史などについて親子で話し合うことができる家庭向けの教材を、先ほど申し上げましたウェブ上に公開しておりますが、今後、さらにその内容の充実を図ってまいります。

県教委といたしましては、各市町教委や学校、家庭、地域社会と連携を一層強化して、子どもたちが先人の功績や歴史、文化について学ぶ機会の拡充など、心の教育の一層の充実に取り組んでまいります。

(4) 小中学校の卒業証書授与式について
伝統ある山口県教育の姿を示すためにも、卒業式は厳粛に挙行すべきだと思うが、御所見を伺いたい。

(教育長)
次に、小中学校の卒業証書授与式についてであります。

学校におきます卒業式は、卒業生、在校生、保護者、教職員等がそれぞれの思いをもって参加して、厳粛で清新な雰囲気の中で、新しい生活への希望や意欲、そして感謝の心が醸成できる、人生の大きな節目の儀式であると考えております。

特に、卒業生にとりましては、自らの成長が多くの人に支えられたことへの感謝の念を抱きながら、将来への決意を新たにするものであり、また、保護者の方々にとりましても子どもの成長の証を実感する大切なものであると考えております。

各学校では、このような教育目標の下で、卒業式を考えておりまして、例えば、壇上で卒業証書を授与する場合には、卒業生が皆の視線を浴び誇らしさを感じるなどのよさがあり、また一方、フロアでの授与につきましては、対面式でありますことから、卒業生を皆が間近に見て、一体感が生まれるなど、そのよさがあると聞いているところであります。

県教委といたしましては、各学校は卒業式がその趣旨や関係者の思いを踏まえたものとなりますように創意工夫するとともに、保護者の方々にも十分説明して、実施することが大切であると考えております。

以上でございます。

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平成19年度12月定例議会・一般質問・答弁

Updata 2007年 12月16日

一般質問

12月13日
岡村精二議員:一般質問全文

(自由民主党)

皆さん、おはようございます。自由民主党の岡村精二です。

さて、とかく公共的な仕事に携わる方々は、先例主義と法令遵守に従った対応をされるものですが、私はこれまでに信じられない親切を2度受けたことがあります。

その体験をご披露させて頂きます。

一つは、特急電車を臨時停車させてしまったことです。

三重県津市に講演で訪れたとき、私は名古屋駅から津市に向かう近鉄特急に乗りました。ところが、電車を乗り間違えて、大阪難波駅行きのノンストップ特急に乗ってしまいました。間違いに気づいたのは電車が、津駅を通過したときでした。

「困った」という顔をしていると、偶然通りかかった車掌さんから声を掛けられ「間違えて乗車してしまいました」と答えると、「ついて来て下さい」と手招きされました。

最後尾の車掌室に入ると「次の伊勢中川駅に臨時停車しますので、車掌室から降りて下さい。」と言われてびっくりしました。

駅に近づくと、マイクを持ち「信号待ちのため、伊勢中川駅に臨時停車します」と話し、私に笑顔を向けてくれました。今もあの車掌さんの笑顔が忘れられません。

電車がゆっくり駅のホームに入ると、駅員の方が2人待って下さっており、人目につかないように車掌室のドアから降ろすと、同時に電車は何事もなかったかのように発車して行きました。

走り去っていく電車に、私は頭を深く下げました。

私は駅員の指示に従って、津駅に戻り、おかげ様で講演に間に合い、迷惑を掛けずにすみました。

以来、私は近鉄バッファローズのファンになりました。今は引き続き。楽天、特に田中君の大ファンです。

二つ目は、警察に、私の塾の子どもたちを各家まで送って頂いた話です。

塾の授業が終り、子どもたちを私のワゴン車に載せて、家まで送っていたとき、偶然、警察の検問に遭いました。

免許証の提示を求められたとき、免許証の更新を忘れていたことを思い出しました。

「君、免許が切れているじゃないか。無免許だな。」と言われたとき、顔面蒼白になりました。

「子どもたちを送っている最中ですが、運転できませんよね」と伺うと「当然ですよ。無免許ですから」と言われたあと、「しかたがない。君、助手席に乗りなさい。私が運転しますから、道を指示して下さい」と言われてびっくりしました。

結局、その警察官は、8名の子どもたちをそれぞれの家まで送って下さいました。

しかも、後ろにパトカーを従えてです。最後に私を塾まで連れて帰り、免許証の更新について説明して下さったときの、警察官の笑顔が素敵でした。

私はパトカーを見送りながら、私は頭を深く下げました。

2つとも、公的な立場にある人が個人の裁量を、最大限に発揮して下さった親切な行動で、忘れることができません。

近鉄電車の社長さんと山口県警本部長さんにお礼の手紙を書こうと思いましたが、そのままになっています。

山口県警の皆さまにはこの場を借りてお礼申し上げます。

県の職員の皆さんも、先例主義、法令順守も大切ですが、それだけにとらわれない県民の立場に立った、今以上に親切な対応をお願いしたいと思います。


それでは、通告に従い、一般質問をさせて頂きます。

実は今回の一般質問には、当初5項目の質問を用意していました。

しかし、低価格入札など建設業界の抱える課題についてアンケートを行った結果、「とても短い時間で対応できる課題ではない」と強く認識し、あえて今回は「土木建築行政について」の1問だけにさせて頂きました。

実情をしっかりご理解頂いたうえで、先例主義、法令主義、また他県の対応に捉われない、業界に夢と希望、自信と誇りを与えて頂けるご答弁を期待しています。

さて、アンケートは社団法人山口県建設業協会の役員53社と、宇部市内の業者280社、合計333社に対して、経営ならびに受注状況、入札制度のあり方、低価格入札について、また県ができる支援策や意見など、択一式と記述式合わせて、A4版3ページ45項目について実施しました。

ご返送頂いたすべての回答に、意見や県に対する要望が真摯に記載されており、記述部分が多いにもかかわらず、通常、大学等で実施しているアンケートの回収率を遥かに上回る152社、46パーセントの会社から頂くことができました。

ご協力を頂きました業者の皆様に心から感謝申し上げます。

書かれた言葉一語一語に業界の持つ厳しい実情を知らされた思いです。

アンケートの結果を、皆さまのお手元に資料として提示させて頂きました。

建設業界はバブル経済の崩壊以降、民間事業の落ち込み、ならびに公共事業予算の大幅な削減と、入札制度の改正によるダンピング入札の多発、大手ゼネコンの談合事件による世論の厳しさなど、経営環境は非常に厳しく、相次ぐ地元企業の倒産など危機的な状況に陥っており、国家の礎を築く重要な役割を担っている自信と誇りを失いつつあります。

就業人口の1割を占める建設業は、元請け・下請け・孫請けという特殊な事業形態で成り立っており、関係する業者を含めれば、その影響は全就業人口の3割とも5割とも言われています。

元請けの工事受注額が下請けの受注額を大きく左右し、ダンピング入札の多発が、所得格差の要因の一つとなっています。

別紙資料の低価格入札に関する資料をご覧頂くと、農林事務所関係では下関において平成16年度2件が、平成18年度には21件と、10倍以上に増えており、全事務所の合計では2年間で6倍に増えています。土木事務所関係では、下関が平成16年3件が平成18年には36件と、12倍に増えており、全事務所合計では2年間で約5倍に増えています。

特に平成17年以降、その傾向が強く、公共事業の減少による影響だけではなく、入札制度など他の要因も影響していると思われます。

入札制度の改正目的は「地域産業の育成と公正な競争の確保」です。

しかし、道路、橋梁、トンネル、港湾など民間からの発注を見込めない事業を専門的に受注している企業が、予定工事価格の70%台の低価格で受注を繰り返せば、工事原価だけで持ち出し、現場監督の給料、ましてや事務所経費も出ない状況の連続となり、下請け企業はもちろん、元請け企業も倒産するしかありません。

公共事業の低価格入札は恒常化し、品質管理や安全管理が問われるような事件事故の発生、また低価格入札に伴う行政側の業務費の負担増も問題となっています。

大手ゼネコンによる談合事件が発生するたびに、公共事業不要論が叫ばれています。しかし、社会基盤整備は産業の振興と、暮らしの安心安全を支える大切な事業です。

業界が疲弊し衰退すれば、仮に大規模災害が発生した場合、早急な復旧工事などを請負う企業がなくなり、県民の安心安全が守られなくなる可能性もあります。

地域産業を担う中小建設業者の育成、入札制度の改善、公共事業予算の積極的な確保などに取り組む必要性を強く感じます。

公共事業予算の推移をみますと、土木建築部と農林水産部を合わせて、18年度は1322億円と平成10年のピーク時に比べ約50パーセントまで落ち込んでいます。

山口県の財政状況は非常に厳しく、「財政改革」に取り組まれていることは十分承知しておりますが、これまでのような一律的な公共事業予算の削減が今後も続けられることとなれば、社会資本整備を担う地方の建設産業はさらに衰退し、地方経済をも疲弊させ、大きな影響を与えることが懸念されます。

安全で豊かな地域社会を実現するためには、社会産業活動の基盤となる道路、河川、住宅、下水道をはじめ、各種の社会資本の整備が不可欠です。

自民党山口県連が実施しました移動政調会でも、各市町からの要望は、そのほとんどが道路や河川の改修でした。

日本列島は、台風・豪雨・地震等の常襲地帯であり、毎年のように多くの尊い生命や財産が失われています。災害から国民の生命・身体・財産を守り、安全で安心して暮らせる環境を整備することは、重要な責務であり、根幹的な社会資本整備は基より、防災、減災対策を一層推進していくことが重要です。

また、地球温暖化対策としての住宅の断熱化対策、学校などの公共施設の耐震化工事なども、急務の課題となっています。

また、本県では初の議員提案条例として「中山間地域振興条例」が制定されました。中山間地域の就業構造を見たとき、公共事業の役割が、いかに大きいかを見逃すことはできません。

公共事業のあり方については、様々な議論があることは十分承知しており、厳しい財政事情の下、公共投資額の増額を図ることは大変厳しい状況にあると思いますが、本県の経済の発展と地域の活性化にとって、民間需要を喚起する公共投資が依然として重要な役割を担っていることも事実です。

こうした観点に立って公共事業を推進されますよう積極的な財政運営を強く要望するものです。

以上のことを踏まえ、以下7点についてお伺いいたします。

まず、山口県における建設業界の現状について質問します。
建設業界の窮状については、知事もご承知のことと存じます。

我が国の経済は、安定した景気回復の下にあり、景気の拡大は継続していると言われておりますが、地域別、業種別に見れば、その格差は拡大しており、特に建設業界は、長年続く国及び地方の公共事業予算の大幅な削減により、極めて厳しい経営環境におかれています。

11月28日付けで、山口市内のある建設会社が倒産しました。負債総額は2億8千万円だそうです。新聞によると創業71年、公共事業の土木工事や舗装工事を主体に手掛け、ピーク時には年間11億円の売上げを計上した中堅業者です。しかし、近年の公共事業の減少と、低収益工事が続いたことで経営が苦しくなり、今年5月期には3300万円の赤字を出し、資金繰りが悪化したとのことです。

三重県に住む私の親友は建設会社を経営していましたが、3年くらい前から会う度に、受注価格の低迷と厳しい経営状況を口にするようになっていました。その彼の会社が10月、7億円の負債を抱えて倒産しました。彼は倒産後も毎日休まず出勤し、債権者から逃げず、お詫びの日々を送っているようです。

先日、業界の実情を伺うために会ってきました。

「倒産したことは残念だけど、誠実に取り組んできたおかげで、債権者の皆さんが逆に慰めてくれました。有難いですね。」と語る彼の眼には涙が浮かんでいました。原因については「仕事が少ないから、売上げを確保するために、安くても仕事をとる。

仕事が全くなければ、事務所経費は100パーセント赤字、安くても仕事があれば、少ない赤字で済むし、倒産までの時間が稼げる。公共工事を受注した場合は、前払金を運転資金に回し、最後は自転車操業でした。倒産寸前には来年に向けてかなりの仕事量を受注していたし、銀行の融資も支店では決まっていたのに、突然の本店からの命令で融資は中止です。銀行は薄情ですよ。」

と答えてくれました。

そのあと「岡村さん、来年は建設関係で凄い数の倒産が出ますよ。この2年くらいの低価格入札の連続で、企業体力が低下していますから、どこも、ぎりぎりの経営状態のはずです」と厳しい表情で言葉を続けました。実感のこもった発言でした。

山口県内の建設業に携わる従業員数は18年度60,006名全産業の9.2パーセントであり、大変な状況です。

山口県における建設業界の現状に対する知事のご所見をお伺いいたします。

次に、公共事業の県内企業への優先発注について質問します。
地域の建設企業は、公共施設の維持管理や災害時の緊急出動、あるいは社会貢献活動など、地域に密着した企業活動を行っており、地域経済の活性化や雇用の確保に貢献しています。

このような社会的役割を考慮し、県発注工事は、県内企業への優先発注をされるべきだと思われます。

また、県内の建設企業は、技術に優れた地域の中堅企業を目指し、トンネル等の特殊技術対象工事に対しても、下請けやJV参加によって、技術の習得と向上、技術者の育成に懸命に取り組んでいます。その結果、ほとんどの特殊工事について、県内建設企業で施工が可能となっています。

18年度の県公共事業の発注額は804億円であり、そのうち県外業者の受注額は146億円、全体の18パーセントになっています。

つきましては、公共工事量も大幅に減少している現在、こうした特殊技術対象工事についても、県内業者へ優先的に発注されるべきだと思います。

また最近、下請けとして、県外の業者が安い金額で受注し、それに伴う品質低下が危惧されているとの意見もアンケート調査で出されています。

県内業者への優先発注を強く要望するものですが、ご所見をお伺いいたします。

次に、公共事業の入札制度について。
12月7日付けの山口新聞第一面に、「山口市発注工事で1円単位の同額入札急増し、くじ引きで落札者を決定したケースが、10月以降だけで14件。10月から、市の低入札調査実施要領が改正され、判断基準額が推定しやすくなったとのが原因」いう記事が載っていました。

秋穂地区生涯学習センター造成工事の入札では、予定価格1億3283万4450円に対して、16社中、8社が予定価格の69.3パーセント、9203万5298円の同額で入札しています。

かつて現場監督をしていた私にとっては、信じられない低価格です。それ以上にこれだけの工事で、容易に判断基準額を推定し、それを1円上回る金額で入札することができる入札制度に、大きな問題を感じます。

また昨年の全国知事会の決定による一般競争入札の拡大や参加企業数の拡大は、更にこれに拍車をかけ一向にダンピング入札に歯止めがかからない状況にあります。

ダンピング入札は経費節減のため下請けへのしわ寄せや賃金の低下にとどまらず、品質面の危惧や、場合によっては、人の「いのち」に係わる安全面への影響も懸念されるところです。

一昨年施行された「公共工事の品質確保の促進に関する法律」の趣旨に基づき、価格と品質が総合的に優れた企業選定と、地域の実情を加味した実効性のある運用により、真に技術と経営に優れた企業が適正に受注でき、経営的にも発展していくことができる環境づくりが必要と思われます。

そこでまず、適正価格について質問します。
入札時に、山口県では予定価格が事前に公表されています。

その予定価格は、県が独自に作成した積算基準に基づき、品質管理、安全管理のうえでも、適切であるとの判断から、県が自信をもって計算され提示した価格です。

「落札価格が適正価格」という意見もあるようですが、私は「予定価格イコール適正価格」と考えています。

「適正価格」に対する、県としてのご所見をお伺いいたします。

次に、予定価格の事前公表について質問します。
入札により、事前に公表された予定価格に近い金額で落札されると即、「談合ありき」という疑いをかけられる社会的風潮は如何なものでしょうか。建設業界はもちろんですが、県も潔白さに自信を持ち、毅然とした対応をとって頂きたいと思います。

仮に、予定価格を事前に発表しなければ、公平な入札が可能であり、企業の技術力を評価できます。

予定価格を事前に公表する理由は、発注元である県が、談合との関わりを疑われることを防ぐためであり、私には責任を逃れるための方策に過ぎないように思われます。

全国的には33都道府県が予定価格を事前公表し、12県が事後公表、2県が併用となっています。仮に廃止しても、異論はないと思われます。

予定価格が事前に公表された場合も、技術力があり、かつ人員的にもゆとりのある企業は、真剣に積算を行い入札に臨んでおり、アンケート調査によれば、60%の企業が真剣に積算を行っていると回答しています。

しかし、回答を頂いた企業は、回答用紙をみると、真剣に企業の将来を考えている経営者が多く、回答を頂けなかった業者数を考慮すると、真剣に積算を行っている業者はその半分以下かもしれません。

私が直接、話を伺った業者からは、予定価格の何パーセントで入札するかを先に決め、それから明細書を作成するという意見が大半を占めていました。こうしたやり方が、低価格入札の激増にも繋がっているかと推察されます。

企業の技術力の向上を考えれば、予定価格を事前公表しないほうが、本来の入札制度のあり方であると思われます。

そうすれば、山口市で起こった1円単位の同額入札など起こるはずもありません。仮に予定価格を公表しようとすまいと、談合のできる時代ほど、業者間の連携は存在しない状況になっているのが実情です。

事前公表が、県職員からの予定価格漏洩回避が目的ならば、職員の倫理規定上の問題であり、アンケート結果をみますと、業者が自ら積算した場合、予定価格では実行予算にも満たない事例も多々あるようです。

私は廃止することも検討すべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。

次に、入札業者の選定について質問します。
一般競争入札と指名業者による入札は、それぞれのメリット、デメリットが存在します。

価格と品質が総合的に優れた企業選定。地域の実情を加味した実効性のある運用。特に、過去の施工実績、工事成績、技術者の経験の有無。真に施工能力のある企業や災害・緊急時などに地域貢献している企業の選定。

などを加味すると、単に間口を広げる、一般競争入札が良いとはいえません。

指名競争入札のメリットも視野に入れ検討をして頂きたいが、ご所見をお伺いいたします。

次に、低入札調査基準価格と判断基準額の引き上げについて質問します。
県民の側からみれば、1円でも安い価格で業者に受注させるのが、当然という意識があり、業界の側だけに立っての議論はできません。

