平成21年度9月定例議会・一般質問・答弁

Updata 2009年 10月2日

一般質問

10月1日
岡村精二議員:一般質問全文

(自由民主党)

自由民主党の岡村精二です。

先日「敬老の日」にお年寄りの皆さんと話をしているうちに、10年前の、我が家の出来事を思い出しました。

当時、82歳だった父が、突然私に「もし、俺が死んだから、毎月、墓参りに来てくれるか」と聞いたので、私は「毎月は無理。年4回。盆と正月、それからお彼岸だな」と答えました。

我が家のお墓は、当時、防府にあったので、とても毎月行ける距離ではないと思いました。すると今度は「もし先に、ばあちゃんが死んだら、俺は毎日墓参りに行きたいが、どう思うか」と問いかけられ、「毎日」と聞いて、返事に困ってしまいました。

そのとき既に父は、私に内緒で近くの墓地を購入し、しかも、私名義でお墓の注文までしていました。返す言葉が見つからず、仕方なく、お墓を移動することに同意しました。

ところがいよいよ、お墓を移動するときになって、今度は「お寺を替わる」と言い出し、私と喧嘩になってしまいました。

父とは、かつて太平洋横断をして以来、ほとんど喧嘩をしたことが無かったのですが、そのときは私が怒りました。

「先祖代々、我が家のお墓を守って頂いているお寺があるのに、替わる必要はない。親父が死んでも、1時間もあれば、住職さんは防府から宇部まで来てくれる」と私が言うと、父は「これから、お前が防府に住むことは、ありえない」と答え、勝手にお寺を探し始めてしました。

気まずいまま、年が明けた1月15日、テレビ番組で「さだまさし」さんがコンサートをしているのを、父と二人で、居間で見ていると、父が「関白宣言」を聞きながら泣いていました。

「お前を嫁にもらう前に」という歌詞で始まる有名な歌ですが、この歌を聞いて泣く人は珍しいと思います。

3番にこんな歌詞があります。

「子どもが育って、年をとったら、俺より先に死んではいけない。例えばわずか1日でもいい。俺より早く逝ってはいけない」

この部分を聞いて、父は泣いていました。

父はいつも、口癖のように母に「俺より先に死ぬな」と言っています。

母は近所の友だちと会話をしていると「私はじいちゃんを残して、先に死なれん」とよく言っています。

父は「死ぬな」、母は「死なれん」、

いい夫婦だなあと心から思います。

その1年後、父の要望を受け入れ、宇部市内のお寺に替わらせて頂きました。

父は大正6年生まれで今年92歳、母は大正14年生まれで84歳。父は75歳まで大工の棟梁だったこともあってか、とても元気で、今もバイクに乗っています。母は物忘れがひどくなり、身体の動きも鈍くなり、最近は、父が朝夕の食事の世話をするようになりました。

いつまでも、元気でいてほしいと思わせて頂いた敬老の日でした。

お年寄りの皆さんが、安心して暮らせる社会づくりに努力して参ります。

それでは、通告に従い一般質問をさせて頂きます。

まず、青少年の健全育成についてお尋ねします。
参考資料に掲載させて頂きましたが「お母さんの宝物」という小学1年生の詩をご紹介します。

『お母さんに「お母さんの宝物はなあに?」と聞くと「まあくんととっちゃん」と言います。だから、ぼくが「お母さんの命よりだいじ」と言うと、お母さんは、ぼくとおにいちゃんを抱きしめて「うん」と言います。ぼくはとってもうれしいです』

読むたびに、ほのぼのとして、幸せな気持ちになります。子どもたちはお母さんが大好きです。

子どもたちの写真も掲載させて頂きました。今年の夏、阿蘇で行ったキャンプで、撮影した写真ですが、笑顔があまりにも素晴らしかったので、皆様に見て頂きたいと思いました。

さて、誰が、この子どもたちの笑顔との優しい素直な心を守るのでしょうか。

大人である私たちの責任を強く感じています。

青少年健全育成条例の改正については今回で6回目の質問です。

まず、有害図書類の包括指定についてお尋ねします。
規則に「包括指定とは、卑わいな姿態等を表現した図画または写真を掲載する頁の数が10以上または頁の総数の10分の1以上ある図書」と記載されています。

