平成20年度6月定例議会・一般質問・答弁

Updata 2008年 6月29日

一般質問

6月26日(金:第1番目)
午前10時~登壇

岡村精二議員:一般質問全文
(自由民主党)

おはようございます。自由民主党の岡村精二です。

さて6月23日、千葉県犬吠埼の東350キロの太平洋で、巻き網漁船「第58寿和丸」135トンが転覆し、4名が亡くなり、13名が行方不明となる海難事故が発生しました。

この海域は南東からの黒潮と、北からの親潮がぶつかりあい、三角波ができ易く、世界の難所の一つとなっています。昭和43年、全長200メートルの巨大鉱石運搬船「ぼりばあ丸」が、真っ二つに折れて、沈んだ場所でもあります。

私は昭和52年、手作りヨットによる単独太平洋横断中、一度、ヨットが転覆しました。6月21日、第58寿和丸が転覆したのと、まったく同じ場所です。

当時、朝から海は時化ていましたが、それほど、大きな波はありませんでした。

私は船内にいましたが、突然、右舷側から、ゴーッという大きな波の音がし、ドッガンという強いショックがあった次の瞬間には、天井に四つんばいになっていました。ヨットが転覆したのです。

私は、次の波で、すぐに起き上がると思っていましたが、5分待っても起き上がる気配がありません。海水がヘソの辺りまで入ってきたとき、ついに諦めました。

ハッチから船外に脱出し、救命ボートを膨らませて、乗り込んだ直後に、ブツンというショックを受けました。何か分からずに、SOS発信機の用意をしながら振り返ると、何とヨットは船尾を少し持ち上げた形で、起き上がっていました。まるで神様を見たような気になりました。

ところが、ブツンといった音は、ヨットと救命ボートをつないでいるロープが切れた音でした。ボートはどんどん流されていきましたが、なぜか、15 メートルくらいで、ピタッと止まりました。細い1本のロープがヨットとボートに絡まっていました。ゆっくり切れないように手繰って、ヨットに戻ったとき、 「生かされた」と思いました。

バケツで3時間かけて水をかい出しました。時計は午後3時9分を指して止まっていました。船内は足の踏み場もないような状態でしたが、まだ航海を続ける気力だけはありました。しかし翌朝、船体の点検をしてみると、一晩でバケツ3杯の海水が、漏り、船底に溜まっていました。

結局、諦めて、日本に帰る決断をしたとき、目の前に神様が現れました。一隻の漁船がゆっくりと近づいてきたのです。茨城県のカツオ漁船「第11祥天丸」です。私は食料やラジオと共に「がんばれ」との励ましを頂き、航海を続けることができました。

ヨットが転覆した夜、母は、私がヨットの中で寂しそうにうずくまっている姿を夢で見たそうです。悪い予感がしたのだと思います。その翌朝、母の手許 に、私のヨットがひっくり返ったという電報が届きました。その電報を受け取ったときの母の気持ちを考えると、とても耐えられなかったと思います。

以来母は、友達から「お百度参りをしたら」とか「願掛けをしたら」と言われると、言われるままに、何でもしたそうです。そうしなければ、私が死んでしまうと思ったそうです。

そんな苦労が祟ったのだと思います。私が無事に帰った姿をみて安心したのか、帰国して1ヶ月後、母はついに倒れ、3ヶ月間、日赤病院に入院しました。私のせいだと思っています。お陰さまで83歳になりましたが、今も元気です。

多くの方々の願いと祈りのおかげで、太平洋を、無事横断できました。

今、行方不明で、安否が気遣われている方々の、身内の皆さまも、きっと母と同じ気持ちだと思います。無事を祈らずにはおれません。また、亡くなられた方々には、心よりお悔やみを申し上げます。

それでは通告に従い、一般質問をさせて頂きます。

まず、土木行政についてお伺いいたします。
昨年、12月議会では公共事業の入札制度について、アンケート調査をもとに質問させて頂きました。

この度、調査基準価格の大幅な見直しが行われ、8月からは、私がもっとも実施を望んでいた予定価格の事後公表への取組も決まりました。

また建設資材急騰にともなう請負業者の支援として、単品スライド条項の適用により、増額になった部分について確認後、増額する変更契約にも取り組むことが決まり、執行部の皆様に、心より厚くお礼申し上げます。