「高い品質の構造物を、より安く」が、入札制度の根底にあります。

しかし、私が現場監督なら、予定価格の70パーセント台の受注で、高い品質を確保する自信はありません。また、品質の確保と安全の確保という意味でも、低入札調査基準価格の見直し、判断基準額の引き上げが必要だと思います。

アンケートでは、公共事業のウェートの高い業者では、6割を超えた業者が低価格入札の審査を受けたことがあり、その約4割が予定価格の70パーセント以下で応札しています。

審査後、その8割以上の業者が受注した経験を持っており、さらにその3割が予定価格の70パーセント以下で受注しています。

県の入札担当者から「こんな金額でできますか」と聞かれれば、「十分できますと笑顔で応えざるをえません」。「わかって頂けますか」とある経営者から言われました。

工事原価を下げる対策として、最も多いのが、資材金額の交渉で36.1パーセント、工期の短縮が29.2パーセント、そして下請け工事価格の削減が23.6パーセントでした。

利益の有無では、7割の業者が赤字を出しています。

「下請けとは適切な価格で受注させるように」との指導もされていますが、低価格入札がもろに所得格差を生む元凶となっており、ほとんどの建設会社で、この10年近く、賃上げもなければ、賞与も出ていないのが実情です。

現状で行けば、経営体力のある企業、特殊技術を持つ企業、そして零細な家族企業だけが何とか生き延び、中堅建設会社のほとんどが倒産し、最終的には大手ゼネコンだけが、生き残るということになりそうです。

低価格入札の調査基準価格については、7割の業者が引き上げるべきと回答し、公共事業のウェートの高い業者では、8割を超える業者が引き上げるべきと回答しています。

判断基準額については、7割弱の業者が、引き上げるべきと回答し、適切と回答した業者は1割にも満たない結果となっています。

低価格入札の調査基準価格と判断基準額の引き上げを多くの企業が切望しています。

私は調査基準価格を現行75%程度から85%程度へ、また判断基準額を80パーセント程度に引き上げるべきだと考えます。事業内容により、その幅を持たせれば、企業は自己判断を余儀なくされ、公正な入札も図れます。

他県ではダンピング防止対策として、判断基準額の引き上げなど緊急対策が検討実施されているところもあるようです。低入札調査基準価格と判断基準額の引き上げについて、ご所見をお伺いいたします。

なお、最低制限価格を公表しての入札制度は、低価格入札の恒常化を促進する意味でも実施すべきでないと考えています。

最後に、総合評価入札制度について質問します。
総合評価入札制度は、従来の価格のみによる自動落札方式とは異なり、「価格」と「価格以外の要素」、例えば、施工時の安全性や環境への影響を総合的に評価する入札方式であり、具体的には入札者が示す価格と技術提案の内容を総合的に評価し、落札者を決定するものです。

入札に参加する企業からの積極的な技術提案による技術面での競争を促進するとともに、価格のみならず総合的な価値による競争を促進することで、発注者にとって最良な調達を実現させ、公共工事の品質の確保を図る上で有効であると期待されています。

しかし、その運用について、業者は入札のたびに、総合評価書と入札明細書の提示を義務付けられ、技術職員の少ない企業にとっては大きな負担となっており、改善も必要です。

宇部市では、1億円以上の土木工事で総合評価制度が導入され、技術力と地域貢献度が評価されることになり、その効果が注目されています。

アンケートでは、技術点を10点から30点に引き上げてほしいなど、制度の充実を求める意見も多く出されています。

私は、5パーセントくらいの金額は総合評価で逆転するくらいの制度が必要だと思います。

総合評価入札制度の導入におけるこれまでの評価と今後の対応についてお伺いします。

以上で、私の質問を終わります。

答弁後の再質問

ご答弁ありがとうございます。

それでは、要望をさせて頂きます。

私は昭和52年、ヨットによる単独太平洋横断に挑戦した後、6年間、建設会社に勤めていました。スコップを持ち、ダンプの運転もしました。私自身を育てて頂いたのが、建設業です。その恩ある建設業界が今、大変な状況になっており、友人の言った「来年は建設関係で凄い数の倒産が出ますよ」という言葉が現実味を帯びています。

アンケートの回答には

「借金の整理ができれば、1日でも早く企業を閉鎖したい」「将来がない」「廃業は倒産に等しく、業界全体が自転車操業」など悲観的な書き込みが多くありました。

国土交通省の作成した産業別売上高経常利益率を見ると、全産業では1993年の1.3パーセントを底に低迷が続いていましたが、2005年時点では3.5パーセントまで回復しています。

しかし建設業は1991年の3.4パーセントをピークに、2005年度には1.7パーセントと、ピーク時の半分までに落ち込んでいます。

また、建設業の資本金別にみると、資本金1億万円以上10億円未満で2.2パーセント、資本金1000万円以上1億円未満で1.3パーセント、資本1000万円未満ではマイナス0.4パーセントとなっており、零細建設業、言い換えれば下請けほど、収益性が低く、赤字受注を行ってようやく経営を続けており、低価格入札の恒常化が大きな影響を与えているものと考えられます。

先日、私の事務所にこれからの建設業界を担っていく若い経営者の皆さんにお集まり頂き、業界の実情と入札制度に対するご意見を伺いました。

全員非常に厳しい経営状況下にあり、その皆さんから

「予定価格の公表さえ、廃止してもらえれば、真剣に勝負しようとする人だけが、入札に参加する。これが一番公明正大な入札制度である。」

「低価格調査基準額と判断基準額を引上げることが、下請けとの適正な受注関係と、高い品質と安全を確保する方法である」

「総合評価制度の拡充を希望する」などの要望が出されました。

さて、先ほどの部長答弁では「これから本格的な調査を実施し検討する」とのことですが、現実的には悠長なことを言っているような状況ではありません。

アンケートでは、特に「判断基準額の引き上げ」「総合評価入札制度の拡充」などの要望が多く出されています。

「調査して検討する」ということですが、「部長! 調査して検討する」いうことは、「引上げる方向で検討する」と解釈してよろしいですね」

一日も早い実現を目指して努力して頂きたいと強く要望したします。

また、知事におかれましては、他県の対応に捉われない山口県独自の思い切った対応を、ぜひお願いしたします。

最後にアンケートの書き込み欄に書かれた文章を紹介して、私に質問のすべてを終わります。

「私は天職として建設という仕事を全うしてきました。今後の競争を逃げないと自覚して、当然厳しいはずの未来を想像しますが、さらにその先に明るい将来があると考えています。」

ご静聴ありがとうございました。

答弁

(平成19年12月13日(木)午前10時~) 質問者  岡村精二

1 土木建築行政について
(1)建設業界の現状について

(知事)
私からは、本県建設業界の現状についてお答えをいたします。

建設業は、県民生活に密着した社会資本整備の担い手でありますと同時に、本県の就業者人口の1割を占めるなど、地域の経済や雇用の面におきまして重要な役割を果たしている基幹的な産業です。

さらに、災害時には、応急対策、復旧対策において中核的な存在として活動をしていただいておりまして、県民の皆様の安心と安全の確保にも大きな役割を果たしております。

一方、公共事業をめぐりましては、国・地方を通ずる厳しい財政状況の中、近年、国の歳出改革を通じまして、過去の景気対策等で増大をしておりました 公共事業予算の急激な削減が続いております。本県におきましても、国庫補助金の減少や地方財政計画の縮小に伴いまして、公共事業等についても減少傾向が続 いているところであります。

こうしたことから、本県の建設業を取り巻く経営環境は、確実に厳しさを増しておるところであります。

このため、県といたしましては、工事の発注に際しましては、県内建設業者への優先発注を基本に、可能な限り分離・分割発注を行いますとともに、大規 模工事等につきましては共同企業体を活用するなど、県内建設業者の受注機会の確保に努めてきておりますし、県内の公共工事の発注機関に対しましても、同様 の取組みを要請してまいりました。

また、経営基盤の強化を図るため、経営革新の制度融資や経営相談を強化しておりますとともに、自ら経営の多角化や業種転換に取り組んでおられる建設業者への支援も行っております。

少し具体的に申し上げますと、要請に応じまして、中小企業診断士等の専門家の派遣を行いますとともに、経営の多角化につきましては、県中小企業支援 センター等において、ニーズに応じた効果的な支援をワンストップで提供できる体制を整備いたしております。また、業種転換につきましては、新たな事業分野 への進出に資する総合的な情報を掲載したハンドブックの作成や建設業協会等との共催によるセミナーの開催などを通じて、農業、福祉、環境分野等への進出事 例の紹介や各種支援制度、相談窓口の周知にも努めております。

私は、明年度におきましても、国の予算や地方財政計画の状況を踏まえつつ、できる限りの公共事業予算の確保に努めますとともに、県づくりの一翼を担う建設業の支援につきましても総合的に取り組んでまいりたいと考えております。

なお、入札制度の改善等につきましては、後ほど関係参与員から答弁をいたしますが、私は、貴重な税負担等で執行される公共事業につきましては、どこ までも事業の適正な執行に努めますとともに、県民や社会全体の理解が得られるよう、情報公開を徹底をし、公正で円滑かつ効率的な事業執行が行える、入札制 度の改善を含む体制づくりに努めてまいりたいと考えております。

具体的には、関係参与員よりお答えいたします。

(2)公共事業の県内企業への優先発注について
(土木建築部長)
土木建築行政についての6点のお尋ねです。

まずは公共工事の県内業者への優先発注についてです。

県としては、工事発注に際しては、従来から地域経済の活性化や県内建設業の健全な発展を図るため、必要な施工能力を有する県内業者数で競争性が確保できる場合には、入札参加資格条件に県内業者であることを設定しています。

また、技術的難易度が高い工事については、共同企業体方式を活用し、県外業者から県内業者への技術移転を図ってきました。その結果、県内業者の施工 能力が向上し、現在では、ほとんどの橋梁下部工や延長600mまでのトンネル工についても、入札参加資格条件に県内業者であることを設定しています。

さらに、下請工事における県内業者の活用についても、工事発注時には設計図書に明示するとともに、契約締結時には元請業者に文書で要請を行い、3,000万円以上の工事については、工事完成後に下請に関する状況報告書の提出を求めているところです。

今後とも、県内業者の受注機会の確保に努めてまいります。

(3)適正価格について
(土木建築部長)
次に、適正価格についてです。

予定価格は、競争入札を行う際にその落札金額を決定するための基準となるもので、県においては、標準的な施工能力を有する建設業者が、標準的な工法で施工される場合に必要となる経費を、積算基準をもとに適正に算定しているところです。

お尋ねの適正価格とは、この予定価格の範囲内で建設業者がそれぞれの企業努力の下に落札した価格であり、かつ、良好な品質や安全管理、及び正当な下請契約等により工事施工が可能な価格であると考えております。

(4)予定価格の事前公表について
(土木建築部長)
次に、予定価格の事前公表についてです。

県においては、入札及び契約手続きの透明性・公平性及び競争性を確保する観点から、平成12年の「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法 律」、いわゆる適正化法の公布を契機として、平成13年1月から予定価格の事前公表について一部試行を開始し、平成14年4月からは、入札に付する全ての 工事を対象に実施しているところです。

お示しのとおり、最近、低価格入札が急増しておりますが、予定価格の事前公表と低価格入札の増加との直接的な関連性については明らかではないことから、県としては、まず、低価格入札の実態に関して、早急に様々な角度から調査し、検討を行ってまいります。

(5)入札業者の選定について
(土木建築部長)
次に、入札業者の選定についてです。

県においては、「公共調達改革の推進」を県政集中改革の主要課題に位置づけ、全庁を挙げて入札制度の改革に取り組んでいるところであり、本年7月か ら、一般競争入札の対象金額を1億円以上から3千万円以上に、舗装などの専門工事は1千万円以上に拡大するとともに、入札参加業者数の拡大も図ることとし たところです。

一方、お示しのとおり、入札に当たっては、公共工事の施工実績や配置技術者の工事経験など工事の品質の確保、地域の中小建設業者が雇用確保や災害対応等に果たす役割、官公需法による受注機会の確保の要請などの観点を踏まえることが重要です。

従って、一般競争入札では、これらの観点から、技術要件・地域要件を入札参加資格要件として設定しているところです。

(6)低入札調査基準価格と判断基準額の引き上げについて
(土木建築部長)
次に、低入札価格調査における調査基準価格の見直しと判断基準額の引き上げについてです。

まず、調査基準価格については、「中央公共工事契約制度運用連絡協議会」、いわゆる「中央公契連」モデルに沿って、平成17年1月に引き上げを行っ ており、現在でも多くの都道府県で採用されていることから、今後、「中央公契連」において内容の見直しが図られるようであれば、県としても適切に対応して まいります。

次に、判断基準額については、県としてもダンピングによる入札は、公共工事の品質低下、下請業者へのしわ寄せ、労働条件の悪化及び安全対策の不備等 が懸念され、建設業の健全な発展に多大な影響を与えると認識しており、今後、実施する低価格入札に係る調査の結果も踏まえ、検討してまいります。

なお、比較的判断基準額の低い小規模工事については、先行して、引き上げについて検討してまいります。

再質問
岡村
:部長!「調査して、検討する」ということは、大規模工事も引き上げるということですね!
部長
:黙って、頷く。(「その通りです」の意)

(7)総合評価入札制度について
(土木建築部長)
次に、総合評価入札制度についてです。

お示しのとおり、総合評価入札制度は、価格のみならず価格以外の要素を総合的に評価し、落札者を決定する方法であることから、優良な社会資本を整備することができ、また不良・不適格業者の排除や建設業者の技術力向上などの効果があります。

このため、県においては、平成18年度から総合評価入札制度を導入したところです。平成20年度からは、評価点の引き上げや評価項目の見直しなど、技術評価の内容について充実させ、原則として一般競争に付す全ての工事について総合評価入札制度を適用します。

一方、工事内容や規模に応じて、簡易な施工計画を評価する簡易型の総合評価も行っておりますが、お示しの入札参加者の事務手続きの負担の軽減のため、さらに、より簡易な総合評価入札制度の導入についても検討してまいります。

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平成19年度6月定例議会・一般質問・答弁

Updata 2007年 6月30日

一般質問

6月28日(金:第1番目)
午前10時~登壇

岡村精二議員:一般質問全文
(自由民主党)

自由民主党、宇部市選出の岡村精二です。県議会議員として、再度この場に立たせて頂く機会を与えて頂けたことに、心から感謝しています。県勢発展と福祉の向上のための精一杯努力して参りますので、よろしくお願い申し上げます。

さて、私は25年間、学習塾や自然体験活動を通して、子どもたちの教育に携わってきました。子どもが中学生や高校生になると、親子関係で悩み、深刻 な顔をして、相談に来られる保護者の方がいます。最近特に、不登校やいじめの問題、子どもの交友関係で悩んでいる保護者が増えています。

お母さんとの関係がうまくいかなくて悩んでいる中学2年生の女の子の詩に、こんなのがあります。

「明日の朝ごはんは、アサリの味噌汁。母が今朝から泥を吐かせている。きたないものを吐き出すアサリをみると、今の自分を情けなく思う。ねえ母さん、私も一晩水につけると、きれいな心になれるかな」

中学2年生の女の子が、試験勉強をしていたそうです。皆さんも経験がおありかもしれませんが、お母さんが夜食を持ってやってくる。普段、調子のいい ときは「お母さん、ありがとう」と笑顔で言えるのですが、その日に限って「そんなものはいらない」って、つい言ってしまったそうです。それでもお母さんが 「後から食べたら」と言って、お盆を置こうとすると、「目障りだから下げて」と思いもかけないことを言ってしまう。

寂しそうにお盆を下げていくお母さんの後姿を見ながら「かわいげのない娘だ」と思うのだけれど「ごめんなさい」と言う勇気がない。

翌朝、台所に行くと、お母さんが朝ごはん代わりに、自分が食べるはずだった夜食を食べていたそうです。「申し訳ないなあ」と思ってもやはり「ごめんなさい」という勇気がない。

台所の片隅にいくと、バケツが置いてあって、中にアサリが入れてあって、砂出しをしていたそうです。汚いものを吐き出すアサリを見て、「私も一晩くらい水につければ、きれいな心になれるかな」と思ったようです。

素直になりたくても、なかなか素直になれない。それが中学高校生くらいの世代だと思います。ちょっとお互いが素直になれれば、親子関係もうまく行くのにと思います。

核家族化、情報化社会の中で、人間関係が希薄になり、親子や家族、集団の中でのコミュニケーションがうまくできず、苦しんでいる子どもたちが増えています。

教育現場での体験を、これからの議員活動で生かして参りたいと思います。

それでは通告に従い、質問をさせて頂きます。
まず、教育問題。不登校等対策についてお尋ねします。

3年前、青少年の居場所づくりと芸術文化の振興を目的としたNPO法人を設立し、高等学校の卒業資格を、通信教育で取得できる通信制のサポート校を福岡市 と宇部市に開校しました。生徒は新卒、または高校中退や不登校による転入または編入生ですが、中には「ひきこもり」の若者もいます。2年間、生徒たちと接 していく中で、生徒の多くが中学生の頃から、不登校もしくはその傾向が強く、人間関係で苦しんでいたことがわかりました。

今年7月から宇部市と山陽小野田市の教育委員会と連携し、中学生の不登校生徒も受け入れる体制を整え、微力ながら、対応していきたいと考えております。

さて、そこで4点についてお伺いします。
まず、不登校等が原因で高等学校から転入または編入する生徒のことで、在籍していた高等学校に問い合わせると、生徒の中学校での様子や情報が何ら知らされ ておらず、情報が途切れていることから、対応のまずさがあったのではないかと感じることが多く、縦割り行政の弊害を感じました。

中学校と高等学校の間で、不登校生徒に対する連携・意見交換がどの程度なされているのか、その取組みについてお伺いします。

次に「疲労の最大の原因は悩みである」という言葉がありますが、不登校の生徒たちを見ていると、いじめや人間関係、将来の展望など、悩みごとが走馬灯のように巡り、「悩みのために疲れ果てている」ように見受けられます。

「疲れているから学校を休ませなさい」と指導する臨床心理士やフリースクールの先生がいます。しかし一方では「何とか学校に復帰させたい」と願う学 校の先生がいます。両者の考え方の違いで、どう対応すればいいのか、悩んでいる保護者もいるようです。この考え方の相違を、どのように受け止められている のか、お伺いします。