その規則にある「卑わいな姿態等とは、衣服を脱いだ人の卑わいな姿態」とあり、参考資料に記載した7種類が書かれています。その7種類の規則をみる と、普通の週刊誌に掲載されているヌード写真は、卑わいな姿態とはならないようです。私は乳房の写っている写真が10頁あれば、有害図書という認識をして いましたが、仮にヌード写真が100頁あり、その中に、9頁、卑わいな姿態を写した写真があっても、有害図書にはならないということです。

ヌード写真集が子ども向けの雑誌とともに陳列されていても違反にはならないというのが実情です。

県では有害図書の審査を誰が、どのような方法で行っているのか、また、仮に有害図書の審査を出版社や書店の自主性に任せているとすれば、そのチェックをどのように行なわれているのか、ご所見をお伺いします。

次に自動販売機による有害図書類の販売についてお尋ねします。
条例では自動販売機による有害図書の販売を禁止しています。しかし、監視カメラを設置することで、業者は「対面販売をしている」との解釈から、県内では野放しの状況になっており、有害図書の販売している自動販売機は数多く設置されています。

自動販売機による有害図書類の販売に対して、どのような対策を講じているのか、場合によっては条例を改正し、自動販売機に対する規制強化する必要があると考えますが、ご所見をお伺いします。

次に有害図書の陳列方法についてお尋ねします。
コンビ二や書店では、最近、仕切り板による区分陳列が行われているようですが、スーパーなどでは、未だに子ども向け雑誌と有害図書類が一緒に販売されているのを見かけます。その指導状況と対策についてお伺いします。

さて、その仕切り板ですが、昨年12月議会の続きとなりますが、「青少年健全育成条例のしおり」に掲載されている「垂直に立てた仕切り板」の図についてお尋ねします。
「し おり」には、私が要望した通りの「垂直に立てた仕切り板」の図が掲載されていますが、この図を記載した意図についてお伺いします。本来なら、販売業者への 説明会資料にも「しおりに掲載した図」を使用すべきですが、あえて階段状の図に差し替えた意図についてもお答え頂ければと思います。私には業者への配慮か ら、図を差し替えたようにしか受け取れませんが、「子どもを守る」という強い意志があるのでしょうか、ご所見をお伺いします

次に携帯電話に対する保護者の監視義務の条例化についてお尋ねします。
石川県議会は「いしかわ子ども総合条例」を一部改正して、全国で初めて「小・中学生に携帯電話を所持させないことを保護者に義務付ける」条例案を6月29日に可決しました。

条例による児童の携帯電話の所持規制は全国で初めてです。

さて最近、他県では、女子生徒が自ら裸の写真を携帯電話のカメラで撮り、男子生徒に送り、その写真が携帯電話のメールで学校内の生徒にばら撒かれるという事件が起こっています。女子生徒の軽率な行動です。

携帯電話のメールで写真を受け取った生徒からの通報で発覚し、教員が調べた結果、20名近い生徒に送られていたそうです。

男子生徒が女子生徒の裸の写真を撮り、友人に送った事例もあります。

女子生徒には「好きな人はいい人だ」という感覚があるのか、携帯電話のカメラだからと、安易に考えてしまったのかもしれません。

しかし一度、人間関係が悪くなれば、写真は恐喝材料であり、一生付きまとわれることにもなりかねません。被害者は、いつも女性です。男子高校生が携帯電話に複数の女子高校生の裸の写真を納めていた事例もあるようです。

規制や条例では片付かない「社会的モラル」の問題ですが、現実は、そこまで中高校生のモラルが低下しているということです。

テレビやインターネットなどにより低俗な性情報が氾濫します。その劣悪な社会環境の中で育まれた社会規範が原因だとすれば、事態は深刻であり、特に女性にとっては悲劇的な状況です。

中高校生の携帯電話がどのように使われているのか、未成年である以上、保護者には監視義務があります。

石川県のように「携帯電話を持たせない」ことを条例化することも必要ですが、その使用実態を生徒や保護者に伝えることは、生徒のみならず保護者にも強い危機感を与える効果があり、使用について厳しく規制する条例化が必要だと考えますが、ご所見をお伺いします。

次に土木建築行政についてお尋ねします。
3年前に、低価格入札を改善する目的の一つとして総合評価制度が導入されましたが「技術者の多い業者に有利だ」という声をよく伺います。