特に、予定価格の事後公表は、公平な入札、何より、やる気のある業者の育成と、資質・技術力の向上につながると期待をしています。

建設業界へのアンケート調査では「将来に希望がもてない」との回答が7割を超えています。建設業は国の基幹産業でありながら、非常に厳しい状況にあります。

今回の決定は市町にも大きな影響を与えるものとして、期待をしています。

まず、総合評価入札方式についてお伺いいたします。
総合評価入札方式は、「価格」と「企業の技術力」を総合的に評価して落札者を決定する方式で、良質な社会資本を構築する上で大変有効な制度であると認識しています。

県においては、平成18年度から総合評価入札方式を導入され、今年度からは原則として一般競争入札により発注される全ての工事に同方式が適用されました。

また、来年度からは一般競争入札が、1千万円以上の工事全てに拡大されることから、総合評価入札方式も、同工事全てに適用されることとなると聞き及んでいます。

こうした中、技術者の少ない零細な企業にとりましては、入札に参加するために必要な技術提案資料の作成が、大きな負担に繋がるのではないかと懸念されます。

一方、トンネルや橋梁工事などの技術力を要する工事では、積極的に企業の技術力を評価すべきであり、これを評価するための方策も必要と考えます。

このことから、県はこうした課題に対してどのように取り組まれているのか、お伺いいたします。

つぎに、公共事業における電子入札についてお伺いいたします。
県では、公共事業の入札における競争性、透明性、公平性を高め、事務の効率化を図るために、平成17年度から電子入札を導入されました。

その後、電子入札の対象を段階的に拡大され、本年4月からは、書面により入札を行ういわゆる紙入札との併用ではありますが、競争入札案件全てに拡大されたところです。

さらに、来年度からは、原則として紙入札では参加できなくなる「電子入札の完全実施」が行われると聞いています。

談合防止、事務の効率化等の観点から、私も電子入札が推進されることは、望ましいことだと思います。しかし、零細な企業のすべてが、電子入札に対応できるのかどうか、懸念もしています。

来年度からの「電子入札の完全実施」に向け、県ではどのように取り組まれているのか、お伺いいたします。

つぎに建設業における資格、研修制度のあり方について要望します。
建設業法ではある一定規模以上の工事には「監理技術者を当該工事期間中、専任で配置しなければならない」と規定されています。この監理技術者の資格は有効 期間が5年で、更新の都度、申請手続きをしなければなりません。この申請の費用が1回1人当たり7千6百円かかります。現在、監理技術者は全国で約66万 人いるようです。

近年では、監理技術者証の更新とは別に、監理技術者講習を受講しなければ、一定規模以上の公共工事が施工できないことになっています。この監理技術者講習の受講料は、別途1回1人当たり、約1万1千円かかるわけです。

さらに、継続学習制度、CPDSという制度があります。この単位取得は、総合評価制度入札制度において、技術評価項目とされていることも多く、多くの建設業の技術者は、この単位を取得するための努力をしています。

昨今の建設業界を取り巻く法律制度、技術面などの環境がめまぐるしく変化するため、これらに対応する技術者を養成するということではたいへん重要です。

また、公共工事の品質確保の促進に関する法律、いわゆる品確法では、受注者の責務として、必要な技術的能力の向上に努めなければならないとされていることから、建設業者は講習会に参加するなどし、技術の研鑽に努めなければなりません。
そこで、その技術力を向上させるために努力している技術者、建設業者の負担を軽減するため、研修や講習について、内容の選定また、費用の一部を負担するなど、今後、県としても検討していただくように要望いたします。

つぎに防災対策についてお伺いいたします。
ミヤンマーのサイクロン、中国・四川省の大地震、岩手・宮城内陸地震の被災者の皆様にお見舞い申し上げます。
近年の災害状況をみると、今まで持っていた災害に対する物差しが、当てはまらなくなってきたように思えます。

まず、山口県の地震被害想定についてお伺いいたします。
6月に発表された県の地震被害想定をみると、これまで本県で注目されていた大竹断層、菊川断層とともに、新たに確認された大原湖断層系でも大きな被害が出 ることを予測しています。その大原湖断層系のうち、「山口盆地北西縁断層」は山口市の中心部を通る断層で、最大震度6強と予測され、建物被害では約2万5 千棟の全半壊、人的被害では、死者約500人を含む3千人余の死傷者が予測されています。