次に中学生の不登校生徒の中には、学校には通えないが、民間のフリースクール等には、何とか通えるという生徒もいます。中学校を卒業するためには、 出席日数の確保が必要だと思われます。附ルースクールの通った場合、出席はどのように取り扱われ、認定されているのか、お伺いします。

次に宇部市の場合、小中学校における不登校生徒は、教育支援センターで対応していますが、高等学校入学後、不登校になった場合、学籍が学校にあるう ちは不登校生徒として、学校が対応してくれますが、中退した時点で、学校による指導支援はなくなり、特に中学校時代から不登校等で、高等学校に行けなかっ た生徒は、中学を卒業した時点で「無職少年」「ニート」「引きこもり」として扱われ、保護者の相談窓口となる部署は市にも県にもありません。唯一あるのは 若者就職支援センターくらいです。

私は不登校をはじめ、ニート、ひきこもり、そして無職少年までを含んだ支援を行う部署等が必要ではないかと考えています。しかしながら、現状では、 学校現場による小中学校、高等学校における不登校対策や高校中途退学対策の充実をもって対応を図るしかありません。そこでお尋ねします。小中学校・高等学 校における不登校や高校中途退学に対して、どのように取り組んでおられるのか、お伺いします。

次に「チャイルドライン」についてお尋ねします。
子どもたちの悩み事の電話相談窓口として民間団体が設置している「チャイルドライン」があります。33都道府県で60団体が取り組んでおり、山口県では 「チャイルドラインやまぐち」が2004年に設立され、今年度から開設場所を2箇所に増やすなど積極的な活動がなされています。こども未来課が子どもたち に配布する電話相談窓口を掲載したカードの表紙にも、チャイルドラインの電話番号が掲載され、たいへん感謝されていました。

さて。県が行っている電話相談が問題解決型なのに対して、チャイルドラインは、子どもの悩みを受け止めることだけに徹し、聞くことによって、元気を与えることが特徴です。

初めて電話をかけてくる子どもが多く、電話をかけるという行為だけでたいへんな勇気が必要なだけに、受止型の電話相談窓口は大切な存在です。中国地 区では鳥取県と島根県は、県がフリーダイヤルや研修費用を負担し、岡山県と広島県は、企業が支援しているとのことです。山口県の場合、電話の設置費用、運 営費など、すべてがボランティアに支えられているのが実情です。フリーダイヤル化への支援、また電話の受け手の研修支援など協力体制が必要だと思われます が、ご所見をお伺いします。

次に、県が行っている電話相談窓口には「親子ほっとライン」「ふれあいテレホン」「子どもいじめ110番」「思春期ほっとダイヤル」「心の健康電話相談」「ヤングテレホン」の6種類あり、電話番号がカードに掲載されています。

それぞれ目的を持って設置されていますが、子どもはどこへ電話すればいいのか、迷ってしまうのではないでしょうか。それぞれの相談窓口について、電 話での対応に関する研修は、どのようになされているのか、また経費を考えれば、窓口を1つに集約したほうがよいのでないかと思われますが、ご所見をお伺い します。

次に体験活動の充実についてお尋ねします。
子どもたちの自然体験や社会参加の不足を補い「生きる力」を育むために、学校週5日制を利用して、地域での体験活動の充実が求められていますが、現実的に は、指導者の高齢化や不足が表面化し、また宿泊や冒険的要素を伴うキャンプなどは、怪我や事故に対する責任問題等から、実施するPTAや子ども会、自治 会、民間団体は減少しており、地域における子どもたちの体験活動に危機感を持っています。地域における体験活動に対する県の取り組みについてお伺いしま す。

また、学校教育においても、宿泊体験学習を実施している小中学校も減少傾向にあると伺っています。青少年施設までのバス料金の補助金カット、また学 校週5日制による授業時間の制約も影響を与えているようです。小中学校における宿泊体験学習の実施率の変化、また学校教育における宿泊体験学習の充実を図 るため取組みについて、お伺いします。

次に岩国市愛宕山開発事業について、私の専門であります防災の観点からお尋ねします。
私は土砂搬出が終わり、一次造成が完了した愛宕山の現地を見させて頂きました。そのときの第一印象は「あれだけの赤字にこれだけの広さ」という実感であり「巨額の赤字を生じる造成地が、市街地の中心に広大な拡がりを持って横たわっている」という印象でした。

昨年11月、検討の結果示された最大で500億円に達すると見込まれるこの事業の赤字については、災害以上の災害とも言うべき、大きな経済変動の結果であることは明らかです。

自然災害はそうは言っても局地的ですが、経済変動は、日本はおろか国際的な拡がりを持って、まじめにやっている人も、そうでない人にも、おしなべて 甚大な被害をもたらします。現地で愛宕山の施工状況を見るにつけ、また計画当初からの事業の経緯を聞くにつけ、この事業に関わった多くの人々は実にまじめ にやってこられたとの意を強くしました。

事ここに至った責任を声高に言われる人がありますが、バブル崩壊という未曾有の災害の後を思えば、個人の責任を追及するのは、それは酷というもので あります。その余裕があれば、この赤字をいかに解消していくかということを最優先の課題として、皆で協力していくことが今一番求められていると痛感しま す。

造成地の自然災害への備えについて言えば、平地の防塵対策、調整池や沈砂池の排水対策、周辺緑地の崖地対策いずれもきちんと対応されている印象を受けましたが、それにしてもこれだけ広大な土地です。

防災対策や維持管理に細心の注意を払われるとともに、一刻も早く転用策を決めて最終的な問題解決を図られる必要があることは言うまでもありません。

そこで、3点についてお伺いします。

まず、梅雨に入り、愛宕山開発用地の防災対策について、どのような体制をとっておられるか。またこれに関する周辺住民への周知はどのようにしておられますか、お伺いします。

次に、転用先が決まるまで、ある程度時間がかかると思われますが、それまでの間、用地の維持管理はどのようにされるのか。またそのためのコストはどの程度になるのか、お伺いします。

最後に、転用策を検討するにも「あれだけの赤字とこれだけの広さ」では、早く抜本的な手を打たないことには、金利や防災面から見て県と市の手に余る 問題です。基地の沖合移設に協力してきたこともあり、ぜひこの用地を国に買い取ってもらうよう交渉し、国から支援を引き出すという形以外に、この難題を解 決する手だてはないと思いますが、ご所見をお伺いします。

次に土木建築行政について、お尋ねします。
土木建設業界は、バブル期における公共事業と民間設備投資等の拡大で肥大化し、バブル以降は長期に及ぶ景気低迷と公共事業に縮小により、未だ厳しい構造不況に陥っており、仕事量の減少は、請負価格の低下、下請け業者への経営圧迫という悪循環になっています。

まず、入札・契約制度の改正について。
本県では従来から公共事業における談合などの不正行為を排除するために、様々な取組みを行っており、これまで以上の透明性、競争性、公正性の確保を図り、 談合が行われにくい環境整備をするため、このたび更なる改正が行われました。しかし、一般競争入札の拡大により、低入札が増加し、品質の低下や下請け業者 への悪影響が懸念されます。県においては、低入札対策に向けた、施策の更なる推進が必要と思われますが、ご所見をお伺いします。

次に、地場産業の育成について。
公共事業は地場産業のない過疎化地域においては、生活の糧となる一つの産業でもあります。今回の改正では、地域要件が拡大され、また一般競争入札の応札可 能者数が原則20者以上とされておりますことから、一層の競争激化が予測されます。過疎地の小さな業者が倒産すれば、過疎化に拍車をかける可能性があるの ではないでしょうか。ご所見をお伺いします。

次に、入札参加資格審査について。
入札参加企業の増加に伴い、公共工事をまったく受注できない業者が増加する可能性があります。しかし、県の工事を受注しなければ、入札ランクが下がるとな れば、さらに厳しい応札をしなければならず、経営体力のない業者にとっては、厳しい選択を迫られます。入札参加資格審査は、こうした実情を踏まえたものに するべきであると考えますが、ご所見をお伺いします。

次に技術職人の後継者育成について
昨年、建設山口や左官業組合、造園組合に所属する職人さんにご協力頂き、小中学生を対象に「子ども匠の学校」を開催しました。「セメントの練り方、壁の塗 り方」「ノコとカナ槌の使い方」「竹垣の作り方」など大人にとっても、興味深い講座で、子どもたちは左官さんや大工さん等の「匠の技」に感動し「将来、大 工さんになりたい」と目を輝かせていました。特に左官さんが、タイルにセメントをのせ、一枚一枚壁に貼る「団子張り」という技術は、最近、目にしなくなっ た日本特有の技だけに、その技術に目を見張っていました。

さて、その技能技術を継承する大工さんや左官さんの後継者が急激に不足し、後継者育成が大きな課題となっています。国家プロジェクト「大工育成塾」など国が主導して行われている事業もありますが、県としての後継者育成に対する取組みについてお伺いします。

次に「県民の健康づくり」についてお尋ねします。
国においては、国民皆保険を堅持し、医療制度を将来にわたり持続可能なものとするため、医療制度改革を進めています。この改革では、予防の重視が柱のひと つになっており、国民の生活習慣病改善に向けて積極的な取組を進めることとなっています。そうした中、今年4月、政府は、「新健康フロンティア戦略」を策 定し、生活習慣病対策など、国民自らが、それぞれの立場等に応じながら行う、健康づくり対策について取りまとめました。

また、平成20年度からは、生活習慣病の予防、適切な保健指導などを実施するため、40歳から74歳の中高年を対象に保険者による特定健診・特定保 健指導が義務づけられたところであり、内臓脂肪症候群いわゆるメタボリックシンドロームに着目した健診・保健指導が行われることとなっています。

この特定健診・特定保健指導では、対象者のうち約1,940万人、実に中高年の男性2人に1人、女性5人1人がメタボリックシンドロームの該当者・予備群となるとのことであり、この数字からも、健康づくり対策は、我が国において喫緊の課題です。

一方、本県の生活習慣病による死亡者は、今月発表された平成18年人口動態統計によると、昨年、がんによる県内死亡者は4,678人で人口10万人 当たりの死亡率は全国第5位、心疾患による死亡者は、2,687人で全国第4位、脳血管疾患による死亡者は、2,016人で全国第10位となっています。

世代別にみても、40代からの死因は、がん、心疾患、脳血管疾患が、上位を占めており、家庭や企業に与える影響は大きなものとなっています。

多くの県民が生活習慣病により尊い命を落とされており、本県においても生活習慣病克服に向けた健康づくり対策が急がれています。

また、近年、生活習慣病予備群ともいうべき、肥満傾向児も多くなっており、誠に憂うべき事態ではあり、生活習慣病は、大人のみならず子どもたちにとっても、関わりが深い問題となっています。

次世代を担う子どもたちが、心身ともに健全に成長していくためには、子どもの時期から、食生活の改善やスポーツへの取組みなどによる肥満予防対策が必要となっています。

そこでお尋ねする。生活習慣病を予防するため、健康づくり対策の推進に向けて、どのような視点に立ち、どのように取り組んでいかれるのか、お伺いします。

次に、防災対策についてお尋ねします。
わが国は、地理的・地形的に地震、台風、集中豪雨などによる多種に被害を受ける自然災害多発国であり、平成11年の18号台風では、周防灘に面する山口県西部地区では、高潮による大きな被害を受け、その後も岩国市や周南市でも豪雨による大きな被害が発生しています。

県では防波堤の嵩上げ、ポンプ場の新設、災害危険箇所の整備などの対策が進められ、ハザードマップなどソフト面での充実も伺えます。

いつ発生するか、予知できない自然災害に対する備えを充実させることの重要性を感じます。

まず、自主防災組織について。
県内では防災対策についての研修会が実施され、自主防災組織の組織率は57%と伺っています。私の住んでいる宇部市では、小学校単位で24校区のうち12校区で設立され、さらに3校区で設立の動きがあるとのことです。

しかし、過去の被災状況により、防災意識には地域により温度差があり、それぞれの地域に応じた研修内容が必要であります。自主防災組織をより充実さ せ、災害時における迅速な活動を期待し、実効性のある組織にするためには、設立後の意識向上が必要です。県の自主防災組織育成の取組み、とりわけ、設立後 の自主防災組織の継続的な研修支援に対する取組みについてお伺いします。

次に、早期防災学習について。
物理学者であり、夏目漱石の高弟であった寺田寅彦博士が昭和8年、ある雑誌に「世界的に有名な地震国である日本の小学校では、少なくとも毎年1時間や2時 間くらい、地震、津波に関する特別講演があっても不思議ではない」と述べられています。山口大学教授の山本哲郎先生は、昨年11月から県内の小学校約50 校で「防災おじさん」という肩書きで講演をされ、わかりやすく自然災害を説明し、液状化現象の起こるメカニズムなどを実験で教えるなど、大きな成果を挙げ ています。

子どもたちは自然災害の脅威については、テレビなどの映像から断片的ではあっても、災害用語や災害の悲惨さは理解しています。

しかし、地震被害の映像を見ても、地震の規模を示すマグニチュードなどの専門用語は理解しがたいと思われます。事前に学校で学んでいれは、震度6な ら大きな被害が発生する。震度3・4なら、被害はそれほど大きくないと理解でき、報道に対する興味も深まります。自然災害多発国である日本の子どもたちに とっては災害の怖さや対応法について学ぶ、早期災害学習は非常に大切なことです。小中学校における早期災害学習の取組みについてお伺いします。

次に、干拓地における護岸改修事業について。
宇部市の厚南平野は、昭和17年の周防灘台風では、隣接する厚東川河口の護岸が破壊され、全壊543戸、半壊643戸、死者・行方不明者297名という甚大な被害を受けました。被害を大きくした主な原因は台風による高潮です。

戦後、護岸の補強工事やポンプ場が設置され、現在も高潮対策事業や河川改修事業が継続的に行われており、住民の一人として、感謝しております。

しかし、例えば厚東川河口部の一部には、戦後、改修工事が行われていない老朽護岸もあり、住民にとっては、そのことが大きな不安となっています。

宇部市の厚南平野のように、満潮時には住宅地が海面より下になる干拓地は、護岸が破壊されると、ハリケーンによる被害を受けたニューオリンズ同様 に、何日も海水が出入りし、長期に及ぶ避難生活を強いられる大災害となります。河川や海岸の改修事業は多大な費用と長い年月を要することから、高潮ハザー ドマップの作成など、ソフト対策の推進ももちろん必要ですが、厚東川河口の老朽護岸の、今後の改修見通しをお伺いします。

最後に大規模大災害発生時における早期設置型簡易住宅の備蓄について。
平成7年に発生した阪神・淡路大震災では、6千名を超す死者を出す大惨事となり、兵庫県では体育館や公民館、市役所のロビーなど、1153か所の避難所に 約32万人の被災者が収容されました。必要とされた応急仮設住宅は約5万戸でしたが、1か月後に建築された応急仮設住宅は、わずか1250戸に過ぎず、多 くの被災者が衣食住においても、不自由な避難生活を余儀なくされました。市街地では敷地の確保すら難しく、7ヶ月たった8月までに完成した応急仮設住宅は 48300戸でした。

多くの被災者は半年以上もプライバシーもなく、また十分な暖房や入浴施設のない公共施設の床で、寝泊りする生活を強いられ、震災によるストレスと相 まって、心身に大きな負担となりました。特に高齢者の肉体的精神的疲労は大きく、そのために身体に不調をきたし亡くなられた方も多くいます。

狭くても、とりあえず家族のプライバシーを確保できる早期設置型簡易住宅の必要性を感じます。

仮に、県ごとに100戸程度備蓄しておき、災害発生時には、被災地に一斉に搬送設置すれば、1週間以内に4700個、新潟県中越地震程度の災害に十分対応でき、特に冬季積雪時には有効です。

また仮設住宅はその建設戸数の決定に、国土交通省・厚生労働省も苦慮しており、仮設住宅が建設されるまでの補完、また住宅復興を支援するためにも有効と思われます。

早期設置型簡易住宅の備蓄について、県のご所見をお伺いします。

以上で一般質問を終わります。

答弁

1 教育問題について
(
1) 不登校等対策について
ア  中学校と高等学校との連携・意見交換について
中学校と高等学校の不登校等に対する連携・意見交換がどの程度なされているかについて伺う。
(教育長)
教育問題に関する数点のお尋ねにお答えいたします。

まず、不登校等に係る中学校と高校の連携についてであります。

高校に入学してきた生徒がスムーズに学校生活を送ることができますように、すべての高校におきまして、中学校からの継続的な指導を図るために、生徒指導連絡会議を開催するなど、中学校との情報交換を実施しております。特に、不登校の状況等のある生徒につきましては、入学式前の早い時期に、中学校での様子を詳しく聴くなど、情報を共有し、きめ細かな支援に努めているところであります。

イ 不登校に対する考え方の違いについて
不登校への対応について、臨床心理士等と学校の考え方の相違を教育委員会としてどのように受けとめているか。
(教育長)
次に、不登校に対する考え方の違いについてであります。

お示しのありました二つの立場からの発言は、基本的には、いずれも、悩みを抱える子どものことを第一に考えて、その気持ちに寄り添いながらも成長を期待する心情からのものでありまして、いつ登校を促すかについては、一律に判断することは難しいと考えております。

しかしながら、長期的に見ますと、進路選択や社会的自立のためには、不登校という状況が継続すること自体は、望ましいことではないことから、学校におきましては、スクールカウンセラーや保護者等との緊密な連携によりまして、学校復帰を目的として、時機を見て適切な働きかけをしております。

お示しのように登校に対する考え方の相違が見られる場合におきましても、学校側から積極的に呼びかけ、児童生徒一人ひとりの状況に応じた対応等について共通理解を図るなど、適切な支援が必要であると考えております。

ウ 民間施設における出席の取り扱いについて
中学生がフリースクール等に通った場合、出席の取り扱いはどうなっているのか。
(教育長)
次に、フリースクール等民間施設を利用する場合における出席の取扱いについてであります。

これにつきましては、文部科学省が、通知等により要件を定めておりまして、それによりますと、当該施設への通所又は入所が学校への復帰を前提としたものであり、かつ、市町教育委員会との連携・協議の中で、不登校生徒の自立を助ける上で有効・適切であると、校長が判断する場合、指導要録上出席扱いとすることができることになっております。