たとえば、全国土木施工管理技士会連合会や日本建築士会連合会が実施する継続学習を受講することで、評点を加算する制度があります。技術力の向上の ためとはいえ、仕事を休み、受講料を払って研修に参加しなければならず、技術者の少ない零細な建設業者にとっては、大きな負担となっています。また、品質 管理及び品質保証のためのシステムの付与の基準として、ISO9001、「環境マネジメントシステム」の付与の基準として、ISO14001の認証取得を 挙げています。しかし、取得はもちろんですが、維持費が毎年20~30万円もかかり、零細な建設業者が対応できる金額ではありません。費用面と手続きの煩 わしさから、継続性が保てないのが実情です。

総合評価制度について、総合的な見直しを行って頂きたいと思います。

それではまず、入札における予定価格の事前公表についてお尋ねします。
昨年実施した予定価格の事前公表と事後公表に対する調査の結果、いずれも大きな差異がなく、再調査を実施するとのことですが、その実施方法をお伺いしま す。  また、その成果を踏まえ、再度、予定価格の事前公表を取り止めるかどうかを検討するとのことですが、低価格入札に対する影響だけではなく、技術力 の向上という観点からも、予定価格の事前公表を取り止めるべきだと考えますが、ご所見をお伺いします。

次に、調査基準価格の引上げについてお尋ねします。
一昨年、県内建設業者333社に対して行ったアンケート調査によると、低価格入札が増加し、経営環境が極めて厳しい状況から、8割以上の建設業者の方々が、調査基準価格の引上げを切実に望んでおられました。

公共工事は、県民の目から見れば、「品質の高い構造物をより安く」といったことが根底にありますが、一方で、極端に安い価格いわゆるダンピング入札 は、受注業者が経費を節減するため、下請へのしわ寄せや賃金低下にとどまらず、公共工事の品質や安全面への影響が懸念されます。

国は、本年4月に、ダンピング対策を強化するため、工事の品質を確保する観点から見直しを行っています。

県では、これまで国に追従して調査基準価格の見直しが行われてきました。私は、調査基準価格については、以前から、県独自の取組の必要性を訴えております。

7月の県の調査基準価格の改正は、どのような考えで行ったのか、ご所見をお伺いします。

次に建設業に対する支援についてお尋ねします。
建設業を取り巻く環境は、公共事業予算の減少や世界経済の減速に伴う景気後退の中で、新たな投資の手控えや建設需要の落ち込みにより、以前にも増して厳しい状況が続いています。

こうした中で、建設業はこれからの進む道について大変苦慮しているところです。

しかしながら、急激に社会構造が変化する中にあっても、建設業は社会資本 整備の担い手であると同時に、本県就業人口の1割を占める従業員等の雇用 面での貢献とともに、先の7月豪雨災害のような大規模災害時には緊急活動やライフラインの確保にあたるなど、地域社会の重要なパートナーとして大きな貢献 を果たしているところです。

今後も引き続いて建設業者が地域社会で活躍するためには、新分野進出等による複業化にも取り組み、従業員や建設機械の有効活用を進めるなど、財務体質の強化を図りながら建設業の経営基盤の強化を図ることが重要であると考えます。

宇部市内の建設業者においても、農業分野や福祉分野へ進出し、進出先の分野において一定の成果を挙げることで、本業の建設業の経営基盤の強化に一役買っている事例もあると聞いています。

県としても、新分野進出により経営基盤の強化に意欲ある建設業者に対し、積極的な支援を行うことが必要であると考えますが、ご所見をお伺いします。

次に防災対策についてですが、7月21日豪雨災害で、被災された皆様に心よ
りお見舞い申し上げます。
まず、
学生ボランティアの復旧支援への参加についてお尋ねします。
宇部市の北部は一人暮らしの高齢者世帯が多い地域であり、今回の豪雨では土砂崩れや浸水などの被害を受けた住居が数多くありました。

ある住居では道路から自宅の途中に小さな土砂崩れがあり、納屋を覗くと、土間の上に、10cmくらいの深さで雨水が溜まり、ワラや農機具などを濡ら していました。私一人でも2日もあれば、ほぼ片付く程度の被害ですが、居住者は一人暮らしのお年寄りであり、人手がなく困った様子でした。