このように学校施設や病院などが数多く立地する中心市街地を通る活断層地震が発生すれば、甚大な被害の発生が想定されます。

御承知のとおり、活断層による地震の活動間隔は、数千年から数万年といわれておりますが、先の福岡県西方沖の地震や今回の岩手・宮城内陸地震のように、いつ起こるかわからないのが実情です。

県は、今回の被害想定結果を踏まえて、今年度中に被害軽減に向けた目標等の策定をするということですが、とりわけ市街地において活断層地震が発生した場合の対応策について、具体的にどのように検討を進められていくのか、お伺いいたします。

つぎに、中古住宅の販売時における耐震診断等についてお伺いいたします。
最近、中古住宅の販売に際し、建物の検査を行う不動産仲介業者ができました。

中古住宅市場は伸びていますが、建物の価値は主に築年数で判断されているのが実情であり、建物検査をすることで、より安心できる取引が期待され、購入希望者が検査を依頼するケースもふえています。

私のところにも、購入前に、住宅の耐震診断を行ってほしいとの依頼があります。

先日行われた宇部市西宇部校区の自主防災研修会でも「どうすれば自宅の耐震診断ができるのか」という質問が多く出され、講習会を行うことになりました。

住宅の耐震診断についての関心は高いようです。

東京都では昨年8月「安心して住宅を売買するためのガイドブック」を作成していますが、中古住宅販売時における不動産仲介業者への耐震診断の義務付け、また一般住宅でも、耐震診断マニュアルの配布、啓発が必要だと思われますが、県の取り組みをお伺いいたします。

つぎに、環境保全意識の向上についてお伺いいたします。
宇部市の小中学校31校で、環境教育の一環として、昨年度取り組んだ「フィフティー・フィフティー事業」、光熱水費等削減分還元事業が予想以上の成果をあげています。

この事業は学校で省エネ事業に取り組み、節約できた光熱費の半分を学校に還元するものです。

昨年度は2年目にあたり、小学校21校、中学校10校が取り組み、電気代や灯油代水道代など合計880万円が節約され、還元は466万円。二酸化炭素の排出量も小学校で約6.4%、中学校で約8.7%削減できたそうです。

この事業はドイツで始まり、成果をあげているプログラムであり、省エネ教育を行いながら学校の経費を削減し、環境保全意識の向上を図ることを目的としています。

宇部市の担当課では「他市では経費削減がねらいだが、宇部市の目的は環境保全意識の向上だから、環境学習を行わなければ還元しない」とのことです。

この考えを企業にも提案・啓発できないでしょうか。企業内で削減できた分の一部でも、社会貢献活動として地域の環境緑化等に還元できれば、環境問題への取組みを拡大できると考えます。

県の環境保全意識の向上への取り組みと、併せて、ご所見をお伺いいたします。

つぎに教育問題についてお伺いします。
まず、小中学生、高校生の携帯電話についてお伺いいたします。

今や「携帯電話」は、中高生の必需品となっています。

業者も、中高生、とりわけ女性をターゲットにした商品開発をしています。しかし、携帯電話は「電話」という概念を超えて、無限のネット社会とつながっており、事件・犯罪に直結する危険性が広がっています。

『ケイタイ世界の子どもたち』の著者・藤川大祐・千葉大学教育学部・准教授は、「まず親は、携帯電話は電話機であるという意識をすてるべき」「子供に携帯電話を持たせるのは、1人で新宿を歩かせるようなもの」と指摘しています。

携帯電話の利用を否定できない以上、有害情報をカットするフィルタリング機能を子供には義務付ける、携帯電話は子供部屋に持ち込ませず、居間に置かせることを徹底する、ことなどの対策が不可欠と考えます。

私は、息子も娘も、高校時代には携帯電話を持たせませんでした。携帯電話ほど高い玩具はありません。

子どもが「みんな持っている」というのは全体の2割を超えたときだそうです。

大人は子どもの言葉にだまされてはいけません。物分りのいい親父になってはいけないと、私は思っています。

私は小中学生には、携帯電話を所持させない、高校生には、学校に持って来させないなど、使用を制限する対策が必要だと思います。

さらに、携帯電話を片時も離さない子供たちの姿を見ても分かるように、常に携帯電話を気にかけて集中力がつかず、学力にも悪影響が出るのは明らかです。

国としてフィルタリング等の対策を検討していますが、子供たちを守るためにも早急な対策を打つべきであり、携帯電話の危険性について、大人にも問題意識を持つような社会教育が必要ではないかと思われます。