エ 不登校対策・高校中途退学対策について
小中学校・高等学校における不登校や高校中途退学に対して、どのように取り組んでいるのか伺う。

(教育長)
次に、不登校・中途退学への対応につきましては、その未然防止と早期の適切な対応、児童生徒一人ひとりの状況に応じたきめ細かな支援が重要であります。

このため、未然防止に向けまして、各学校では、キャリア教育や分かる授業の推進、仲間づくりのための学級活動や集団宿泊研修等を実施しております。

また、早期対応等を図るために、学校における相談体制の整備、教職員がチームを編成した取組、スクールカウンセラーのすべての学校に派遣する体制の整備をしたところであります。さらに、ふれあい教育センターにおける学習支援を進めますとともに、県内7か所で巡回地域教育相談を開催することとしております。

県教委といたしましては、今後とも、各学校において、きめ細かな支援の充実を図りますとともに、関係機関と連携しながら、中学校卒業後、進学も就職もしていない生徒、また、高校を中途退学した生徒に対しまして、進路相談や情報提供に、より一層努めるなど、児童生徒の将来の社会的自立に向けた支援を進めてまいります。

(2)「チャイルドライン」等電話相談について
「チャイルドラインやまぐち」は2004年に設立され今年度2箇所に増やすなど積極的に活動している。フリーダイヤル化への支援、電話の受け手の研修支援など協力体制が必要と思われるが、所見を伺う。
県の6種類の電話相談窓口について、電話での対応に関する研修はどのようにされているのか。また、子どもに対する統一的な対応等を考えれば、窓口を1つに集約した方がよいと思うが、所見を伺う。

(健康福祉部長)
まず、「チャイルドライン」等の電話相談についての数点のお尋ねにお答えします。

「チャイルドライン」による電話相談は、子どもの声を率直に聞き、子ども自身による問題解決の手助けをする民間の取組で、県といたしましては、毎年度、PR用の電話相談カードを作成し、県内のすべての児童・生徒に配布するとともに、電話相談員の研修を行うなどの支援を行っているところです。

お尋ねのフリーダイヤル化の支援につきましては、既に行政において様々な電話相談を設置していることなどを考慮する必要がありますことから、今後の研究課題とさせていただきたいと考えております。

次に、県の行う電話相談についてですが、県としては、毎年、担当職員を対象に合同研修会を開催し、電話相談に関する知識や技能の向上に取り組んでいるところです。

また、お示しの集約化につきましては、県の相談窓口は、いじめや虐待、思春期の悩みなど、異なる分野の相談に専門的に対応するため、最も関係の深い機関に設置していることから、集約化には必ずしもなじまないと考えておりますので御提言の趣旨を踏まえ、今後とも、こども未来課に設置している総合案内電話について改めて周知していきたいと思っております。

(3)体験活動の充実について
ア  地域における体験活動について
地域での体験活動の指導者不足が表面化し、また、宿泊や冒険的要素を伴うキャンプ等を実施する団体が減少しており、子ども達の体験活動に危機感を持っている。
地域における体験活動に対する県の取組について伺う。

(教育長)
次に、体験活動の充実について、2点のお尋ねであります。

まず、地域における体験活動についてでありますが、現在、県内では、例えば無人島でのキャンプ、手作り筏による川下りなど、地域の特色を生かした様々な活動が展開されております。一方で、お示しのありましたように、指導者の確保が課題となっております。

このため県教委では、体験活動や野外活動の実践的なノウハウを身に付ける指導者研修会や、父親の体験活動等への参画を促す「おやじの学校」の開催など、地域における指導者の確保と養成に努めております。

県教委としましては、今後とも、市町教委と連携し、本年3月に作成いたしました、効果的な活動プログラムの作成方法や安全面の配慮事項等を掲載いたしましたハンドブックを活用しながら、多様な活動ができますように、地域の指導者の拡大と活動内容の一層の充実に向け、積極的に取り組んでまいります。

イ  学校教育における宿泊体験学習について
小中学校における宿泊体験学習の実施率の変化、また学校教育における宿泊体験学習の充実を図るための取組みについて伺う。
(教育長)
次に、学校教育における宿泊体験学習についてでありますが、小学校の5年生、中学校は1年生を中心として、地域差はありますものの、ほぼすべての学校において体験活動が実施されております。その実施率については、横ばいの状況が続いております。

こうした中、活動の充実を図るために、小学校では、宿泊施設を利用した通学合宿、山間部と海辺の子どもたちが交流する合同宿泊、中学校では、十種ヶ峰野外活動センターの指導により、4泊5日にわたって山中を移動するキャンプ等、特色ある取組も行われてきております。

県教委といたしましては、各学校にこれら新しい宿泊体験学習について情報提供いたしますとともに、今年度、長期の宿泊を通してコミュニケーション能力を育む「仲間と学ぶ宿泊体験推進校」を指定しておりまして、その成果を県内に広めてまいります。さらに、これら指定校の担当者や市町教委の指導主事を集めましてワークショップを開催し、効果的なプログラムを開発する等、宿泊体験学習の充実に努めてまいります。

2 愛宕山地域開発事業について
(1)    防災対策等について

【梅雨に入り、さらに台風シーズンを迎えるが、愛宕山開発用地の防災対策についてどのような体制をとっておられるか。またこれに関する周辺住民への周知はどのようにしておられるか。
転用先が決まるまである程度時間がかかると思われるが、それまでの間、用地の維持管理はどのようにされるのか。またそのためのコストはどの程度になるのか。】

(総務部理事)
愛宕山開発用地の防災対策と維持管理に関するお尋ねにお答えをいたします。

まず、防災対策につきましては、一次造成の最初の段階から、雨水・土砂対策のために調整池や沈砂池、つまり人工の池を数箇所配置いたしました。一方、土砂掘削・搬出後は整地工事や芝の種子の吹きつけによりまして平地や法面の塵を防ぐ、いわゆる防塵対策、それから崩落防止措置を施しますとともに、梅雨、台風、暴風雨、地震等に対しましては、防災・水防計画に基づき、警戒時や緊急時における適切な人員配置や連絡体制を整備し、パトロールを実施するなど万全を期しております。また、梅雨や台風のシーズンには、事前に地元自治会に対し、防災対策についての説明を行いますとともに、その他の場合でも自治会からの申し出に応じて説明を行っているところであります。

次に、転用先が決まるまでの間の用地の維持管理に関するお尋ねですが、用地内及び周辺地の保全管理、それから調整池の保守点検等につきましては、土地の所有者である県住宅供給公社において引き続き行うことにしており、その維持管理コストは、昨年11月に行った試算結果では、人件費を除く直接経費として年間約2千万円を見込んでいます。

(2)転用策について
早く抜本的な手を打たないことには、金利や防災面から見て県と市の手に余る問題である。基地の沖合移設に協力してきたこともあり、ぜひこの用地を国に買い取っ てもらうよう交渉し、国から支援を引き出すという以外に、この難題を解決する手だてはないと思うが、御所見を伺う。
(知事)
愛宕山地域開発事業について、転用策に関するお尋ねにお答えいたします。

先日の岩国市との協議の結果、事業のこれ以上の赤字増大を防ぐ立場から事業を中止し、用地を他の用途に転用することにより、県民・市民の財政負担を回避することについて市と合意をいたしましたが、御指摘のありました市街地中心部における広大な開発用地の防災対策や維持管理の問題は、労力やコストがかかる上に、周辺住民の方々の安全確保や不安解消のためにも、また岩国市のまちづくりの観点からも重大な問題と認識をいたしております。今後、できるだけ早くまとまった形で転用策を見出していく必要があると考えております。

このため、県といたしましては、事業が国家プロジェクトに協力をする形で進められてきた事情も考慮し、何らかの形で国に協力を求めることも視野に入れて、今後、県議会の御意見もお聞きをした上で、転用策についてあらゆる角度から検討していきたいと考えております。

3 土木建築行政について
(
1) 入札・契約制度の改正について
県では従来から公共事業における談合などの不正行為を排除するために、様々な取組みを行っており、これまで以上の透明性、競争性、公正性の確保を図り、談合が行われにくい環境整備をするため、このたび更なる改正が行われたが、一般競争入札の拡大により、低入札が増加し、品質の低下や下請け業者への悪影響が懸念される。県においては、低入札対策に向けた、施策の更なる推進が必要と思われるが、所見を伺う。
(土木建築部長)
土木建築行政に関する4点のお尋ねにお答えします。

まず、入札対策についてです。行き過ぎた価格競争は、公共工事の品質確保に支障を及ぼしかねないだけでなく、下請け業者へのしわ寄せにつながりやすいと考えてます。

このため、低入札が行われた場合には、「低入札価格調査制度実施要領」に基づき、内容を確認するとともに、施工中の検査を強化することにより品質の確保に努めています。

特に、工事の品質の確保の観点から、価格のみではなく技術力も評価して落札者を決定する総合評価方式について、内容の充実を図るとともに、対象件数を拡大することとしています。

なお、工事着手に際しては、元請け業者に対し、下請けに付す金額が100万円以上の工事については、下請負人届の提出を義務づけており、これにより、下請代金や支払条件等について確認の上、不当なしわ寄せが行われないよう必要な措置を講じているところです。

(2)地場産業の育成について
公共事業は地場産業のない過疎地域においては、生活の糧となる一つの産業でもある。今回の改正では、一般競争入札の応札可能者数は原則20者以上とされていることから、一層の競争激化が予測される。過疎地の小さな業者にとっては死活問題であり、地元業者が倒産すれば、過疎化に拍車をかける可能性がある。所見を伺う。
(土木建築部長)
次に、地場産業の育成についてのお尋ねです。

ご案内のように、今回、競争性、透明性をより高めるため一般競争入札の対象額を3千万円以上へと拡大したところです。

この競争性の確保に際しては、地元建設業者の雇用や災害対応など地域経済社会への大きな貢献度などを踏まえ、地域産業の育成に配慮する必要があると認識しています。

このため、応札の対象となるエリアについては、各土木建築事務所管内を基本としたところであり、また、対象額の1千万円以上への拡大についても、その対象が比較的小規模な業者となることから、体制整備に一定の期間を要することなどを考慮し、平成21年度に実施することとしたところです。

また、業者の経営安定につきましても、県中小企業支援センター等による相談や専門家の派遣、さらには、経営や新分野進出等に係る各種支援制度等を紹介するハンドブックの作成、これらを通じ、関係部局が連携し、一層、きめ細やかな支援を行ってまいります。

特に、中小建設業者の受注機会の拡大を図るため、引き続き、可能な限りの分離分割発注に努めてまいります。

(3)入札参加資格審査について
入札参加業者の増加に伴い、公共工事をまったく受注できない業者が増加する可能性がある。しかし、県の工事を受注しなければ入札ランクが下がるとなれば、さらに厳しい応札をしなければならず、経営体力のない業者にとっては、厳しい選択を迫られる。
入札参加資格審査はこうした実情を踏まえたものにするべきであると考えるが、所見を伺う。

(土木建築部長)
次に、入札参加資格審査についてのお尋ねです。

県内建設業者の入札参加資格の審査項目、この一つとして、県発注工事の工事成績があります。近年、公共事業費が減少しており、建設業界からは、お示しのような要望がありましたことも踏まえ、評価をより適切に行うため、平成19・20年度の入札参加資格審査から、これまで申請前2年度において施工した工事を評価の対象としていたものを4年度に拡大したところでございます。

4)技術職人の後継者育成について
昨年、建設山口や左官業組合、造園組合に所属する職人に協力いただき、小中学生を対象に「子ども匠の学校」を開催した。子どもたちは左官や大工など匠の技に感動していた。そのような技能・技術を継承する大工や左官の後継者が急激に不足し、後継者育成が大きな課題となっている。国家プロジェクト「大工育成塾」など国が主導して行われている事業もあるが、県としての取組みについて伺う。

(土木建築部長)
次に、技術職人の後継者育成についてのお尋ねです。

県におきましては、高等産業技術学校に大工、左官等の訓練コースを設け、技能者の育成に努めるとともに、卓越した技能を有する「山口マイスター」等を講師とした技能講習会を開催することなどの取組みを進めております。

また、「やまぐち住宅フェア」の開催を通じ、児童・生徒などが技能に触れる機会を提供し、理解や関心を深める取組みも行っているところです。

さらに、お示しの「大工育成塾」につきましては、塾生募集や塾生の受入先確保等に全面的に協力し、後継者育成の実績も挙げているところであり、引き続き、制度の周知徹底に努めてまいります。

4 県民の健康づくりについて
生活習慣病を予防するため、健康づくり対策の推進に向けて、どのような視点に立ち、どのように取り組んでいかれるのか伺う。
(知事)
次に、県民の健康づくりについてであります。

県民の健康を巡りましては、近年、とりわけ、がん、心疾患、脳血管疾患などの生活習慣病対策が重要となっております。

県といたしましては、県民が、一体となって健康づくりに取り組む行動計画となる「健康やまぐち21計画」に基づき、生活習慣を見直し、疾病を予防する「一次予防」、疾病の早期発見・早期治療を図る「二次予防」などにより、子どもから高齢者までの各ライフステージに応じて、県民の皆様の健康的な生活習慣の確立に取り組んでおります。

こうした中、お示しがありましたように、今般の医療制度改革におきましては、健康長寿を目指して、新たにメタボリックシンドロームの概念を取り入れた生活習慣病対策の一層の強化が求められております。

このため、県といたしましては、高齢化が進展いたしております本県の特性を踏まえ、県民一人ひとりが生涯現役でいきいきと暮らせるよう、その主体的な健康づくりを更に促進していくこととし、壮年期からの生活習慣病予防対策を重点に、地域保健と職域保健の協働による、運動、食生活、たばこ対策などの普及啓発、さらには、医療保険者が行う、ハイリスク群に着目した新たな「特定健診・保健指導」等に取り組みますとともに、「やまぐち健康応援団」等、地域の協力・支援による県民運動を推進をしていくことといたしております。 また、子どもの時期から健康的な生活習慣を実践していくことも重要でありますことから、先に策定をいたしました「やまぐち食育推進計画」に基づき、家庭・学校・地域等と連携した食育の推進に取り組むことといたしております。

今後とも、こうした健康づくり施策を強化をし、地域や県民の健康的な活力に満ちた、「住み良さ日本一の元気県づくり」に取り組んでまいりたいと考えております。

5 防災対策について
(1)自主防災組織について
県内では防災対策についての研修会が実施され、自主防災組織の組織率は57%と伺っている。私の住んでいる宇部市では、小学校単位で24校区のうち12校区で自主防災組織が設立され、さらに3校区で設立の動きがあるとのことである。しかし、過去の被災状況により、防災意識には地域により温度差があり、それぞれの地域に応じた研修内容が必要である。自主防災組織をより充実させ、災害時における迅速な活動を期待し、実効性のある組織にするためには、設立後の意識向上が必要である。県の自主防災組織育成の取組み、とりわけ、設立後の自主防災組織の継続的な研修支援に対する取組みについて伺う。
(総務部長)
自主防災組織についてのお尋ねであります。

自主防災組織は、平常時においては、防災知識の学習、危険箇所の見回りなどの活動を行うとともに、災害発生時には、初期消火や被災者の救出・救護など、初期段階での防災活動を地域ぐるみで行い、被害を最小限に抑える上で、大きな役割が期待されております。

このため、県としては、組織育成について一義的な責任を有する市町の取組みを補完する立場から、市町職員や自主防災組織を対象とする研修を実施するとともに、市町が行う、モデル的な自主防災組織の育成支援をはじめ、先進優良事例などの情報提供や各種イベントなどを通じた県民への防災文化の普及啓発等により、実効性のある自主防災組織づくりの支援に努めてきたところです。

その結果、県内の自主防災組織率は、お示しのとおり、平成18年4月現在、57.6%に達しており、ここ数年、大幅な組織率のアップが見られるところであります。

しかしながら、高齢化や地域コミュニティの機能低下等により、組織の要となる地域のリーダーや、防災マップの作成などの実践的な活動を指導する人材の不足が大きな課題となっており、設立後の継続的な活動が停滞している組織も見受けられます。

このため、県としては、今後とも、市町の取組みを促し、組織率を高めるとともに、設立後の活動がより実効的となるよう、特に、組織のリーダーや指導スタッフを育成するための研修会の開催や、自主防災組織で開催される防災学習会等への講師の派遣などにより、組織を支える人材の育成や地域の実情に応じた組織力の向上を図る取組みを積極的に進めてまいりたいと考えております。

(2)早期防災学習について
自然災害多発国である日本の子どもたちにとって早期災害学習は大切である。小中学校における早期災害学習の取組について伺う。
(教育長)
最後に、小中学校の早期災害学習についてであります。現在、全ての学校におきまして、各教科等で自然災害の基本的な知識や適切な対応方法を学習するとともに、避難訓練等を通じまして災害の危険や自らの安全を確保する行動を体験的に学ぶなど、防災教育に計画的に取り組んでおります。

また、発展的な学習として、理数大好きモデル地域事業等におきまして、専門家の方を招きまして、地震や火山のしくみを解明するモデル実験などの出前授業も行っております。

県教委といたしましては、このような先進的な取組を各学校に情報提供いたしますとともに、大学、消防本部等の関係機関や市町教委と連携して、外部講師を派遣するなど、児童生徒が災害発生のメカニズムや対応法について意欲的に学習できますように、各学校の取組を積極的に支援してまいります。

(3)干拓地における護岸改修事業について
宇部市の厚南平野は周防灘台風による高潮で甚大な被害を受けた。戦後、高潮対策事業や河川改修事業が継続され感謝しているが、厚東川河口部には戦後全く改修工事が行われていない護岸もあり、住民にとって大きな不安となっている。
満潮時には住宅地が海面より下になる干拓地は、護岸が破壊されると長期に及ぶ避難生活を強いられる。高潮ハザードマップの作成などソフト対策の推進も、もちろん必要であるが、厚東川河口の老朽護岸の今後の改修の見通しを伺う。

(土木建築部長)
最後に、厚東川河口の老朽護岸についてのお尋ねです。

県においては昭和47年から厚東川の高潮対策事業に着手し、これまで防潮堤の必要高が不足する箇所から順次、計画的に整備し、計画延長8000mの内7050mの整備を終えたところでございます。現在は、上流部で琴川橋の架け替えを宇部市と共同で行っているところです。