防府市では高校生がボランティアとして、片付けなどの手伝いに参加したとの報道を見ましたが、高校や大学は災害時、組織的に活動できるボランティア団体でもあります。

例えば、高校生が5人1組で、高齢者の住居を訪問し、片付けや土砂の除去をスコップで行うなどで手伝う。危険な作業をさせてはならないが、復旧支援 には大きな力を発揮できるはずです。奉仕活動の一環として、社会参加と「人様のお役に立てる」という喜びを学ぶ大切な機会にもなります。

災害時、学生ボランティアの復旧支援への参加を進めていくべきと考えますが、ご所見をお伺いします。

次に河川の排水ポンプ場におけるポンプ増設とその管理・運営についてお尋ねします。
宇部市の厚南地区を流れる中川のポンプ場の管理人から「排水ポンプを駆動するエンジンが、始動時に調子が悪く、すぐ調整をしてもらったが、豪雨が終るまで気が抜けず苦労した」との話を伺いました。

2基の排水ポンプをフル回転しても、水位は一進一退を繰り返し、いつ止まるかもわからないエンジンに、気が休まらなかったそうです。排水ポンプが作動しなかった事例は、近くの梅田川ポンプ場でも過去にあり、その管理体制にも不安を感じます。

中川ポンプ場は本来3基のポンプが設置されるようになっていますが、実際には2基しか設置されていません。中川は放水側の河川改修の必要性はなく、早急な設置を要望したいが、ご所見をお伺いします。

また、県内の排水ポンプ場のポンプとエンジンは県民の生命に関わる重要な設備ですが、その管理体制ならびに、管理人の技術力向上のための研修がどのように行われているのか、お伺いします。

次に防災危機管理課の職員体制についてお尋ねします。
宇部市防災危機管理課の係長である弘中秀治(しゅうじ)さんは、気象予報士の資格を持ち、防災対策の専門家として、自主防災組織の構築に積極的に取組み、 講演にも招かれています。今の部署に配属されて14年目だそうですが、余人に代え難く、多分定年まで異動はなく、定年後も嘱託として雇用されるのではない かと思われるほど、防災知識と経験が豊富です。

防府市の防災対策室は職員1名だったそうですが、今回の豪雨を契機に、防災危機管理課を立ち上げ、課長を含めた4人と兼務7人の計11人で構成しました。

課長には消防本部の課長補佐が就き、来年度から防災知識を持つ専門官を嘱託職員として採用するとのことです。

通常、行政職は3年程度で人事異動が行われますが、専門知識のみならず、経験を必要とする防災対策に関する部署などは、職員から希望者を募って配属 し、最低5年から10年単位で職員を育成する必要性があり、そうしなければ緊急時における対応は厳しいと考えます。人材の長期育成について、ご所見をお伺 いします。

次に産業廃棄物行政についてお尋ねします。
産業廃棄物最終処分場の許可のあり方についてですが、美祢市豊田前町の産業廃棄物最終処分場について、昨年9月、住民らが産廃処分場の操業と使用の禁止を 求めた仮処分申請に対して、広島高等裁判所は安定5品目以外の廃棄物が搬入される可能性は極めて高いこと、有害物質に触れた水は施設外に排出され、河川や 地下水を通じて住民に摂取され、住民の健康が害される可能性があることを認め、処分場を設置した業者に対し処分場の使用、操業を禁止する仮処分を決定しま した。

しかし、業者側は「県も許可を出しており、全面的に争っていきたい」との談話を出しました。

一度、許可すれば、それが後々まで尾を引くという一つの事例であり、飲料水など健康被害を考慮すれば、現在宇部市小野湖上流の美祢市美東町真名地区 に建設計画のある最終処分場の許可についても、厳正かつ適切な判断をお願いしたいと思います。ところで、既に許可され、稼動している産業廃棄物最終処分場 の監視体制と指導は、どのように行われているのか。水質や搬入状況の抜打ち検査などの監視強化も必要だと考えますが、ご所見をお伺いします。

また、許可され稼動している産業廃棄物最終処分場の設置業者が、仮に倒産し、処分場が放置された場合、周辺地域への影響が懸念されますが、県としてどのような対応を行っているのか、ご所見をお伺いします。

最後に、行政施策の取組みと組織のあり方についてお尋ねします。
議員として6年、各種の提案や要望を行ってきましたが、その過程で山口県政に対して感じたことを正直に申し上げます。