このように、学習に与える影響も考えられることから、県内小中学生、高校生に対する携帯電話の情報モラル教育について、県としての取組をお伺いいたします。

つぎに青少年健全育成条例の改正後の対応と効果についてお伺いいたします。
「川上がきれいになって、川下がきれいになる」といいますが、青少年の健全な育成を害するおそれのある環境から青少年を守ることは、大人の責任です。

一昨年10月、山口県では青少年健全育成条例が改正され、有害図書の規制については罰則規定を設け、日本一厳しい内容になり、深夜外出規制を強化されました。

条例は改正されましたが、その実効性が大きな課題です。

有害図書の販売、深夜外出制限について、条例改正後、具体的にどのような対応が行われたのか。

とくに有害図書の販売については、その具体的な陳列方法を規定したが、条例の周知、販売店への指導など、現状と今後の対応についてお伺いいたします。

つぎに、心の教育、歴史読本の作成についてお伺いいたします。
私は「人間としての生き方」は、親や家族、人との出会い、また、先人から学ぶものだと思います。

特に日本人は、3世代家族同居の中で、「人間としての生き方」、そして「心のあり方」「道徳観」を学んできました。

しかし現在は、核家族化の中で、多くの家族が2世代で終わり、文化と伝統、人間としての生き方を継承することができなくなっています。

多くの母親が、初めて育児をし、初めて子どもの教育を行い、その手本は参考書であり、多くの子どもは祖父母や親から生き方を学ぶ機会が少なく、低俗 なテレビ番組から生き方や、価値観を植えつけられています。家族の絆を深めることが結果的には、心の教育につながっていくのだと思われます。

「生き方を先人に学ぶ」ということでは、素晴しい先人たちが山口県にはいます。

それを活かした教育への取り組みが必要だと考えます。

先月、美祢市美東町で毎年開催されている「大田・絵堂の戦い」を顕彰する歴史講演会に参加し、郷土の歴史を顕彰することがいかに重要であるかを痛感しました。

幕末の長州藩が倒幕に藩論を決する契機となった「大田・絵堂の戦い」の舞台となったところであり、そのことから美東町を「明治維新発祥の地」と呼ぶ 人もいます。歴史に「もしも…」は禁物ですが、この「大田・絵堂の戦い」で奇兵隊等の諸隊が、萩の正規軍に勝っていなければ、萩藩が明治維新の原動力とな ることはなかったといっても、過言ではないことから、その評価ももっともなところです。

しかし、歴史的に意義がある出来事であっても、そのことを多くの人が理解できるように紐解き、関心と共感を得るという顕彰の作業がなければ、そのまま忘れ去られてしまいます。

美東町の歴史講演会で、今年の講師だった山口秀範さんは、長い海外生活の経験から、日本の子供たちの目が世界のどの国の子供たちよりも輝いていない ことに危機感を感じて、江戸時代にあった寺子屋で取り組んでいたような、偉人伝の語り聞かせによって、子供たちに自信と誇りを呼び戻させようという取り組 みをされています。

先人に対する恩を感じ、故郷に誇りを持たせるためにも、歴史の顕彰は重要だと思います。

そこで、提案したいのは、本県が誇る先人や歴史などについて学習する教材を、保護者等の意見など幅広く聴きながら、作成してはどうかということです。

大人たちが、心を込めて、子供たちのためにつくる手作りの教材は、きっと子供たちの心に響くことは間違いないと思います。

歴史と伝統のある山口県が全国に誇る取り組みとなるのではないでしょうか。

明治維新の礎となった松下村塾の素読、森信三先生の立腰教育、日本を美しくする会のトイレ掃除、また、親や家族からの手紙、なども推奨したい心の教育です。

小中学校における山口県の心の教育に対する取組み、また先人や歴史などについて学習する教材づくりについて、ご所見をお伺いいたします。

つぎに、小中学校の卒業証書授与式についてお伺いいたします。
最近、卒業証書授与を壇上ではなく、フロア形式で行っているところが増えています。

「仰げば尊し」も卒業式ではほとんど歌われなくなりました。教師自らが「私たちを敬いなさい」という歌を、子どもたちに歌わせることに抵抗があるからでしょうか。

しかし、これでは教育は成り立ちません。目上の者に対する礼儀、世話になった人に対する感謝の気持ち、これらを教え身に付かせることも教師の務めだと思います。

卒業式といえば、学校長が壇上にいて、卒業生に卒業証書を授与するのが一般的ですが、「この形は子どもを見下ろしている」として段差のないフロアで、教師、子ども、保護者が輪になって「対等」な形で進める学校があります。