お示しの右岸河口部については、必要高は有しているものの石積みの老朽化が進んでいることから、今年度から護岸補強工事に着手することとしています。

(4)早期設置型簡易住宅の備蓄について
阪神・淡路大震災では、必要とされた応急仮設住宅が5万戸でしたが、1か月後に建築されたのは1,250戸に過ぎず、多くの被災者が不自由な避難生活を余儀なくされました。早期設置型簡易住宅は、仮設住宅が建設されるまでの補完、また、住宅復興を支援するためにも有効と思われるが、早期設置型簡易住宅の備蓄について、県の所見を伺う。
(健康福祉部長)
次に、簡易住宅の備蓄についてですが、大規模災害による被災者の一時的な生活の安定を図るためには、公営住宅や民間住宅の確保と併せ、早期に応急仮設住宅を建設し、供与することが重要な課題であると考えております。

このため、県におきましては、災害救助法に基づき、被災

者に対し、仮設住宅をできるだけ早く提供できるよう、社団法人プレハブ建築協会と協定を結び、不測の事態に備えますとともに、現在、各市町を通じて、建設候補地の選定を進めているところです。

お示しの簡易住宅の備蓄につきましては、応急仮設住宅が完成するまでの補完策としての新たな提言と受け止めておりますが、補完策といたしましては、公営住宅の一時使用や民間賃貸住宅の借り上げ等の対応も考えられますことから、また、災害救助法上の取扱いや費用対効果等を考慮する必要もありますことから、今後、これについては、考えてまいりたいと思っております。

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平成18年度9月定例議会・一般質問・答弁

Updata 2006年 9月30日

定例議会

9月28日(金:第3番目)
午前13時~登壇

岡村精二議員:一般質問全文
(自由民主党)

自由民主党の岡村精二です。

私は二十五年間、子どもたちの体験教育活動に携わってきました。主な活動は、キャンプや四十キロナイトハイク、ヨット教室です。

毎年、夏休みに行っている四泊五日の「自然体験キャンプ」は二十三回目。今年は佐賀県の黒髪山で実施しました。小学一年生も、毎回四、五人参加しますが、低学年の子どもが足手まといになったことは、ほとんどありません。

また毎年十一月に実施している四十キロナイトハイクは、夜の十時に出発する深夜の耐久徒歩です。参加者は小学生からですが、十九回実施して、延べ二千六百五十名が挑戦し、未だ一人の落伍者もいません。

幼稚園の年長さん、六歳児も保護者と一緒に、五十名以上参加していますが、二十キロの中間地点までは、全員歩いています。

子どもたちの体力や忍耐力の低下が、新聞などで問題になっていますが「今の子どもたちも決して劣ってはいない」というのが、私の正直な感想です。

そのナイトハイクでの出来事を紹介します。十年前、「建ちゃん」という小学四年生の男の子が参加しました。その子は、勉強も運動も大の苦手、行動もチョット幼稚で、夏のキャンプに来たときは、テントのそばで三十センチもある大きなミミズを見つけて、一日中眺めていました。

「四十キロはとても歩けないとは思いますが、本人が参加したい」と言っていますのでと、不安そうなお母さんのそばで、建ちゃんは、やる気満々という顔をしていました。

心配していたご両親は、五キロごとにある休憩地点に先回りして、励ましていました。二十キロの中間地点まで歩き切ったとき、ご両親は大喜びで、あとは出来る範囲でいいと、満足された様子で、自宅に帰られました。

三十キロ地点までは集団行動ですが、これから先は毎年、徒競争です。

建ちゃんが突然、私の側に来て「先生、僕走る」と言って、ジャンパーを私に預けました。ホイッスルの合図で二百名中、七十名の子どもたちが走り始めました。最後の十キロを一時間で走る小学生もいます。

当然、建ちゃんは上級生からすぐに抜き去られてしまいましたが、休まずに走っている姿に感動して、深夜にもかかわらず、建ちゃんの家に電話をしました。お父さんに「建ちゃん、走っていますよ」と言うと「信じられません。すぐ行きます」と答えられました。

三十五キロ地点を過ぎたところで、奥さんと一緒に、自動車で来られて、建ちゃんのすぐ後ろをゆっくりと、伴走し始めました。「建ちゃん、凄いですね」と声をかけると、振り向いたお父さんの目は涙で濡れていました。ゴールまであと二キロの地点まで来たとき、ついにお父さんは自動車から降りて、一緒に走り始めました。

ゴール地点で待っていると、お父さんと建ちゃんが手をつないで走っている姿が見えてきました。ゴールしたとき、お父さんの目には涙があふれていました。そして、ゴールで待っていたお母さんの目にも、涙があふれ、感動的なゴールでした。しかし、建ちゃんには、なぜ、ご両親が泣いているのか、理解できないという顔をしていたのが印象的でした。

子育ての素晴らしさとは、日々の小さな感動と喜びの中にあることを学ばせて頂いた出来事でした。

「子どもたちは場面があれば、頑張れる」というのが、私の実感です。

勉強以外の場面で、認められる場面作りが教育現場では必要だと思います。

それでは、通告に従って、質問をさせて頂きます。

まず教育問題。青少年健全育成条例の改正について質問します。
近年、インターネット等を通じて青少年が容易に有害情報に触れることができるなど、青少年を取り巻く社会環境は厳しい状況にあります。特に、テレビの視聴率さえ上がれば何でもあり的な番組、またゲームソフトの暴力的なゲームなども、心の成長に大きな影響を与えています。

「川上がきれいになれば、川下がきれいになる」と言いますが、大人が社会環境の浄化に取り組む必要性を、強く感じています。

山口県青少年健全育成条例の改正については、過去三回、一般質問で取上げましたが、今議会において、改正案が提出されていることを有難く思っています。

青少年の健全な育成を害するおそれのある環境から青少年を保護する目的で改正され、インターネット上の有害情報への対応、深夜営業施設への立入制限が新設され、有害図書類の区分陳列に関する具体的な基準が示され、さらに深夜外出に関する規制も強化されています。

また、深夜営業施設への立入制限の違反、有害図書類の区分陳列に関する命令の違反、深夜の連れ出し等の違反については、罰則規定が設けられたことも大きな成果だと思います。

特に、有害図書の区分陳列については、有害図書の指定基準に加え、このたび具体的な陳列方法、さらに罰則規定を定めたことで、総合的には日本一厳しい規制内容となると伺っており、高く評価しています。

山口県では有害な写真等が掲載された頁数の包括指定を、十頁以上で有害図書となっています。大阪府や大分県などが三十頁以上と規定し、頁数の規定すら行っていない東京都に比べれば、かなり厳しい規定です。

コンビ二のポルノ雑誌について「大したことはない、インターネットの映像はもっと凄い、こちらの規制がもっと大切だ」という意見もあります。

しかし、小学生や幼児まで、誰でも閲覧できる有害図書の規制も出来ない国に、インターネットの規制などできるはずもありません。

思想や表現の自由、販売業者への負担など、議論があったと思われますが、

今回の改正が、大阪府や東京都などの大都会ではなく「山口県という地方の県が、有害図書類に関する規制で、日本一厳しい条例に改正した」ということに意義があり、全国の県が同一歩調をとれば、有害図書に対する自主規制は一気に進むと期待しています。

しかし、さらに検討して頂きたい一面もあります。頁数で包括規定した場合、山口県を例に挙げると、有害な写真等が掲載された頁数が五頁しかない雑誌は有害図書とは言えませんから、一般図書と一緒に陳列されることになります。仮にその雑誌を二冊買えば、十頁以上となり有害図書と同じになり、三冊セットで販売する場合すれば、間違いなく有害図書です。

包括指定による頁数の設定は、ある意味では、業者の逃げ道を作っています。

有害図書の指定基準については、今後の検討課題に頂きたいと思っています。

そこでお尋ねいたしますが、今回の条例改正を踏まえて、保護者や学校、関係事業者への条例周知を含め、青少年を取り巻く有害環境の浄化に、今後どのように取り組んでいかれるのか、ご所見を伺いたい。

次に、公立高校と私立高校における入学金、授業料の格差是正について質問します。
最近、私立高校では特進クラスを設置し、大学進学で、大きな成果を挙げ、第一志望として、私立高校を目指す生徒が増えてきました。

その理由として、大学入試に対する先生の意気込みが、公立高校と違うなど、少子化による危機感が、経営方針に、顕著に現れているからだと思われます。

生徒一人の一ヶ月当たりの学校への納付金を比較してみると、公立高校では約九千六百円。私立高校では約三万四百円であり、三倍以上の格差があります。

参考資料Aは、高等学校の教育費に対する公費支出の公立高校と私立高校の格差を示したものです。平成十六年度の試算ですが、本県の公立高校の授業料等を削除した後の額は約百八万円であり、私立学校は三十六万円です。私立高校は公立高校の三十四%であり、その差額は実に約七十二万円もあります。しかも、その額には教育委員会に掛かる経費は含まれていませんので、それを加算すれば、さらに差は広がるはずです。

保護者は、同じように税金を払っているにも関わらず、私立高校進学者のみ、大きな経済的負担を押し付けられ、家計に大きな影響を及ぼしています。

私立学校振興助成法では「国は教育にかかる経常的経費の二分の一以内を補助することができる」とあり、本県ではそれ念頭に運営費補助を行っており、本県の私立学校における納付金の額は、全国的にも極めて低い水準となっていることは理解していますが、鳥取県のように、約四十六万円もの補助金を出している県もあります。

山口県では、我が自由民主党県議団の要請を受けて、私学助成金を毎年度のように増額して頂いており、知事ならびに執行部のご理解ご協力に心から感謝申し上げます。しかしながら、格差は大きく、更なる公私間の入学金・授業料の格差是正を期待しております。ご所見をお伺いしたい。

次に、県立看護学校と医師会立看護学校の入学金授業料格差について質問します。
医師会立看護学校では、質の高い看護師・准看護師の養成を目標に努力していますが、生徒の確保が難しい状況にあります。その理由の一つに入学金授業料の格差があります。

参考資料Bに示したように、県立看護学校の入学金はゼロであり、授業料も非常に低く、県立高校の授業料よりも、さらに低い額になっています。県立看護学校は「看護師の不足を補う」という社会的な要求もあり、そのような状況になっているのだと理解しています。

しかし、その要求は医師会立看護学校においても同じであり、しかも、経済的に全日制の看護学校に通うことができず、開業医で働きながら、看護師の資格を得るために学んでいる生徒が多いようです。だからこそ、入学金授業料の格差は大きな問題です。

また、医師会立看護学校は財政難を理由に、独立採算・受益者負担が求められ、看護学校への補助金が減額され、授業料の値上げを余儀なくされている現状があり、その格差はさらに広がる状況にあります。

格差是正のための支援をお願いしたいが、県のご所見をお伺いしたい。

次に、私立高校の耐震対策について質問します。
県立高校の場合、建物の設置者が県であり、当然、県が予算を組んで、建物の耐震診断が行い、その結果に応じて、耐震補強工事も迅速に行っています。

しかし、私立高校では独自の予算で耐震診断を行い、さらに耐震補強工事を行わなければならないという課題を抱えています。

私立高校が、耐震補強工事を行う場合には、国庫補助制度である防災機能強化整備事業として、国と県から三分の一ずつ補助金を受けて行うことになります。当然残りの三分の一は、寄付金や施設費として、保護者の負担を強いることになります。

建て替えや耐震補強工事に高額な費用がかかるとわかっていれば、あえて耐震診断をしないという選択もあります。

耐震診断すら行われていない学校に、保護者として、安心して子どもを送り出すことができるでしょうか。

公立高校と比較して、高額な授業料の負担を強いられている私立高校の保護者に、さらに費用負担は強いることになりますが、県としての今後の対応についてお伺いしたい。

次に高等学校の職業学科の充実について質問します。
最近、ロボットコンテストなど職業学科が、脚光を浴びる場面が増えてきました。生徒の熱意とやる気を促すため、より充実した職業教育の必要性を感じます。

さて、三重県多気町に県立相可高等学校があり、食物調理科が全国的な話題となっていることをご存じでしょうか。

食物調理科の村林新吾先生は私の友人です。彼は大阪にある辻調理専門学校の先生でしたが、三重県からの誘いで、六年前、相可高校に赴任しました。

彼が来るまでの食物調理科は、三重県では最低レベルの学科だったという声もありますが、現在では三重県で、もっとも入学が難しいと言われる職業学科に生まれ変わったそうです。

調理が大好きな村林先生は、学校で教える授業だけでは物足りず、部活動として調理部を作り、早朝から生徒を市場へ連れて行き、魚や野菜の選び方を教え、現在では朝六時には、ほとんどの生徒が登校し、夜遅くまで調理の実習に打ち込んでいます。

さらに、学校の授業だけでは、原価管理と接客を教えることができないからと、地元のおばあちゃんたちが野菜などを販売している店の前にある小さな建物で、生徒が運営する「うどん屋」を始めました。店の名前は「おばあちゃんの店」に対して「まごの店」。

開店当初は「生徒に金儲けをさせるのはけしからん」との声もあったそうですが、実習用の食材を買う費用にあてるためということで、理解を得たそうです。

授業のため、土曜日と日曜日しか開店しない「まごの店」は大繁盛し、多気町の長谷川順一町長は、食物調理科の生徒のためにレストラン新築費用として、六千万円の予算を付けました。さらに県からも、二千万円の予算がつき、総額八千万円でレストランを新築することになりました。設計は三重県内の高校の建築科の生徒によるコンペで決定され、完成したレストランの店の名前は、もちろん「まごの店」。

木曜日の朝から料理の下ごしらえを行い、開店するのは土曜日の朝十時三十分。開店前には行列ができ、二時間三十分程度で約五百食を完売するそうです。中には、京都、大阪や名古屋からも自動車で来るお客もいるそうですが、テスト期間中は当然、休み。知らずにきたお客も、テストならしかたないと納得して帰るそうです。

さらに、レストランでの醤油の使用量が多いため「自分たちにあった醤油を作りたい」と、生徒たちがブレンドして作った相可高校認定の醤油が販売され、好評だそうです。

夏休み、私は妻と高三の娘を連れて、そのレストランに行き、朝礼から見学させて頂きました。調理場の生徒は約三十名。私語をする生徒は一人も無く、それぞれの仕事と役割を自覚して、無駄のない動作し、村林先生は指示をする様子もありません。

生徒の休みは正月の二日間だけ。「凄いですね」と尋ねると、村林先生は「甲子園を目指している野球部の生徒は、正月も休みませんよ。彼らにとって調理場、甲子園ですから」と答えてくれました。

一年生の女子生徒に「将来、どうするの」と尋ねると「私は京都の料亭で修行するのが夢で、将来は料亭を経営したい」とはっきりした口調で答えました。娘はカルチャーショックを受けた様子で「こんな高校生たちがいるんだ」と自分の生き方を考えさせられた様子でした。

高校生の調理コンテストでは、上位を独占。今では生徒の就職先は帝国ホテルや一流レストランや料亭だそうです。

たった六年。一人の先生の情熱でここまで生徒が変わることを、改めて学び、誇りを持って学んでいる生徒に、輝きを感じました。

職業教育をより充実した授業にするために、山口県では県内企業パートナーシップ支援事業や目指せスペシャリスト事業などが行われていますが、生徒のやる気を引き出すための具体的な取り組みについてお伺いしたい。

また、社会人からの熱意ある優秀な職業教育分野の教員採用も必要と思われますが、その点についてもお伺いしたい。

次に土木建築。まず、湾岸道路建設における騒音対策について質問します。
宇部湾岸線は、山口宇部小野田連絡道路の重要路線として、整備中の地域高規格道路であり、国道百九十号の渋滞緩和と物流の円滑化に大きな効果が期待され、有難く受け止めています。

さて、平成十八年八月、県は宇部興産所有の専用道路の一部、約一.五キロを買取る方針を決定しました。自治体が企業所有の道路を購入するのは、全国でも例がないとのことです。買い取るのは、宇部市原と岡田屋間で、四車線のうち東側二車線です。

平成二十三年に、一部使用を開始する湾岸道路と国道百九十号をつなぐために使われ、宇部興産道路の一部を購入することで、建設経費の大幅な削減に加え、使用開始時期が少なくとも、四年は早まるとのことです。

私は同地域の住人ですが、国道百九十号の渋滞緩和と物流の円滑化、さらには、公共性を考えれば、当然、地域を挙げて協力するのが当たり前との考えを持っています。

しかし、自動車の走行による騒音、並びに振動に対する周辺住民の不安は、大きく、この不安が解消されないかぎり、住民の理解は、得がたいと考えています。

特に、興産道路周辺の住宅地のほとんどは、宇部興産関係の不動産会社から購入した宅地であり、購入時に「宇部興産道路は午後九時から午前六時までの夜間通行をしない」との約束をしています。

現在、昼間は二連式の大型トレーラーがひっきりなしに走行し、振動と騒音は大きく、さらに県道となれば、当然、二十四時間、自動車専用道路として、使用され「夜間だけでも静かに過ごしたい」との願いが、打ち砕かれることになります。

生活環境の悪化を懸念するの声が多く聞かれ、住民の中には現状の騒音と振動ですら、すでにノイローゼぎみになっている人もおり、契約違反という思いを多くの住民が持っています。

周辺住民は「宇部興産道路の夜間使用はしない」との契約で宅地を購入したという特殊事情があり、当然、新たに県道として購入する県にも、その契約は引き継がれるものと理解しています。

周辺住民は、現時点では宇部興産道路を県道にすることに反対しているのではなく、最高水準の騒音対策が行われるのであれば、協力すると言っています。

仮にトンネル方式による最高水準の騒音対策を講じたとしても、距離にして、わずか六百メートルであり、工事全体からすれば、大した金額ではありません。

宇部興産道路への乗り入れに係る周辺住民への理解と騒音対策に、今後どう取り組まれるのか、地元の要望を踏まえたうえで、ご所見をお伺いしたい。

また、興産道路の西側二車線を三車線に改修する工事が決定しているとのことですが、その場合、路肩の下方部分をコンクリートで立ち上げる必要があり、隣接する住宅への太陽の照り返しなどの問題も生じてきます。

周辺住民に事前予告もなく、宇部興産道路の購入が新聞に掲載された経緯もあり、早期解決を試みなければ、工事そのものに、白紙撤回を要求する住民運動になりかねないことを踏まえて回答頂きたいと思います。