以前、一般質問で役職について取り上げましたが、「参事」「審議監」「調整監」「主幹」「主査」など、それぞれ大切な仕事があるのだと思いますが、 課長、係長といった縦割り体制のほうが、指示系統が明確なのではないでしょうか。また「山口県庁には、個室を持っている管理職が多い」と質問しましたが、 あまり減った様子はなく、改善を望みます。

さて、私が最も強く感じたことは、県政における「事なかれ主義」「国・他県追従主義」「先例主義」です。

青少年健全育成条例の有害図書に関する条例改正に精一杯取り組んできましたが、残念なことは「全国に先駆けて」という気概を、職員の皆さんから感じないことです。

昨年12月議会で、有害図書の陳列における「仕切り板」について質問しましたが「事なかれ主義」というよりも、業者への配慮から、図を差し替えたようにしか、私には思えません。

土木建築行政の入札制度における調査基準価格の引き上げも、国に追従して見直しています。

「事なかれ主義」「国・他県追従主義」「先例主義」を改めなければ、県政発展は望めないのではないでしょうか。

平成25年、伊勢神宮では20年に一度の遷宮、いわゆる、お社の立て替えが行われますが、既にその準備が3年前から始まっています。立て替えが完了 するまでに、20数回のお祭りが行われるそうですが、その最初に行われる祭りを「山口祭」といいます。山の入口に立ち、山に入って木を切り出す前に行われ る祭りだそうです。

「山口」という言葉には「先駆けになる」「先陣を切る」という意味があるのだそうです。

明治維新のとき吉田松陰先生や高杉晋作が活躍したこと、8名もの総理大臣を輩出していることも偶然ではなく、我々、山口県民の持っているDNAと、山口県の持つ役柄がそうさせているのだと思います。

職員の皆様には、「先駆けになる」「先陣を切る」という気概を示してほしいと心から願っています。以前、若い職員から「職場で何か新しい提案をすると、他県に事例や先例があるかどうか調べろと必ず上司から言われます」という愚痴を聞いたことがあります。

行政職は3年から長くても5年で移動し、自信を持って政策を実現できる専門的知識をもった職員が育ちません。

異動が早いことは、県民にとっても、各課の窓口で対応する職員が替わり、知識不足で満足な対応をして頂けない場合もあるなど、不都合なこともありま す。ある出先事務所では今年度、所長以下、職員が大きく入れ替わり、地元説明会では、来られた7名の職員のうち、それまで対応していた職員は1名のみとい う状況に、地元住民からは非難の声がでました。

専門性の高い分野では、最低5年以上での配属、異動が必要と考えます。

「事なかれ主義」「国・他県追従主義」「先例主義」に陥り易い原因の一つとして、こうしたことも挙げられます。

「やる気を育てる」という雰囲気作りには「責任は私が取る」という強い意志も上司には必要です。その気概づくりのためには、意識改革、また組織のあり方にも課題があるのではと考えますが、ご所見をお伺いします。

以上で、質問を終ります。ご静聴ありがとうございます。

答弁

1 青少年健全育成について
(1) 有害図書類について

青少年の健全育成についての数点のお尋ねにお答えいたします。

まず最初に、有害図書類についてです。

まず、有害図書類の包括指定についてですが、本県では、お示しのように、条例で定める基準に該当するものが有害図書類となりますことから、書店等の販売業者は、有害図書類であるか否かについて、条例の基準に基づき判断しており、販売業者の自主性に任せているものではありません。

また、有害図書類の点検については、県が任命する立入調査員等が実施しており、違反があれば、個別に指導を行っております。

次に、有害図書類の自動販売機についてです。

お示しの、自動販売機に監視カメラを設置し有害図書類を販売している事業者は、条例違反となることから、販売業者等に対して、これまでも、有害図書類の撤去命令等を行ってきており、条例改正の必要はないと考えております。

次に、スーパーマーケット等に対する指導状況についてです。

図書類を取り扱うスーパーマーケット等についても、書店等と同様に条例が適用されることから、県下一斉に実施している「こども環境クリーンアップ活動」等において、区分陳列の点検を行い、不備が認められた店舗については、改善に向けた指導を実施しております。