何でも平等にしたがる現代教育が生み出した卒業式だと思います。

卒業式の正式名称は「卒業証書授与式」で「授与」とは「上から下に授け与える」という意味です。

教育とは「教えられ導かれる側である子ども」と「教え導く側である教師」という上下関係があって初めて成り立つものだと考えています。

人生の節目に儀式をもち、成長を祝うのがわが国の伝統文化です。儀式の意味を大切にするべきだと思います。

壇上で授与するという姿は、節度を持った子供を育てるためにも望ましい姿だと思います。

東京都では平成15年、卒業式を体育館で実施する場合には、舞台壇上に演台を置き、卒業証書を授与する、卒業式をその他の会場で行う場合には、会場 の正面に演台を置き、卒業証書を授与する、入学式、卒業式等における式典会場は、児童・生徒が正面を向いて着席するように設営する、などと具体的に示して います。

伝統のある山口県教育の姿を示すためにも、卒業式は厳粛に挙行されるべきだと思いますが、ご所見をお伺いいたします。

つぎに、その他として、一点要望します。
一般的に、行政サイド、特に市町村段階では「地域コミュニティー」というと、学校区単位で考えています。ふれあいセンターや公民館を学校区ごとに設置して いるからであり、市の助成金等もその単位で交付されています。しかし、本当のコミュニティーは自治会、またはその下にある「班」という単位ではないでしょ うか。

災害対策、高齢者対策、子育て支援、また限界集落等への対応も、小さなコミュニティーで検討すると、具体的な対策に取組ことができます。

人間が親しく交流できる範囲は、そう広くはありません。

小さなことかもしれませんが、私は、日本特有の情報伝達グッズである回覧板をもっと活用するべきだと考えています。回数を増やせば、一人暮らしの高齢者の安否確認や、行政のアンケート調査等にも活用できます。

災害通報も狭い範囲なら、防災無線よりも、サイレンの方が効果的かもしれません。

そこで要望ですが、県でも、地域の実情に応じた施策を検討するに当たっては、自治会等からの声にも配慮して頂き、きめ細かな対応をして頂ければと思います。

 

以上で質問を終わりますが、最後に二井知事の4選に当たり、一言述べさせて頂きます。

伊勢神宮では20年ごとに社殿の立替、いわゆる遷宮が行われています。

次回は平成25年ですが、すでに平成17年から、その準備が行われています。遷宮までに30回に及ぶ祭典や行事が行われますが、その最初の祭りが平 成17年5月に執り行われました。その祭りを「山口祭」といいます。遷宮で行われる最初の祭りが「山口祭」です。山口という言葉、地名には「先陣をき る」、「さきがけになる」という意味があるそうです。

明治維新のとき、吉田松陰先生、高杉晋作が活躍したこと、総理大臣を8名輩出していたことも、山口県がその大切な役割を果たしている証であると思えてなりません。

二井知事は4選を目指して、来月の知事選挙に出馬されますが、ぜひ、混迷する日本の地方行政を救う「さきがけたる役割を果たして頂きたい」と強く願っています。

ご清聴ありがとうございました。

答弁

1 土木行政について

(1)総合評価入札方式について
総合評価入札方式は、「価格」と「企業の技術力」を 総合的に評価して落札者を決定する方式で、良質な社会 資本を構築する上で大変有効な制度であると認識している。 こうした中、技術者の少ない零細な企業にとっては、 入札に参加するために必要な技術提案資料の作成が大きな負担に繋がるのではないかと懸念される。一方、トンネルや橋梁工事などの技術力を要する工事では、積極的に企業の技術力を評価すべきであり、これを評価するための方策も必要と考える。このことから、県はこうした課題に対してどのように 取り組まれているのか、伺う。

(土木建築部長)
土木行政について、2点のお尋ねです。

まず、総合評価入札方式についてです。

お示しのとおり、総合評価入札方式は、価格のみならず、価格以外の要素を総合的に評価し、落札者を決定する方法であり、不良・不適格業者の排除や企業の技術力の向上などが期待され、そのことが、公共工事の品質を高めることにつながることから、県では、今年度から一般競争入札を行う全ての工事にこの方式を適用することとしました。