次に、 土木建築工事における汚泥処理について質問します。
道路工事のおける汚泥、特に舗装版切断における汚濁水が、環境に与える影響が問題になっています。舗装版切断において、アスファルト舗装では汚濁水のペハーは七.0を超え、十二.五未満となることが多いが、コンクリート舗装では十二.五以上となることがあり、この場合は特別管理産業廃棄物となります。

コンクリート舗装の切断水はアルカリ性が強く、そのまま排出された場合、農地や農作物に及ぼす影響は大きくと言われ、舗装版切断排水の取扱について、本県では、舗装切断工事に伴う一連の作業工程において、現場で行う中和および、濾過処理については、下請けで行う作業であっても、作業の一貫と考え、処理業の許可は必要としない。また、その処理を経て、現場周辺で排出される水に関しても、産業廃棄物としては扱わないとされています。

県は各市町に、舗装版切断排水にかかる取扱い、積算上の運用などが出されていますが、五十メートル未満は積算していない市もあるようです。

市町への指導はどのようにしているのか、お伺いしたい。

次に、土木建築工事における住宅等の損傷について質問します。
河川の改修、浚渫、また道路工事では、工事現場が、住居に隣接していることが多く、施工する業者も、監督する県庁職員も心痛することが多いと思われます。

公共事業に係る工事の施行に伴い、不可避的に発生し、または発生が予見される損害等の調査、因果関係の判定及び費用の負担については事業損失事務処理要領に規定されていますが、書面通りというわけにはいきません。

仮に、工事の影響で地盤沈下、住宅の壁や基礎にひび割れなどが発生した場合、早急な対応が求められます。

特に問題となるのは、住宅の損傷と工事の因果関係です。地盤沈下も工事中なら変化もみられますが、工事終了後では、地盤も安定し変化が見られない場合も予測されます。

屋内の状況、特に壁面の割れなどは、その工事の影響であるかどうかという判断はさらに難しいと思われますが、その対応、並びに指針をお伺いたい。また、初対面での対応が、被害者へ大きな不信感を抱かせることもあり、その対応マニュアルがあれば、お聞かせ頂きたい。

最後に、県立病院と民間病院の提携について質問します。
宇部市のセントヒル病院は、この度、山口大学医学部付属病院と提携し、ガンの早期発見と放射線治療に最先端の医療を提供するために「高精度がん検診・放射線治療センター」を平成十九年三月に開設します。「切らずに治す」放射線治療の最前線と言えるセンターだそうです。

セントヒル病院は昭和五十四年に開業した病院ですが、開設から二十七年が経過したことから、主要施設である透析センターを中心に増・改築を検討していたところ、山口大学医学部付属病院から依頼を受けて「高精度がん検診・放射線治療センター」の導入を検討したとのことです。

話の発端は、山大付属病院・院長から「付属病院に開設したいが、国に予算がないので、ぜひセントヒル病院で設置してほしい」と要望したことがきっかけだったそうです。

山口県立総合医療センター、県立こころの医療センターは、共に「より高度な医療を県民に提供していく」という目的を持っていますが、今後は民間病院との提携も検討課題であると思われます。県としてのご所見をお伺いしたい。

以上で質問を終ります。

一般質問・答弁

1 教育問題について
(1)青少年健全育成条例の改正について
今回の改正により、有害図書に関する規制が日本一厳しくなるなど、高く評価する が、有害図書の指定基準は もっと厳しくすべきであり、今後の検討課題にしていた だきたい。今回の条例改正を踏まえて、保護者や学校、関係事業 者への条例の周知を含め、青少年を取り巻く有害環境の 浄化に、今後どのように取り組んでいくのか、伺う。
(知事)
教育問題のお尋ねのうち、青少年健全育成条例の改正についてであります。

次代を担う青少年がたくましく心豊かに成長することは、県民全体の願いであります。私は、これまでも「やまぐち青少年プラン」に基づきまして、青少年の健全育成対策を積極的に推進をしてまいりました。

こうした中で、家庭の教育力の低下や、地域の人間関係の希薄化など、青少年を取り巻く社会環境は大きく変化をしてきておりまして、特に、近年の急速な情報化の進展等を背景に、青少年に有害な新たな環境も生じてきております。

こうした有害環境を浄化することは、青少年の人格を形成していく上で重要な課題であり、この度、青少年健全育成条例の改正を行うことにいたしました。

特に有害図書に対する規制につきましては、この改正案において、今回新たに、区分陳列の方法を具体的に示す基準や罰則を設けることによりまして、お示しがありましたように、総合的には、全国で最も厳しい内容といたしております。

また、新たに、本県におきましても増加が見込まれるインターネットカフェ等の深夜営業施設への青少年の立入りを制限するなど、社会経済情勢を見越して、青少年の非行の防止を図るとともに、保護者等の一層の役割の発揮も求めたところであります。

今後は、この条例の改正を契機に、「地域の子どもは地域で育てる」という認識のもとで、家庭、学校、地域が一体となって社会全体で、有害環境の一層の浄化に取り組むことが必要と考えております。

このため、保護者や学校をはじめ広く県民に対して、様々な広報媒体の活用や各種会議等を通じて、周知徹底を図りますとともに、書店等の関係事業者が、この条例に基づき適正に対応するように、情報提供や指導を強力に行ってまいります。

また、市町や警察・関係団体等の連携による環境浄化活動を強化するなど、広く住民の参加を得ながら、地域が一体となった取組を積極的に推進をしてまいります。

(2)高等学校・看護学校の公私間の入学金、授業料格差の  是正について
ア  高等学校について

【高校の納付金の月額は、公立と私立では3倍以上の格差がある。高校の教育費への公費支出は、私立は公立の34%で、その差は約72万円もある。保護者は同じよ うに税金を払っているにも関わらず、私立高校進学者のみ、大きな経済的負担を押し付けられている。

私立学校振興助成法では「国は教育に係る経常的経費の二分の一以内を補助することができる」とあり、本県ではそれを念頭に運営費補 助を行っており、本県私立高校の納付金が全国的に極めて低い水準であることは理解しているが、鳥取県のように約46万円も補助金を出している県もある。本 県では、毎年のように私学助成を増額されているが、更なる公私間の入学金、授業料の格差是正を期待している。御所見を伺う。】
(知事)
次に高等学校の入学金や授業料に係る公私間格差の是正についてお答えいたします。

私立学校は、独自の建学の精神や教育理念のもとに設置をされ、特色ある教育活動を通じて本県の公教育に重要な役割を果たしてきております。学校運営 に要する経費は、私学という性格上、本来、自らが調達すべきものでありますが、私立学校振興助成法により一定の公費負担が行なわれております。しかしなが ら、公立高校と異なり、授業料等の納付金が財源に占める割合が大きいことから、保護者負担に公私間格差が生じていることはお示しのとおりであります。

このため、県といたしましては、私立学校の教育条件の維持向上や保護者負担の軽減等、私立学校振興助成法の趣旨を踏まえまして、経常的経費に対する 運営費補助金の生徒一人当たり単価を逐次引き上げるとともに、入学金や授業料の軽減措置である特別就学補助金を拡充するなど、私学助成の充実に努めてまい りました。

こうした取組みにより、本県私立学校の入学金と授業料の平均は、平成17年度には全国で2番目に低額となるなど、本県の私学助成全体の水準は、全国でトップレベルにあるものと認識をいたしております。

しかしながら、私学におきましては、少子化の進展による生徒数の減少等、経営を取り巻く環境は厳しさを増しております。このような状況に対応した、将来を見据えた経営改革に、私学自らがまずは積極的に取り組むことが必要であります。

県といたしましては、私学のこのような取組みを促す観点から、運営費補助金の配分に当たり、経営改善が反映される仕組みを導入をすることに致しております。

また一方、県財政も非常に厳しい状況にあり、限られた財源の中で、私学助成の充実に今後どのように取り組み、本県の私学振興を図っていくかは、重要な課題であります。

したがいまして、県といたしましては、まず、私学助成に係る国庫補助金や地方交付税といった財源の確保を、全国知事会等を通じて国へ要望いたします とともに、今後、「選択と集中」という視点に立ちながら来年度の予算編成を進める中で、私立学校振興助成法の趣旨を踏まえながら、運営費補助金など私学助 成の充実に向けて取り組んでいきたいと考えております。

イ 看護学校について
県立看護学校の入学金はゼロであり、授業料も非常に低い額となっている。医師会立看護学校においては、補助金が減額され、授業料の値上げを余儀なくされている現状があり、その格差はさらに広がる状況にある。格差是正のための支援をお願いしたいが、県の所見を伺う。
(健康福祉部長)
まず、教育問題について、県立看護学校と医師会立看護学校の入学金・授業料の格差についてであります。

急性期医療からターミナルケア、在宅医療に至るまでの看護に対するニーズは、ますます高度化・多様化していることから、質の高い看護職員が求められており、その確保に当たって民間看護師等養成所の果たす役割は極めて重要であります。

このため、県におきましては、医師会が設置・運営する9校を含む11校の民間看護師等養成所に対し、その運営に必要な経費として、平成17年度においては、約1億7千万円、生徒一人当たり年間約14万8千円の補助を行っているところであります。

加えて、本年度においては、医師会から強い要望のありました、専任教員を養成する「看護教員養成講習会」を8ヶ月間にわたり開催するなど、看護師等養成所の支援に努めているところであります。

また、授業料の高い民間看護師等養成所に在学する者に貸し付ける修学資金については、自治体立の養成所に在学する者に比べ貸付額を優遇するなど、負担軽減にも努めております。

県といたしましては、全国的に、財政状況を理由として、民間看護師等養成所への運営費補助を削減する県が増えている中、看護職員の養成・確保は重要な課題でありますことから、今後とも、国の定める基準額の確保に努めてまいります。

(3)私立高等学校の耐震対策について
県立高校では、県の予算で耐震診断・耐震補強工事を進めている。私立高校は独自の予算で耐震診断・ 耐震補強工事を行わなければならないという課題を抱えており、国と県の補助金を受けた残り三分の一は、寄付金や施設費として保護者負担を強いることにな る。公立高校と比較して高額な授業料の負担をしている私立高校の保護者にさらに費用負担を強いることになるが、県の今後の対応について伺う。
(総務部長)
私立高等学校の耐震対策についてお答えをいたします。

本県の私立高校においては、校舎等の耐震診断の実施率が低く、耐震対策が進んでいないのが現状であります。

したがいまして、私立高校の耐震対策の促進は、生徒・保護者の安心・安全を確保することはもちろんでありますが、地域の防災時の避難場所としての公共性の観点からも重要な問題であると認識しております。

私立学校の施設整備につきましては、本来設置者の負担において行うべきものでありますが、県としては、国の私立学校施設整備補助制度に全国的にも数 少ない県単独により上乗せ措置を設けております。本来は、国1/3、設置者2/3でありますが、国、県、設置者の負担が1/3ずつとなる特別措置を講じて いるところでございます。

また、県としては、設置者の負担となる事業費の1/3部分につきましても、日本私立学校振興・共済事業団の耐震対策に係る特別融資制度での特別枠、 あるいは特別な低利制度、あるいは財団法人山口県私立学校振興会を通じた県の低利融資制度を積極的に活用するよう指導してきたところでございます。

しかしながら、これらの制度も、まだ十分に利用されてない現状にあります。したがいまして、まずは耐震診断実施を促進され、これらの補助、融資制度の積極的な活用が必要であると考えております。

県といたしましては、私立学校の耐震対策の現状を踏まえ、財政的には厳しい中ではありますが、これらの支援措置について、今後とも、財政の確保と制度の周知に努め、私立高校の耐震診断実施率を高めて耐震対策の取組みを促進してまいります。

(4)高等学校の職業科教育の充実について
職業教育をより充実したものにするため、生徒のやる気を引き出す具体的な取組について伺う。
社会人からの熱意ある優秀な職業教育分野の教員採用も必要と思われるが、その点についても伺う。

(教育長)
高等学校の職業学科の充実についてのお尋ねにお答えします。

まず、生徒のやる気を引き出す取組についてであります。

職業教育は、将来の産業経済を担う人材を育成する上で、大きな役割を担っており、特に近年、科学技術の高度化、情報化の進展など、社会経済情勢は大 きく変化しており、このような時代だからこそ、生徒一人ひとりが目標をより明確に持ち、その目標に向かって意欲的に学習し、必要な知識・技能を習得するこ とが極めて重要であります。

本県では、生徒一人ひとりが自らの生き方について考え、夢を育み、将来、ひとりの社会人、職業人となるために必要な意欲や能力を培うため、キャリア教育を推進し、また、産業界や地域等とも連携しながら、より実践的で特色ある教育に取り組んでおります。

まず、お示しの、宇部工業高校における目指せスペシャリスト事業におきましては、企業や大学等との連携の下、水質浄化や風力発電、太陽光発電などのクリーンエネルギーに関する研究を行っています。

また、日置農業高校では、生徒自らが馬の飼育・調教を行うとともに、馬とのふれ合いを通して、地域の小・中学生や障害のある方々に、セラピー効果の 体験の機会を提供する活動を行っており、防府商業高校では、地元をアピールするオリジナル商品の開発や、空き店舗を利用した商店経営などに取り組んでいま す。

さらに、厚狭高校の家庭クラブや水産高校の水産科学部においては、生徒たちが平素の活動を基に、全国の各種コンテストに積極的に参加し、優秀な成績を収め、高い評価を得たところであります。

こうした取組を通して、生徒たちは、達成感や充実感を味わい、自信を深め、知識・技能の習得への意欲が高まり、将来への目標がより明確になるなど、様々な成果が報告されております。

今後とも、県教委といたしましては、こうした各学校における特色ある取組を、これまで以上に支援することにより、生徒の関心・意欲を高めながら、職業教育の一層の充実に努めてまいります。

次に、社会人からの熱意ある優秀な教員の採用についてでありますが、本県では、これまで、職業経験に基づいた専門的能力や実践的指導力を有する教員 を採用するため、「社会人特別選考」を実施するとともに、社会人講師として、各分野の経験豊かな専門家の招聘にも取り組んでいるところであります。

県教委といたしましては、今後とも、社会の変化や技術革新の進展に対応した職業教育を推進していくためには、熱意ある経験豊かな教員を確保する必要 がありますことから、学校が必要とする人材についての情報を広く発信しながら、「社会人特別選考」や社会人講師の制度の一層の活用を進め、職業教育の充実 に必要な人材の確保に努めてまいります。

2 土木建築について
(1)湾岸道路建設における騒音対策について
平成18年8月に県は宇部興産所有の専用道路の一部を買い取る方針を決定したが、自治体が企業所有の道路を購入するのは例がないことである。その公共性などを考えれば、当然、地域を挙げて協力するのは当たり前であるが、騒音や振動に対する周辺住民の不安は大きく、
これが解消されないかぎり、住民の理解は得がたい。そこで、宇部興産道路への乗り入れに係る周辺住民への理解と騒音対策に、今後どう取り組まれるのか、地元の要望を踏まえたうえで、所見を伺う。

(土木建築部長)
土木建築についての3点のお尋ねにお答えします。まず宇部湾岸道路建設における騒音対策についてのお尋ねです。

宇部興産道路の活用につきましては、お示しのとおり所有者である宇部興産のご協力を得て、宇部市原と岡田屋間、約1.5キロメートルの4車線道路の うち東側2車線を宇部湾岸線のロングランプとして取得することとしたところであります。県といたしましては、東側2車線を一般道路として使用するに当た り、地元の方々のご理解とご協力を得る必要がありますことから、さる9月11日以降、関係する6つの自治会で説明会を開催いたしました。

この説明会では、環境基準に照らして、騒音解析を行った結果、環境保全措置が必要であることから、遮音壁の設置など、騒音対策についての基本的な考え方を説明し、地元の方々からは、より水準の高い騒音対策が求められたところであります。

今後、県といたしましては、お示しの地元要望を受けて、追加調査を実施し、その結果を基に具体策を検討するとともに、騒音対策の効果等について、地元の皆様に十分説明を行い、ご理解が得られるようを努めてまいります。

(2)土木建築工事における汚泥処理について
【コンクリート舗装の切断水はアルカリ性が強く、そのまま排出された場合、農地や農作物に及ぼす影響が大きい。
県は各市町に舗装版切断排水にかかる取扱い、積算上の運用などを出しているが、50m未満は積算していない市もあるようだ。市町への指導はどのようにしているか伺う。】

(土木建築部長)
次に、土木建築工事における汚泥処理についてのお尋ねです。

本県におきましては、舗装版切断排水に係る取扱いについて、平成15年7月に、小規模な場合を除き、濁水を回収処理し、この処理費用を適正に計上す るよう取扱い及び積算上の運用を定め、各市町に通知するとともに、設計積算実務研修会等において説明を行ってきたところであります。

ご指摘の件について、この度、市町へ照会いたしましたところ、お示しのとおり、小規模な切断の取扱いに、一部、不統一が見受けられ、また一方で、近 年、濁水回収装置付きの機種が汎用化されましたことから、小規模な舗装版切断においても、極力濁水を回収処理するよう改善を図ることとし、早急に取扱い及 び積算上の運用を見直し、市町に通知するとともに統一が図れるよう指導・助言してまいります。

(3)土木建築工事における住宅等の損傷について
公共事業の施行に伴い、不可避的に発生または発生が予見される損害等の調査、因果関係の判定及び費 用負担については事業損失事務処理要領に規定されているが、書面どおりというわけにはいかない。地盤沈下、住宅の壁や基礎にひび割れなどが発生した場合、 早急な対応が求められるが、特に問題となるのは工事との因果関係である。工事終了後では、地盤も安定し変化がみられない場合も予測される。屋内の状況、特 に壁面の割れなどは工事の影響という判断はさらに難しいと思われるが、その対応並びに指針を伺いたい。
また、初対面の対応が被害者へ大きな不信感を抱かせることもあり、その対応マニュアルがあれば聞きたい。

(土木建築部長)
最後に、土木建築工事における住宅等の損傷についてのお尋ねです。

県では、土木建築工事の施行に当たりましては、周辺住民の皆様に損害を与えないよう、万全を期しているところですが、工事の施行に伴い不可避的に発 生する地盤変動等により周辺の住宅等に損傷が生ずる場合も想定されますことから、お示しのとおり、そうした場合の対応方針を示した事業損失事務処理要領を 定めているところです。