今後、チェーン展開している店舗への働きかけや、関係団体を通じた啓発などにより、区分陳列の周知徹底を図り、きめ細かく指導してまいります。

次に、有害図書類の区分陳列についてです。

お示しの条例のしおりに掲載した図は、平成18年の条例改正時に、区分陳列方法の例示として作成したものであり、また、階段状の図は、改正条例施行後に、同様に、例示として作成したものです。

いずれも条例の趣旨に合致するものであり、御指摘のような事業者への配慮から変更したものではありません。

県といたしましては、「有害な環境から子どもたちを守る」という考えに立って対策を進めており、今後とも積極的に取り組んでまいります。

(2) 携帯電話に対する保護者の監視義務の条例化について
次に、携帯電話に関する条例化についてのお尋ねですが、青少年が携帯電話を使用することに伴い、犯罪やトラブルに巻き込まれるケースが県内でも発生しており、こうした事案から青少年を守るためには、保護者をはじめとして、子どもを取り巻く大人への意識啓発が重要と考えております。

このため、県といたしましては、これまでもPTAや地域住民を対象として、携帯電話の利用等に関する講習会やパネルディスカッションの開催などに取り組んできたところです。

また、こうした取組に加え、今年度新たに、地域における啓発活動のリーダーとなる「子どもネットサポーター」を養成し、学校や警察等と一体となって、携帯電話の使用実態や具体的事例を紹介するなど、保護者等に対し重点的に意識啓発を行っているところです。

子どもが携帯電話を持つことについては、親子がその利点や危険性を十分理解し、家庭や地域の実情を考慮した上で、保護者の判断により行われるものです。また、携帯電話を持たせる場合には、家庭で使用に当たってのルールを決めるなど、携帯電話を使用するためのモラルの向上に努めていただくことが重要であると考えております。

お示しの石川県の条例は、議員提案されたもので、防災や防犯などの場合を除き、小中学生に携帯電話を持たせないよう保護者に努力義務を課しているものです。

本県でも、同様の考え方に立って、これまで積極的に取り組んできており、条例の制定までは必要ないと考えております。

今後とも、青少年の健全育成に向け、携帯電話についての意識啓発を更に推進してまいります。

2 土木建築行政について
(1)予定価格の事前公表について

土木建築行政についての3点のお尋ねです。

まず、予定価格についてです。

お示しのとおり、昨年度は、予定価格の事前公表と低価格の入札との関連性を調査するため、予定価格の事後公表を試行しました。

しかしながら、予定価格を事前公表した工事と事後公表した工事を比較した結果、低価格入札の発生率や落札率、積算の精度等において、有意な差は認められませんでした。

このことは、試行件数の少なさ等が原因とも考えられるため、本年度、再調査を行うこととし、8月から9月の間に指名、公告した工事のうち、昨年の2倍となる約150件の工事について、予定価格の事後公表を試行しているところです。

加えて、今年度は、入札参加者の積算方法等を詳細に把握するため、聴き取りを行うなど、調査方法の改善を行っております。

今後、年度内には、再調査の結果を取りまとめ、ご指摘の低価格入札に対する影響や技術力の向上といった点も考慮しつつ、予定価格の公表のタイミングについて検討いたします。

県におきましては、引き続き、入札・契約制度について、山口県の特性を踏まえつつ、その時々のニーズに応じ、不断の見直しを行ってまいります。

(2)調査基準価格の引上げについて
2点目は、調査基準価格の引上げについてです。

県としましては、お示しのとおり、ダンピングによる入札は、公共工事の品質低下、下請業者へのしわ寄せ、労働条件の悪化及び安全対策の不備等が懸念され、建設業の健全な発展に多大な影響を与えると認識しています。

このため、昨年7月に、多くの都道府県で採用されている、「中央公共工事契約制度運用連絡協議会」、いわゆる「中央公契連」モデルの内容に沿って「調査基準価格」を引き上げたところです。

さらに、本県の独自の取組として、平成20年度に、低価格で施工可能な理由、工事完成後における入札価格と工事実績との乖離、下請業者へのしわ寄せの有無、工事の品質確保の状況、下請契約書の内容や工事代金の支払い状況等を検証するための実態調査を行いました。

この実態調査の結果を踏まえ、本年7月には、工事の品質確保や適正な施工、現場の安全確保等を図ることが必要と考え、本県独自の措置として「調査基準価格」について、国の基準を上回る引上げを行ったところです。