適用にあたっては、公共工事の規模や内容に応じて求められる技術力が異なることから、小規模で単純な工事では、過去の工事実績や工事成績点などの資料により評価し、標準的な工事では、これに加え、当該工事での品質管理や工程管理のための施工計画の提案を評価し、さらに、高度な技術力が求められる工事では、企業の有する優れた技術力を活用した技術提案などを評価することとしました。

また、求められる技術力の高さに応じて、総合評価に占める技術力の評価の割合を高めたところです。

このように、総合評価方式の適用拡大にあたり、中小零細企業に対しては、入札参加のための資料作成を容易にするなど、負担の軽減に配慮するとともに、企業の有する技術力をこれまで以上に積極的に評価するよう改善を図ったところです。

県としましては、今後とも総合評価入札方式の一層の充実に努めるとともに、入札における競争性・透明性・公平性の向上のため、引き続き入札制度改革を進めてまいります。

(2)公共事業における電子入札について
県では、公共事業の入札における競争性、透明性、公平性を高め、事務の効率化を図るために、平成17年度から電子入札を導入された。その後、電子入札の対象を段階的に拡大され、本年4月からは、書面により入札を行ういわゆる紙入札との併用ではあるが、競争入札案件
全てに拡大されたところである。さらに、来年度からは、原則として紙入札では参加できなくなる「電子入札の完全実施」が行われると聞いている。
談合防止、事務の効率化等の観点から、私も電子入札が推進されることは、望ましいことだと思う。しかし、零細な企業のすべてが、電子入札に対応できるのかどうか、懸念もしている。来年度からの「電子入札の完全実施」に向け、県ではどのように取り組まれているのか、伺う。

(土木建築部長)
次に、公共事業における電子入札についてのお尋ねです。

電子入札制度は、発注者側からみると、従来の書面による入札に比べ、入札の透明性や公平性の向上、入札に係る事務の効率化、コストの縮減などの効果が見込まれ、一方、入札参加者にとっても、入札時に発注機関へ出向く必要がなくなり、担当者の人件費や交通費等の節減、業務の合理化が図られるなどのメリットがあることから、全国的にその導入が進められています。

こうした状況を踏まえ、お示しのとおり、本県においても、平成17年度から一部工事を対象に、電子入札を行ってきたところであり、今年度は、入札価格の算定に必要な仕様書や図面が容易に県ホームページから取得できるよう、利便性の向上を図ったところです。さらに、来年度からは電子入札の完全実施をめざし、鋭意、準備を進めているところです。

電子入札を普及・拡大していくためには、当然のことながら、入札参加希望者が制度の仕組みを熟知し、電子入札に係る電子機器の操作に習熟しておくことが不可欠であることから、県では、平成17年度から、中小建設業者を含む入札参加希望者すべてを対象に研修会の開催に努めてきたところであります。今年度も、県内10か所において開催する予定です。

また、県のホームページを活用して、電子入札に関する情報や電子入札の模擬体験ができる操作マニュアルを掲載し、希望者自らがいつでもどこでも習熟度の向上に努めることができるよう取り組んでいるほか、電子入札の操作方法等に関する問い合わせに対応するため、県庁内に相談窓口を設け、種々の相談に応じているところです。

県としましては、来年度からの電子入札の完全実施に円滑に移行できるよう、今後とも、制度の周知や機器の操作の習熟などに積極的に取り組んでまいります。

2 防災対策について

(1)地震被害想定について
市街地を通る活断層地震が発生すれば、甚大な被害が想定される。活断層地震の間隔は、数千年から数万年といわれているが、先の福岡県西方沖の地震や今回の岩手・宮城内陸地震のように、いつ起こるかわからないのが実情である。県は、今回の被害想定結果を踏まえ、被害軽減に向けた目標等の策定をするとのことであるが、とりわけ大原湖断層系地震のように、市街地において活断層地震が発生した場合の対応策について、今後具体的にどう検討を進めるのか、お尋ねする。

(知事)
防災対策についてのお尋ねのうち、地震被害想定についてお答えをいたします。

このたびの岩手・宮城内陸地震をはじめ、地震や災害はいつどこで起こるかわかりませんことから、私は常に、危機管理意識を持って、防災対策を推進していくことが、県民の安心・安全を確保する上で、極めて重要であると認識をいたしております。