具体的には、工法や工事箇所の地盤の状況などから、工事の施行に伴い住宅等に損傷が生ずるおそれがあると認められるときは、工事着工前に周辺地域の地形や住宅等の現況などについて調査を行うこととしております。

また、工事により住宅等の損傷が発生したとの申し出がありました場合は、柱の傾きや壁の亀裂等の損傷の状況をはじめ、工事の工程や工法と損傷発生の関連性などについて速やかに調査を行い、必要に応じ、専門家の意見も求めながら因果関係の有無を判断することとしております。

その結果、工事に起因すると認められるときには、当該住宅等の損傷状況に応じて、合理的かつ妥当な範囲での応急措置または損傷を補填するために必要な費用負担を行うこととしています。

また、関係住民の方々への対応についてでありますが、工事の施行に伴う損害が発生した場合には、県の対応方針について十分な説明をし、理解が得られるよう誠意を持って対応してまいります。

3 県立病院と民間病院の提携について
県立総合医療センター、県立こころの医療センターは共に「より高度な医療を県民に提供していく」という目的を持っているが、今後は民間病院との提携も検討課題であると思われる。県としての所見を伺いたい。
(健康福祉部長)
次に、県立病院と民間病院の提携についてのお尋ねであります。

お示しの民間病院と山口大学医学部附属病院の提携は、民間病院が高度な医療施設の整備を行い、附属病院は3人の常勤医師を派遣しようとするものであ り、附属病院にとっては、最先端機器をがんに関する研究・教育にも使用でき、また、民間病院にとっては派遣された専門医による高度な医療の提供ができると いう、双方にとってメリットが

あると考えております。

県といたしましては、高度専門医療をはじめ、救急、へき地、災害医療等の身近な医療を担う県立病院と、研究や医師等の人材養成をも担う附属病院とで は、その役割が大きく異なり、お示しのような形での民間病院との提携は困難であると考えておりますが、高度化・多様化する県民の医療ニーズに的確に対応す るためには、様々な取組を進める必要があることから、県立病院と民間病院との提携については、今後の検討課題とさせていただきます。

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平成17年度12月定例議会・一般質問・答弁

Updata 2005年 12月12日

一般質問

12月9日(金:第3番目)
午前13時~登壇

岡村精二議員:一般質問全文
(自由民主党)

自由民主党の岡村精二です。

私の長男は、来年成人式を迎えますが、成人式のたびに、ある男の子のことを思い出します。

十五年くらい前、小野田市内の中学校が非行問題で荒れた時期がありました。先生は生徒から殴られ、ガラスも百五十枚割れました。当時の総番長は、通称「花ちゃん」と呼ばれていた生徒で、身長百八十センチ、髪の毛を金髪に染め、背中に龍の絵の入った学ランを着ていました。

花ちゃんは私の塾生で、小学五年から預かった子供でした。いい子だったのですが、中学校に入ったとたん、非行グループと付き合うになり、二年生に なってからは、学校で堂々とタバコを吸い、非行問題を繰り返していました。「何とかしよう」と思い、一生懸命取り組んだのですが、三年生の初め、ついに塾 を止めてしまいました。

その彼が、中学校を卒業して、五年ぶり突然、塾にやってきました。

七月十五日でした。「こんにちは」という声を聞いて、玄関に出てみると、白いポロシャツを着た青年が立っていました。初め、誰かわからなかったのですが、ニヤッと笑った瞬間「花ちゃん」だと気づきました。

「どうした」と問いかけると、恥ずかしそうに背中から、箱を取り出して「先生、お中元を持ってきました」と笑顔を見せました。こういうのを「お礼参り」と言うんですね。コーヒーの詰め合わせが入っていました。

帰るときは、玄関の外まで見送りました。彼が五、六歩、歩いた背中に向かって「真面目になったなあ」と声を掛けると振り向いて「先生、俺いつまでも、母ちゃんには心配かけられんから」と笑顔を見せました。

年が明けた一月十五日、今度は突然、お母さんが「息子が成人式を迎えました。うれしくて、報告に来ました」と塾に来られました。「中学校を卒業し て、三年くらいは、遊んでばかりいたのですが、その後、建設会社に勤め、何と、去年は一日も休まずに働いて、年末にはお父さんのために、大きなワイドビ ジョンのカラーテレビを買ってくれたんですよ」とうれしそうな顔をされました。話題が中学時代の話になると、お母さんの目は輝いていました。

「先生、息子は本当に悪かったですよね」と悪かったことをまるで自慢しているような話振りでしたが、花ちゃんが中学生の頃のお母さんは、花ちゃんに投げられ、あばら骨を三本折って、一ヶ月も入院したことがあり、憔悴しきっていました。

そのお母さんが、当時のことを懐かしそうに話される姿を見て、子育ては、苦労はあるけれど、だからこそ喜びも大きいのだという思いを強くしました。

以来、非行少年と接するたびに「将来、親を感動させよう」と頑張っているんだなあと、思うようにしています。

青少年に関わる事件が多発していますが、「親子の絆」の大切さ必要性を強く感じます。

前置きが長くなりましたが、通告順位を少し変更して、一般質問をさせて頂きます。

まず、教育問題。

有害な雑誌に、ビニールカバーをかけさせるための条例制定について、二月議会に引き続いて三回目の質問です。
昨年9月、大阪府議会において、友人の西野修平議員が、私の質問を参考に、質問したところ、大田房江知事は「ビニールカバーを掛ける条例改正を行う」と回答し、新聞各紙で大きく取り上げられました。

それを受けて二月議会で「ぜひ、山口県でも条例改正を行って頂きたい」と再々質問まで行いましたが、知事は「大阪府の動向を見極めて」という回答で、青少年に対する危機感の差を感じました。

その大阪府が9月議会で、有害図書にビニールカバーをかけさせるための条例改正を行いました。

資料を配布させて頂きましたが、十五条で「規則で定める方法により」として「勧告を受けたものが、勧告に従わないときは、期限を定めて、勧告に従うべきことを命じることができる」とし、罰則規定まで設けていることが凄いと思います。

その規則ですが、陳列方法として、まず、青少年を自由に出入りさせないための間仕切りにより仕切られ、かつ、内部を容易に見通すことができない措置 がとられた場所に陳列すること。すなわち、完全に隔離された部屋に陳列しなさい。または販売員がいるカウンターの上、または内部に、直接触れることができ ない状態で、まとめて陳列しなさい。それ以外の場合は、ビニール包装、ひも掛けなどで容易に閲覧できない状態にして陳列しなさい。しかも、その場合には、 他の本を陳列する棚から六十センチ以上離すか、または、床から百五十センチ以上の高さに、背表紙のみが見えるようにして、有害図書をまとめて、陳列しなさ いと規定しています。

すなわち、コンビニでは、特別な陳列室を設けることのできないので、販売員がいるカウンターの上か、内部に陳列する以外には、ビニールカバーをしなければ販売することができなくなりました。しかも、勧告、罰則規定まで設けています。

実は、報道の影響は非常に大きく、大阪府内では、有害図書類に、自主的にビニールをかけるなどして閲覧できないようにした出版社が急増しているそうです。

東京都や大阪府などの大都市だけではなく、山口県という一地方の県が行動を起こすことが大切だと私は言いたいのです。

山口県が同様の条例改正を行えば、この動きは全国に波及します。ぜひ、一石を投じて頂きたいと願っています。

改めて山口県青少年育成条例の改正を求めたいが、知事の見解と、有害図書が子供に与える影響について、教育長の所見を伺いたい。

次に漢字と平がなの「交ぜ書き表記」について質問します。
「子供」という漢字の「供」を平がなで表記している新聞や雑誌を見かけることが多くなりました。私もこだわりなく使ってきた表記ですが、日本で一番売れて いるという国語辞典である「新明解国語辞典」(三省堂)を引いても見ても、漢字でしか表記していないし、岩波書店の「広辞苑」、小学館の「言泉」にも同様 でした。

朝日新聞西部本社では、明確な使い分けや意味付けはなく、過去10年間のデータベースで検索すると、子供の供を「平がな」で表記している例が15万件、漢字で表記している例が「12万件」で、「平がな」が優勢だそうです。

共同通信社は、軟派な記事には、平がな、それ以外の事件事故では漢字を使うとのことです。

平がなを使う理由は「語源がやわらかい」「漢字の供が家来や子分を連想させ、親の所有物という解釈になる」という説明です。

教育現場で「平がな」が使われるようになったのは「供という漢字が差別用語だ」という主張が入り始めてからだそうです。

「供」という漢字を、いろいろな漢和辞典を調べてみると、「そなえる」「たてまつる」という意味合いが強く「子供は神様からの授かりもの」「社会の宝」と考える日本人的な感覚からすれば、漢字のほうが「大切にする」という意味合いを強く含んでいると言えます。

議論や批判の対象になるなら、平がなで「ども」と書いたほうが、わずらわしくないという単純な、迎合的感覚で使用している例が多いようです。また、立派な日本語があるにもかかわらず、中途半端な英語やカタカナを多用する傾向も見受けられます。

表意文字としての日本語の喪失は、日本人の豊かな情操や思考を放棄することにもつながりかねません。

子供という漢字のみならず、漢字と平かなの「交ぜ書き」が増える傾向にあり、混乱を招く恐れがありますが、教育長の所見を伺いたい。

また、来春、県庁の機構改革により、「こども未来課」が新設されますが、「こども」の表記をすべて「平がな」にした意図について伺いたい。

次に、男女混合名簿について質問します。
現在私は、男女共同参画推進事業として「子ども匠の学校」を開催しています。自転車屋さんが教える自転車の整備とパンクの修理、釣り名人が教える魚の釣り方など、地元の匠の技を子供たちに伝えようという企画です。

今週の日曜日は、魚屋さんが教える包丁の研ぎ方、魚のさばき方というテーマで、刺身の作り方を習います。最終講座では、抹茶の頂き方、日本舞踊では、女の子には着物、男の子には、袴の着方を指導して頂くことになっています。

一連の講義を通して、男女それぞれが特性に気づき、その中でいたわりの心を学んでほしいと願っています。

この事業を企画したのは、ドライバーで、ネジを締めるのに、どちらに回せば締まるかを知らない中学生や、蛍光灯の取替えすらできない高校生がいたからです。

核家族化の影響もあるのでしょうが、中学や高校で教えられている技術家庭科が、男女共同参画の影響で、男女それぞれの特性を生かした技術を身につけ るためのものではなく、男女が一緒に同じことを行う生活体験的な授業であり、その影響が招いた結果だと思います。欧米では、家の修繕や自動車の修理は、お 父さんの役割ですが、日本では、技術力を学ぶ機会がありません。

さて、本題に入りますが、

最近、全国の小学校で宿泊訓練などで、男女ごちゃまぜで、寝かせる教育が行われています。盛岡林間学校では、男女5年生が同じテントで寝かされ問題 となりましたが、沼津市では16校中9校で、山形市では36校中19校、仙台市では122校中33校が、男女ごちゃまぜの部屋で寝かさせられています。

小学校では男の子に対する「くん」呼びを禁止させている教師もいます。

「区別は差別だ」という概念によって教育現場が振り回されています。そのシンボル的・戦略的な意味を与えられて、精力的に広められようとしているのが、男女混合名簿です。それを教育委員会が率先して、百%導入を目指している理由が理解できません。

男女混合名簿は学校教育において、男らしさと女らしさを失わせる、諸悪の根源だと私は思っています。区別と差別は違います。

男女に分けることによって、初めて、お互いの性を認め合い、お互いをいたわりあうことの大切さを学ぶのではないでしょうか。

ある学者は、男女を区別しないと、子供たちのアイデンティティが健全に作られなくなり、自我が正常に発達せず、特に男の子は心理的に去勢されてしま い、男性の本能行動にとって必要な積極性を失い、男性としてアイデンティティを明確に持てなくなり、自信喪失、無気力、現実逃避などの弊害が出る。これら の害は男子に対して、特に大きくなるとの意見を述べています。

最近、六つの高校へ講演に行きましたが、生徒会長はすべて女子でした。そのうち四校は文化祭ですが、その実行委員長はすべて女子でした。影響は確実に現れています。

教育委員会は、男女混合名簿と男女別名簿を使い分けていると言っていますが、卒業式は男女混合名簿で行われています。どちらを主たる名簿として使用しているのか、その理由について伺いたい。

私は男女混合名簿の全廃を求めたいが、教育長の明確な所見を伺いたい。

次に、土木建築行政。
まず、耐震強度偽装問題と確認申請業務について質問します。

姉歯建築設計事務所による耐震強度データの偽装問題を機に、自宅の安全性に不安を抱いた人が多いと思われます。設計を含めた造る側の背信行為はもってのほ かですが、法律に基づいたチェック機能も十分果たされていないとすれば、国民は何を信頼していいのかと、テレビを見ていて強く感じました。

私は、長年建築業に携わってきました。建築業は建築を依頼する施主と、建築は請け負った建設会社との間にある信頼関係があって、初めて成り立つ仕事であり、その根底を支えるものが、建物の大小にかかわらず「設計上、この建物は安全ですよ」という証である建築確認済証です。

耐震強度偽装問題は、その信頼関係を破壊してしまうほどの大事件です。

耐震強度不足を指摘された建物の建築に携わった多くの職人は、全員一生懸命、いいものを造ろうと努力されたはずです。住民の方々はもちろんですが、その現場の思いも踏みにじられたことに憤りを感じます。

長年、建築士としての建築確認申請業務を行ってきた立場で少し見解を述べさせて頂きます。二十年くらい前、建築設計事務所を経営している友人から、こんな話を聞いたことがあります。

六階建てのビルを、構造設計から詳細設計に至るまで、すべて彼自身が手がけたそうです。そのビルの建設工事が始まり、基礎のコンクリートを打つ直前 になって、現場監督から「先生、どうも鉄筋の量が少ないので、見に来て下さい」という電話が事務所にありました。不安になって、急遽、現場に行って確かめ ると「一目でおかしい」と感じたそうです。

事務所に戻り、構造計算書を初めからチェックすると、計算の途中で、掛ける二をしていないことに気づき、コンクリート打ちを中止させ、鉄筋をすべてやり直させたそうです。

当時、何気なく聞いていた話ですが、考えてみれば、当然、建築確認済証が下りていたから、工事は始まっていたわけです。

建物が単純な直方体だったこともあって、事前にミスに気づいた監督も立派ですが、二十年前、建築家と建設会社の双方に「正義感」があったからこそ、欠陥のない建物に仕上ったのだと思います。

私が建築設計業務を行っていた頃、構造計算の苦手な私は、三階建て以上の建物はすべて、構造設計だけは構造設計専門の事務所に依頼し、帰ってきた図面を信じて、さらに詳細図面を仕上げていき、確認申請を提出していました。

私は審査段階で、県の土木事務所から、建ペイ率や採光チェック、斜線制限など小さなことで、設計変更などを求められたことは何度もありますが、構造 計算上のことで、変更を求められたことはありませんでした。そこには、審査を行う前提として、設計者に対する信頼があったからかもしれません。

建築設計業務も分業化が進み、大きなビルをすべて把握できる建築家はほとんどいません。鉄筋の量も、地盤や建物の構造的位置によっても大きく違いま す。テレビにコメンテーターとして出演している建築家は「図面を見ればすぐわかる」と言いますが、一部の図面や工事現場だけを見て、鉄筋の多い少ないを、 簡単に見抜けるほど、建物の構造は単純ではありません。

二十年前の話をしましたが、あの時点で、すでに建築確認済証は下りていたわけですから、確認業務を行った職員はチェックミスをしていたことになります。

山口県の名誉のために言い添えますが、いずれの話も県内の出来事ではありません。

当時、コンピューターのない時代、すべて手書きで計算をしていた時代です。建築確認における構造計算上のミスを見抜くには、相当な技術力が必要です。

設計分野においても分業化が進んでいる時代にもかかわらず、検査する側の職員には、高層ビルの構造計算をチェックができる高い技術力と、現場でミスを見抜くだけの施工管理能力を要求されるわけですが、県職員の技術力向上のために、どのような努力を行っているのか。

また、コンピューターによる構造計算書に対する審査方法が、どのような手順で行われているのか、またそのチェック機能についても伺いたい。

次に、知事認可により確認申請業務を行っている民間の指定確認検査機関に対する監視体制は、今後どのように行うのか。また、大臣認可による県外検査機関から確認済証を受けた建築物には、どう対応するのか伺いたい。

今回の事件は、確認申請業務に対する検査体制の不備によるものだという見方があります。完璧な審査を行うなら、提出された計算書を、図面と照らし合 わせて、ゼロから計算を行わなければなりません。仮にそうなれば、当然、費用と手間は、今の数倍掛かるわけですが、審査体制をどう改善されるのか、今後の 対応をお伺いしたい。

次に県有施設の設計価格について質問します。
最近完成した県有施設を見学するたびに、その立派さ、無駄な空間の広さ、そして、不自然なほど高級な大理石などの使用状況を感じることが多くあります。私 には県有施設は、一割から二割程度、設計価格を下げても、県民ニーズにあった、十分満足できる立派な建物が仕上がるように思えてなりません。

とかく建築に携わる者は、高級品を使って、いいものを作りたがる傾向が強いという、建築家の自らの性を自覚する必要があると思っています。

私は県有施設の設計価格が高すぎるとの印象を持っているが、県有施設における設計価格は、どのように決定しているのか、伺いたい。

次に建築の意匠について質問します。
建築家は「意匠に対するこだわり」を強く持っています。県の技術職員はもちろんですが、委託された建築設計事務所も同様です。

一例ではありますが、皆さんの手許に、現在、宇部市で改築中の「静和荘」における病室の図面を提示しました。

四人部屋の病室には、大きな凹みがあります。「ベッドごとに窓を設けたい」という病院からの意向でそうなったそうです。間取りとしての意図は理解で きますが、外部の大きな無駄な空間が必要です。しかも、一人部屋の設計にも、同じく大きな凹みを作っており、その意図が理解できません。一人部屋に凹みを 作って狭くするより、少しでも広い部屋を与えたほうが、患者さんには効果的です。将来、四人部屋にする可能性もあるからとのことでしたが、老人施設も一人 部屋に移行している時代です。その可能性があるとは考えられません。