その結果、1億円規模の道路改良工事では、予定価格に対する調査基準価格の割合が約82%から約86%へと引き上げられました。

県としましては、今後とも、公共工事の品質の確保や建設業の健全な発展のため、入札制度改革に積極的に取り組んでまいります。

(3)建設業に対する支援について
3点目は、建設業者の新分野進出に対する支援についてです。

近年、建設業を取り巻く経営環境は一段と厳しさを増しており、建設業者数も減少傾向にありますが、こうした状況の中、自ら経営基盤の強化を図るため、新分野進出等による経営の多角化に意欲のある建設業者に対しては、県としましても、支援していく必要があると考えています。

このため、各土木建築事務所に相談窓口を設置し、きめ細かな対応を行うとともに、新たな事業分野への進出に資する総合的な情報を掲載したハンドブックを作成・配付し、広く関係者に情報提供を行っているところです。

さらに、「建設業総合支援セミナー」や「新分野進出支援塾」の開催により、農業・環境・福祉分野等への進出事例の紹介や各種支援制度の周知、専門家による具体的な指導・助言に努めております。

こうした取組みを通じ、これまで、延べ1300名余りの建設業者がセミナー等を受講しており、果樹栽培やバイオ燃料の製造などの新たな分野に進出する業者も見られ、徐々に成果が現れているものと考えています。

また、個々の建設業者では対応に自ずと限界があることから、今年度から、山口県建設業協会において、国の補助制度を活用し、ヒマワリ等の栽培と商品化に向けた実験に取り組んでいるところであり、地元の農業、観光等の関係機関とともに県も参画し、指導・助言に努めているところであります。

県としましては、今後とも、建設業者のニーズの把握に努めながら、国や関係団体とも連携し、新分野進出による経営基盤の強化を目指す建設業者に対する支援に、積極的に取り組んでまいります。

3 防災対策について
(
1) 学生ボランティアの復旧支援への参加について

防災対策について、2点のお尋ねです。まず、学生ボランティアの復旧支援への参加についてです。

今回の豪雨災害におきましては、防府市、山口市で災害ボランティアセンターが開設をされ、高校生や大学生21団体451人を含めた、延べ約8千人に及ぶ多くの災害ボランティアの方々が、地域での被災者家屋の土砂出しや清掃等に取り組まれたところであります。

特に、お示しのように、高校生等のボランティアは、家族の支援が困難な独居老人等の住家に溜まった土砂の運搬など、大いに活躍をされており、学生のボランティアへの参加については、地域への支援効果は高いものがあると考えております。

一方、学生にとりましても、ボランティアに参加することは、集団や社会の一員として、自主的、実践的な態度を育てるとともに、社会奉仕の精神を養う上で大きな意義があり、高校においても、来年度からの特別活動において、ボランティア活動など社会参画に関わる内容の充実を図ることとなっております。

こうした状況を踏まえまして、今後県では、災害時における学生によるボランティア参加が進められるよう、学校に対し、平素の教育活動の中で、災害ボランティア活動の啓発について要請するとともに、県ボランティアセンターによる、学校への講師派遣などの取組を、進めてまいりたいと考えております。

県としては、学校の実情等を踏まえながら、これらの取組を通じ、学校や県ボランティアセンター等と連携して、災害時における、学生による災害ボランティアへの参加の促進に努めてまいります。

(2)排水ポンプ増設と管理・運営について
最後に、排水ポンプについてのお尋ねです。

厚東川水系の河川改修計画については、本年度から、「厚東川水系河川整備計画」の策定を、来年度を目途に進めており、この中で、お示しのポンプを1基増設することについて、現在、検討を進めているところです。

県としては、整備計画策定後、この計画に沿って事業を実施したいと考えております。

また、排水ポンプ場の維持管理は、緊急時の即応体制が求められるため、地元の市町を通じて、ポンプ場周辺で機器の操作ができる住民の方々等に管理人として委託しているところです。

ポンプの操作には、操作ルールに基づき、的確に判断し操作する技術力が求められますが、ポンプの規模、型式、操作頻度などがポンプ場ごとに異なること、市町による管理人を対象とした研修の体制も一様ではないことなどから、県としては、市町と連携し、今後、ポンプメーカーなどの技術者による研修会を定期的に開催するなどして、管理人の一層の技術力向上に努めてまいります。