お示しの、今回、取りまとめを行いました地震被害想定の結果は、切迫性が高い東南海・南海地震をはじめ、新しく見つかった大原湖断層系も含めた主要な活断層地震を対象に、被害を推計したものであります。

県といたしましては、今年度、主要な地震ごとに、想定される人的被害や経済被害等をどれだけ減らせるかを具体的な数値として示す「減災目標」を定め、この目標達成に向けた対策をハード・ソフト両面多岐にわたり検討することといたしております。

中でも、大原湖断層系を震源とする地震のように、市街地における地震発生時には、大きな被害が想定されますことから、被害を軽減させるためには、住宅の耐震化はもとより、多数の利用者がある公共建築物等の耐震補強やライフライン施設の耐震化、企業や学校等における防災活動や防災訓練の実施、都市公園等を活用した避難場所の確保など、地元市町と協議をしながら、市街地の被害軽減を重視した対策を検討することが重要であると考えております。

県といたしましては、今回の被害想定結果を十分に踏まえ、また地域特性にも配慮しながら、策定した減災目標や具体的な対策を県地域防災計画にしっかりと位置づけ、防災関係機関や市町と一体となって、効果的な地震防災対策を積極的に推進し、県民の安心・安全の確保に努めてまいります。

(2)中古住宅販売時の耐震診断等について
中古住宅販売時における不動産仲介業者への耐震診断の義務付け、また、一般住宅でも、耐震診断マニュアルの配布、啓発が必要だと思われるが、県の取り組みを伺う。

(土木建築部長)
次に、防災対策のうち、耐震診断についての2点のお尋ねです。

平成18年に、宅地建物取引業法施行規則が改正され、宅地建物取引業者が、旧耐震基準で建築された住宅を売買・仲介する場合には、重要事項説明として、耐震診断の有無を購入者に説明することとなり、住宅の耐震性を確認して購入できる環境が整ったところです。

お尋ねの中古住宅販売時における不動産仲介業者への耐震診断の義務付けにつきましては、個人の財産を制限することや、マンションの場合は建物全体の診断が必要となることから、様々な課題がございます。

したがいまして、今後、この点を踏まえながら研究してまいりたいと思います。

また、「耐震診断マニュアル」の配布、啓発については、平成17年度に、専門家の耐震診断を受けていただく動機付けとなるよう、建築時期や壁の配置などをチェックすることにより住宅の耐震性能を把握できるパンフレットを作成し、配布しているところです。

今年度は、このパンフレットを見直し、最新の情報を盛り込み、土木建築事務所や市町の窓口、不動産業者等を通じて、県民の方々に広く配布いたします。

県としましては、今後とも住宅の耐震化を促進するため、耐震診断の一層の普及啓発に努めてまいります。

3 環境保全意識の向上について

宇部市の小中学校31校で環境教育の一環として、昨年度取り組んだ「フィフティ・フィフティ事業」は、学校で省エネ事業に取り組み、節約できた光熱費の半分を学校に還元するものである。この考えを企業にも提案・啓発して、企業内で削減できた分の一部でも社会貢献活動として地域の環境緑化等に還元できれば、環境問題への取組を拡大できると考える。県の環境保全意識の向上への取組と、併せて、所見を伺う。

(環境生活部長)
県の環境保全意識の向上への取組と併せて企業への取組拡大についてお答えいたします。

地球温暖化対策を推進するためには、企業、県民等に対する情報提供や普及啓発活動によって、環境保全意識の高揚を図り、各主体の自主的かつ具体的な実践活動につなげていくことが重要であります。

このため、県ではこれまで、地球温暖化をテーマとした出前講座や自然観察教室などの環境学習、省エネルギー等の自己点検、いきいきエコフェアの開催等を通じて、県民の環境保全意識の高揚に努めてきたところでございます。

特に本年度は、CO2削減に向けた実践活動を強化するため、新たに、緑のカーテンの全県的な普及や、ライトダウン、省エネ型電球取替促進のキャンペーンなど、四季を通じた県民運動を積極的に展開していくこととしております。

こうした中、本年4月には、山口県経営者協会、山口県商工会議所連合会などが「山口県経済5団体懇話会」を設置し、県の取組と連携して、エコオフィスやエコグリーンなど、5つの実践活動に取り組む「やまぐちエコファイブ宣言」を行い、会員企業やその家庭において、CO2削減に向けた運動を展開するなど、企業においても、環境問題への取組気運が高まっているところでございます。