一人部屋は全部で二十一室ありますから、相当な金額が余分に掛かっていると思われます。

意匠的なことから行った設計としか、私には思えず、費用対効果を考えれば、疑問を感じます。設計事務所の「力を発揮したい、見せ場を作りたい。」という意図があると思います。

他の県有施設にも、無駄な設計や外観の意匠のために、わざわざ費用をかけて、無駄な空間などを造っていると思われる例がみられますが、県としての見解を伺いたい。

次に、少子化対策について質問します。
光市には「おっぱい都市宣言」があり、この宣言に基づいて「おっぱい育児10か条」「おっぱい相談電話」などさまざまな相談・検診・母親教室などが実施さ れ、こうした取り組みのおかげで、同市では母乳で育てる育児率が約66%と県内市町村のトップクラスで全国平均の約2倍だそうです。

働く母親が母乳で育てるには、育児休暇の充実、企業内保育所の確保など課題も多くありますが、素晴らしい取り組みだと思います。

最近、自由民主党の女性局が、結婚、出産、子育てアンケートを行い、約八千名から回答を得ています。子供が生まれた場合「一年間の育児休暇をとるこ と」と「保育園のゼロ歳児保育を利用して働き続けること」とどちらを選択しますかという質問に対しては「育児休業を取る」が七十七%、「保育園に預けて働 く」は十九%でした。

「自分の手で、直接子供を育てたい」「子供と一緒にいる時間を十分取りたい」多くの女性が「乳幼児期の健全な発達には母親がいることが大事だ」と答えています。

育児休業、児童手当の充実など、母親が乳幼児を自ら育てることができる政策が必要だというのが、女性たちの声です。

宇部市では少子化対策として、今年度より多子世帯に対して費用軽減化を図るため、第三子以降の三歳未満児を対象に、保育園に入園しない子供のいる家庭には、毎月一万五千円の育児支援金を支給しています。市独自で支援金を実施するのは、県内初めての試みです。

少子化対策といえば、学童保育の拡充や延長保育、保育料の補助や無料化のことばかりが取り上げられていますが、子育ての外注化ではなくて、お父さん お母さん、そして家族で、乳幼児期だけはできるだけ育てられるような支援も必要です。「支援のバランス」を見直して頂きたいと願っています。

WHOやユニセフも推奨する母乳育児の取り組みが進むために「働くことを我慢しても、育児を優先したい」という母親に対する支援について、県としての今後の取り組みについて伺いたい。

最後に、産業支援機能の強化について質問します。
平成11年4月に宇部新都市に本県の総合的産業技術支援拠点として竣工した県産業技術センターは、県内中小企業の技術力アップをサポートする重要な役割を 担っています。同センターが掲げている研究成果等の事業化件数や開放機器利用件数などの政策目標も順調に達成されるなど、着実に成果を挙げていると聞いて おります。

現在、経営ノウハウの提供や設備・運転資金の相談などの経営・事業運営支援やマーケティングなど販路開拓支援は、やまぐち産業振興財団が、また技術 相談、依頼試験等の技術支援や企業との共同研究等の研究開発支援は、産業技術センターが担当されているようですが、技術と経営の双方をリンクして理解・実 践できる人材を育てる教育が注目されているように、技術・研究開発と経営・販路開拓は企業活動の両輪であって、一体的な支援が必要不可欠であると考えま す。

その一方で、新時代の県内産業の飛躍的な発展を図り、県経済の活性化と魅力ある雇用の場を創りだしていくためには、こうした研究開発成果を効果的に活用するなど、大きな将来性を持つ技術やノウハウのあるベンチャー企業や中小企業などの成長を支援することが重要です。

そこで、本県の中小企業に対する支援機関である産業技術センターとやまぐち産業振興財団による技術・研究開発と経営・販路開拓の一体的な支援など、産業支援機能の強化に向けてどのように取り組まれるのか、伺いたい。

以上で、質問を終わります。

答弁

2 教育問題について
(1) 有害図書について
ア 青少年健全育成条例改正について
大阪府が9月議会で「有害図書にビニールカバーをかけさせるための大胆な条例改正」を行った。大阪府などの大都市だけではなく、山口県という一地方の県が行動を起こすことが大切である。山口県が同様の条例改正を行えば、この動きは全国に波及する。ぜひ、一石を投じて頂きたい。改めて、山口県青少年健全育成条例の改正を求めたいが、知事の見解を伺う。(知事)
最初に、有害図書についてのお尋ねのうち、青少年健全育成条例の改正についてであります。

次代を担う青少年が健やかに育つことは、県民すべての願いであります。

このため、本県では、青少年健全育成条例により、青少年の健全な育成に関する施策を総合的に推進しており、この中で、環境浄化対策として、青少年に対する有害な図書類の販売や貸付については、区分陳列等により規制を行っているところであります。

しかしながら、インターネットの急速な普及に伴う有害情報の氾濫など、最近の青少年を取り巻く厳しい環境を考えますと、とりわけ有害情報対策をより積極的に推進していかなければならないと考えております。

従いまして、お尋ねの有害図書のビニール包装につきましては、青少年問題協議会の御意見もお伺いしながら、青少年健全育成条例の改正に向けて検討してまいりたいと考えております。

イ 子どもの教育に与える影響について
大阪府が9月議会で「有害図書にビニールカバーをかけさせるための大胆な条例改正」を行った。大阪府などの大都市だけではなく、山口県という一地方の県が行動を起こすことが大切である。山口県が同様の条例改正を行えば、この動きは全国に波及する。ぜひ、一石を投じて頂きたい。改めて、山口県青少年健全育成条例の改正を求めたいが、知事の見解と、有害図書が子供に与える影響について、教育長の所見を伺う。

(教育長)
教育に関する数点のお尋ねにお答えいたします。

まず、有害図書が子どもに与える影響についてであります。

健やかな子どもたちの成長は、県民すべての願いでありますことから、現在、学校・家庭・地域社会が一体となって、子どもたちの発達段階に応じ、知・徳・体のバランスのとれた「生きる力」の育成に努めております。

県教委といたしましては、社会経済情勢の急激な変化等に伴い、地域や家庭において子どもたちが有害情報に接する機会が拡大しており、子どもたちがいろいろな体験学習しながら、「生きる力」を育んでいく中で、様々な影響を与えているのではないかと考えております。

お示しのありました、著しく粗暴性を助長し、甚だしく性的感情を刺激するなどの、いわゆる有害図書が、子どもたちの人格形成に悪影響を及ぼすことがないように努めていくことが重要であると考えております。

(2) 漢字と平かなの「交ぜ書き表記」について
ア 教育委員会の見解について
子供という漢字のみならず、漢字と平かなの「交ぜ書き」が増える傾向にあり、混乱を招く恐れがありますが、教育長の所見を伺いたい。
(教育長)
次に、漢字とひらがなの「交ぜ書き表記」についてであります。

社会の進展に伴い、外来語の増加など、日常生活で用いる言葉が変化する中で、いわゆる「交ぜ書き表記」など、さまざまな表記が使用されております。

こうした中、学校教育においては、表記方法等に関する学習の基礎となる漢字を理解するために、小学校におきましては、教育漢字に指定された1006字を学んでおり、中学校においては、そのすべてを書くことができるように、また、高等学校では、さらに、主な常用漢字についても書くことができるような学習をしております。

また、読書等によりまして、早くから、詩や短歌など多くの文章に親しみ、さまざまな表記に触れるとともに、古典等の学習を通じて、日本語の成り立ちについての理解を深め、豊かな言語感覚を養っております。

こうした学習を踏まえて、表意文字であります「漢字」と表音文字である「かな」のそれぞれの特性等を生かしながら、場面や状況に応じて、自分の考えや思いなどを正確に伝えられるような表記をすることが大切であると考えております。

イ こども未来課(仮称)の表記について
県庁機構改革により、「こども未来課」が新設されるが、「こども」の表記をすべて「平かな」にした意図について、所見を伺う。
(健康福祉部長)
まず、「こども未来課」の平仮名表記についてであります。

この名称につきましては、現時点、仮称の段階ではありますが、出生から子育て、児童、青少年の健全育成まで一貫した施策を推進し、子供の明るい未来を築くことを目指して、「こども未来課」としたところでございます。

平仮名表記につきましては、そうした中で、平仮名の持つ優しく、温かいイメージから、県民の皆様に親しみやすく、わかりやすい課となるよう、平仮名表記にしたものでございます。

(3) 男女混合名簿について
教育委員会は、男女混合名簿と男女別名簿を使い分けていると言っているが、卒業式は男女混合名簿で行われている。どちらを主たる名簿として使用しているのかその理由について伺いたい。

男女混合名簿の全廃を求めたいが、教育長の明確な所見を伺いたい。
(教育長)
次に、男女混合名簿についてであります。

本県では、男女共同参画の理念を踏まえまして、教育活動の充実に努めているところであります。すべての児童生徒が、性別にかかわりなく、その個性と能力を十分に発揮することができるように、男女共同参画に関する教育を推進しております。

こうした中で、学校で必ず作成しなければならない出席簿につきましては、男女共同参画の理念に沿いまして、男女混合名簿の使用を進めております。

また、各学校では、例えば、身体検査や宿泊を伴う学校行事等につきましては、児童生徒の発達段階や活動内容等に配慮して、男女別の名簿を使用しております。いずれにいたしましても、各学校におきましては、それぞれの教育活動の目的に応じ、名簿を作成し、使用しているところであります。

1 土木建築について
(1) 耐震強度偽装問題と確認申請業務について
ア 県職員の技術力向上について
設計分野においても分業化が進んでいる時代にもかかわらず、検査する側の職員には、高層ビルの構造計算をチェックできる高い技術力と、現場でミスを見抜くだけの施工管理能力を要求されるが、県職員の技術力向上のために、どのような努力を行っているのか。

(土木建築部長)
まず、耐震強度偽装問題と確認申請業務についてのお尋ねです。

最初に県職員の技術力向上についてです。

お示しのとおり、建築確認や検査を適正に行うためには、建築基準法への適合状況を審査できる、技術的、専門的な能力が必要であります。

このため、県におきましては、日常の実務において、高い技術力を持った職員により、確認審査や検査等の職場内研修を行っております。

また、各種の研修会への積極的な参加や、国や他の行政庁との情報交換を行い、より高度な技術の習得や、技術力の向上にも積極的に取組んできたところです。

今後とも、技術職員の技術力の向上に努めてまいります。

イ コンピューターによる構造計算書の審査について
コンピューターによる構造計算書に対する審査方法が、どのような手順で行われ、またそのチェック機能について伺いたい。
(土木建築部長)
次に、コンピューターによる構造計算書に対する審査方法及びチェック機能についてのお尋ねです。

コンピューターによる構造計算書の審査手順につきましては、まず、建築物の構造及び規模に応じたプログラムが、適正に使用されているかを確認します。

次に、入力、計算過程、出力結果の各データに矛盾がない

か、また、そのデータが設計図と整合しているかを審査します。

また、チェック機能につきましては、確認を行う建築主事の他に、審査担当者を配置して、2重にチェックを行うとともに、同様の建築物との比較により、柱、梁などの部材形状の妥当性についてチェックを行うなど、厳正に審査しております。

現在、国において、審査方法等の見直しについて、検討がなされており、県といたしましては、こうした国の動きを見守りながら、審査方法、チェック機能の充実を図ってまいり

ます。

ウ 県指定確認検査機関に対する監視体制について
知事指定により確認申請業務を行っている民間指定確認検査機関に対する監視体制は、今後どのように行うのか。
(土木建築部長)
次に、知事指定の確認検査機関に対する監視体制についてのお尋ねです。

県においては、知事指定の確認検査機関に対し、毎年、検査監督規程に基づく立入調査を行い、業務量に応じた人員の配置や適正な業務の実施などについて、指導・監督をしております。

現在、国において民間確認検査機関に対する指導・監督についての見直しの動きもありますことから、今後、国の動向も見守りながら、引き続き、適切に指導を行ってまいります。

エ 大臣認可による県外検査機関から確認済証を受けた   建築物について
大臣指定による県外の確認検査機関から確認済証を受けた建築物にはどう対応するのか。

(土木建築部長)
次に、大臣指定の県外の確認検査機関から確認済証を受けた建築物についてのお尋ねです。

建築基準法では、県内外の指定確認検査機関を問わず、当該機関が確認済証の交付を行った場合には、その建築物を所管する特定行政庁に、確認した旨の報告をすることとなっており、県といたしましては、報告内容が、建築基準関係規定に適合しないと判断した場合には、当該指定確認検査機関等に適合しない旨の通知をすることとしております。

オ 審査体制の今後の対応について
完璧な審査を行うなら、提出された計算書を、図面と照らし合わせて、ゼロから計算を行わなければならない。仮にそうなれば、当然、費用と手間は、今の数倍掛かるわけだが、審査体制をどうするのか、今後の対応を伺いたい。
(土木建築部長)
次に、審査体制の今後の対応についてのお尋ねです。

県といたしましては、これまでお答えしましたとおり、構造計算書については、適正な手順及び体制で、厳正に審査を行っていると考えております。

現在、国において、建築確認制度等の見直しについて、検討されておりますことから、今後、その動向も見守りながら、審査方法、審査体制の強化について検討してまいります。

(2)県有施設の設計価格について
県有施設の設計価格が高すぎるとの印象を持っているが、県有施設の設計価格はどのように決定しているのかを伺う。
(土木建築部長)
次に、県有施設の設計価格の決定方法についてのお尋ねにお答えします。

県におきましては、県有施設の整備にあたっては、施設の用途、目的、機能、敷地条件等に適した施設規模を設定し、公共施設としての安全性、耐久性、機能性、経済性等を総合的に勘案して、適正な構造、仕様を設定しています。

また、設計価格につきまして、市場価格等を採用した適正な単価を基に決定しているところです。

今後とも、コスト縮減にも配慮しながら、安全・安心な県有施設の整備に努めてまいります。

(3)県有施設の意匠について
建築に携わる者は、「意匠に対するこだわり」を強く持っており、県有施設においても、外観意匠のために、わざわざ無駄をつくったと思われる例(静和荘を例示)が見られるが、県としての見解を伺う。
(土木建築部長)
最後に、県有施設の意匠についてのお尋ねにお答えします。

県におきましては、県有施設の外観意匠については、各施設の用途や目的に適合すると共に、機能性、耐久性、経済性の他、周辺景観との調和、地域における役割、シンボル性等を総合的に考慮して、決定することとしております。

お示しの「静和荘」につきましても、こうした考えの下、外観意匠を決定したところですが、療養環境の向上を図るという観点から、特に機能性を重視したところです。

今後とも、外観意匠の決定にあたりましては、コスト意識をより強く持つと共に、県民に理解が得られるよう努めてまいります。

3 少子化対策について
少子化対策では、学童保育や延長保育、保育料の無料化ばかりが取り上げられているが、子育ての外注化ではなく、家族が子どもをできるだけ、小さいうちは育てられるような支援も必要である。
WHOやユニセフも推奨する母乳育児が進むためにも、「働くことを我慢しても育児を優先したい」という母親への支援について、県としての今後の対応を伺う。

(健康福祉部長)
次に、少子化対策についてのお尋ねであります。

子育て・少子化対策を推進する上で、子育ての場としての家庭の役割は大変重要であり、子育ての悩みや負担の軽減、家庭教育の充実、仕事との両立など、家庭での子育てを支援する取組を進めていく必要があると考えております。

こうした考えに立って、乳幼児医療費等の経済的支援や地域子育て支援センターの整備、健康教育等を通じた母乳育児の普及などに更に努めるとともに、家庭の養育力の低下が指摘される中、今後は特に、子どもを安心して生み育てることができる家庭づくりへの支援を強化していくこととしております。

このため、家庭で自ら子育てをしている母親の悩みや負担を軽減できるよう、「やまぐち子育て県民運動」による、関係機関のネットワークやコーディネーターの活動を通じた、地域全体での支え合いを充実するとともに、「子育てつどいの広場」など、子育ての悩みを互いに相談し合う「親の居場所づくり」を更に進めてまいります。

また、教育委員会とも緊密に連携をしながら、家族のふれあいと絆を深める取組や、父親の子育て参加の促進など、家庭における養育機能の向上への支援を強化していく考えであります。

さらには、仕事を続けながらも育児をしたいと願う母親にとりましては、子育てしやすい職場環境が不可欠であることから、育児休業の取得や、短時間勤務制度の導入、再就職に向けた支援など、子育てとの両立に重要な役割を担う企業自らの取組についても、山口労働局等と連携し、一層促進してまいりたいと考えております。

4 産業支援機能の強化について
県経済の活性化と魅力ある雇用の場を創りだしていくためには、将来性を持つ技術やノウハウのある中小企業の成長を支援することが重要である。また、経営と技術は企業活動の両輪であり、一体的な支援が必要である。
産業技術センターとやまぐち産業振興財団による技術・研究開発と経営・販路開拓の一体的な支援など、産業支援機能の強化に向けてどのように取り組まれるのか、所見を伺う。

(知事)
産業支援機能の強化についてのお尋ねであります。

お示しのとおり、県経済の活性化と魅力ある雇用の場の創出を図るためには、優れた製品開発力や高度な技術力を持つ意欲ある自立的な中小企業を育成していくことが重要であります。

このため、これまでも、総合的な経営支援を行うやまぐち産業振興財団と売れるものづくりを目指した技術支援を行う産業技術センターとの密接な連携の下、新製品・新技術の開発から販路開拓に至るまでに、中小企業の各成長段階に応じたきめ細かな支援を行ってまいりました。

その結果、販売網の全国展開や株式上場を行う企業が生まれており、また、先般の愛・地球博で、愛・地球賞を受賞した企業など独自の技術を有する企業も多数見受けられるようになってきております。

今後は、こうした独自性や競争力のある企業の成長・発展をさらに加速化していくために、やまぐちドリームファンドによる資金力の強化や新製品の県内受注促進等マーケティング力の強化を図りますとともに、大学等の技術シーズを生かした新事業の創出や環境・エネルギー・IT等各成長分野における研究開発支援を行うなど、やまぐち産業振興財団と産業技術センターを中心とした産業支援機関による経営・技術両面からの一体的な支援体制を強化して行きたいと考えております。

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