(3) 防災危機管理課の職員体制について
次に防災危機管理課の職員体制についてお答えします。

防災対策は、御指摘のように、専門的な知識と経験を必要とする業務であることから、これまでも配属された職員を消防大学校等での研修に積極的に参加させるとともに、自衛隊OB職員の配置や、市町消防本部職員の派遣受け入れを行うなど、体制の充実強化に努めてきているところです。

一方で職員の人事異動につきましては、職員の能力開発の観点から、多様な職務経験を通じて幅広い視野や知識・経験を身に付けさせるため、一般的には概ね3年を一つのサイクルとして、業務執行体制に十分留意しながら、配置換えを行っております。

しかしながら近年、県行政の複雑化・高度化により、一定の職務分野においては、これまで以上に専門性が求められていることから、昨年度から、新たな取組として、職員の希望に応じ、税務関係業務等の特定分野に長期的に配属することで専門性の高い人材を育成することを目的とした「エキスパート型公募」を実施することとしたところであります。

県としましては、こうした「エキスパート型公募」の対象とする職務を必要に応じて拡大していく考えであり、お示しの防災対策分野での実施につきましても、今後、検討してまいります。

4 産業廃棄物行政について
産業廃棄物行政について、2点のお尋ねにお答えをいたします。

まず、最終処分場の監視体制と指導についてのお尋ねですが、最終処分場において、廃棄物処理法の基準に適合しない廃棄物の埋立て処分が行われないよう、計画的な監視・指導に努めているところです。

具体的には、県下3班体制の「産業廃棄物監視パトロール班」により、定期的な立入検査を実施し、法に基づき事業者に義務づけられた、許可品目以外の混入防止のための展開検査や、浸透水等の水質検査等の実施状況について、監視・指導を行っております。

また、お示しのように、最終処分場への廃棄物の搬入状況や浸透水等の水質検査を抜き打ち的に実施するなど、機動的な監視に努め、法の基準の遵守を徹底しているところであります。

これらの監視において、不適正な廃棄物の埋立て処分が認められた最終処分場につきましては、さらに重点的な監視を行い、違反の事実が確認された場合は、廃棄物の搬入停止や撤去等の必要な措置を講ずるよう厳正に対応しております。

次に、設置業者が倒産し、産業廃棄物最終処分場が放置された場合の対応についてです。

現在、本県においては、設置業者が倒産し、放置された最終処分場の事例はありませんが、仮に倒産した場合におきましては、最終処分場の放置により、生活環境の保全上の支障が生じないよう、破産管財人や土地所有者等の関係者に対して、廃棄物の飛散流出防止や水質検査の実施など、適正な維持管理を図るために必要な措置を指導していく考えであります。

5 行政施策の取り組みについて
私からは、行政施策の取り組みについてお答えしますが、例を示され、事なかれ主義等との大変厳しい御指摘をいただきました。

議員が御指摘されたいくつかの事例について、意に沿わないことをもって、「事なかれ主義」等という評価を受けたとすれば、大変残念であります。

例として示された個別の事案については後ほど関係参与員から具体的な答弁をさせますが、これらについては、本県の特殊性や実情を踏まえたものであり、私は、青少年健全育成条例については、全国でも厳しい内容のものになっていると思います。

また、公共事業の入札制度の調査基準価格についても、本県独自の取扱いとして、全国に先駆けて実態調査を行い、先般引上げを行っているものであります。

私はこれまでも、全国に先駆けて男女共同参画推進条例を制定したほか、79年ぶりに本県で発生した鳥インフルエンザへの対応については、危機管理の全国的なモデルとして高い評価を得ております。また、極めて厳しい財政状況の中にあっても、選択と集中の視点を一層重視しながら、逆風の中での山口きらら博の開催、やまぐち情報スーパーネットワークの整備、全ての小中学校における35人学級化の取組、森林バイオマスエネルギーの活用推進、ごみの資源化、レジ袋の有料化の取組、若者就職支援センターの設置、救急医療体制の強化を図るためのドクターヘリの導入、また、住み良さ指標という数値目標の設定など、全国に先駆ける取組も行っております。 私としては、加速化プランの実現に向けて、常に前向きに新しい一歩を踏み出し、着実に施策を推進していくことを心掛けておりますが、議員御指摘の趣旨も踏まえて、今後とも職員の意識改革、活力ある職場づくりに努めてまいりたいと考えております。

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