お示しのありました「フィフティ・フィフティ事業」の仕組みを企業においても導入し、自主的な省エネ活動により節減できた経費の一部を、社会貢献活動の一環として地域の環境緑化等に還元することは、環境保全意識の向上や地球温暖化対策に大きな効果があるものと考えております。

このため、「環境やまぐち推進会議」や全市町に整備する「地域協議会」等を通じて、お示しの小中学校における取組事例等を広く紹介し、企業における自主的な取組が一層促進されるよう努めてまいります。

4 教育問題について

(1)児童生徒の携帯電話について
県内の小中高校生に対する携帯電話の情報モラル教育について、県としての取組を伺う。

(教育長)
教育に関する3点のお尋ねにお答えいたします。

まず、携帯電話の情報モラル教育についてであります。
お示しのありましたように、誹謗中傷などのネット上のトラブルや学習への悪影響など、子どもたちが携帯電話を所持・利用することによって生じる、様々な弊害から子どもたちを守ることが重要な課題となっております。

このため、県教委では、国に対し、携帯電話のフィルタリング等の対応の強化を要望いたしますとともに、学校における情報モラル教育の充実に努めているところであります。

フィルタリングの普及・促進につきましては、県において、昨年度から3年計画で、すべての中学校で保護者を対象とした講習会を実施しているところであります。

このような中、携帯電話の利用者が18歳未満である場合には、フィルタリングを事業者に原則義務付ける法律が成立したところであります。県教委といたしましては、携帯電話におけるフィルタリングの重要性について、学校を通じてすべての保護者に対し、改めて周知することとしております。

学校における情報モラル教育におきましては、携帯電話による友人間のトラブルなどの具体的事例を取り上げた、指導者用のガイドブックをすべての学校に配布して、授業で活用しているところであります。

また、子どもたちが携帯電話の安心、安全な使い方を身に付けるためには、保護者の意識の啓発が重要でありますことから、関係機関と連携しまして、「山口県ケータイ安全教室」などを開催いたしますとともに、家庭における携帯電話に関するルールづくりなどを紹介した教育用広報誌を、すべての学校の保護者に配布しております。

さらに、今年度、児童生徒や保護者などからの携帯電話の利用による被害等に関する相談に対しまして、専門的な立場から助言や支援を行う、ネットアドバイザーを、やまぐち総合教育支援センターに、新たに配置したところであります。

県教委といたしましては、今後とも、学校と保護者が連携して、情報社会において、児童生徒に正しい判断力や望ましい態度とともに、危険回避に関する知識や能力が身に付くように、情報モラル教育の一層の推進に努めてまいります。

(2)青少年健全育成条例について
県では一昨年、青少年健全育成条例を改正したが、有害図書の販売、深夜外出制限について、条例改正後、具体的にどのような対応が行われたのか。特に有害図書の販売については、具体的な陳列方法を規定したが、条例の周知、販売店への指導など、現状と今後の対応について伺う。

(健康福祉部長)
教育問題に関するお尋ねのうち、青少年健全育成条例についてお答えいたします。

県といたしましては、条例改正を実効あるものとするため、昨年6月、学識経験者、関係事業者等からなる「こども環境クリーンアップ推進協議会」を設置し、青少年に有害な環境の浄化に向けた取組の強化を図ってきております。

お尋ねの有害図書や深夜外出制限につきましては、これまで、条例の説明会等を通じて、関係事業者に対し周知・徹底を図ってきたところであり、昨年7月には、「こども環境クリーンアップ作戦」を県下一斉に展開し、市町、警察、青少年育成ボランティア等と連携して、有害図書の陳列方法等についての点検・指導や深夜営業施設に対する巡回指導を重点的に行ってきたところです。

特に、有害図書については、その後も継続して指導するとともに、広域的にチェーン展開している書店等の本社に対し、改善を要請したところであり、こうした取組の結果、本年2月の調査では更に改善が進むなど一定の成果が上がってきております。

今年度においては、事業者団体との会議等を通じて一層の徹底を図るとともに、立入調査員を対象とした研修を新たに実施し、地域における環境浄化活動を強化してまいります。

県といたしましては、今後とも、地域住民の参加と協力を得ながら、市町や警察等との緊密な連携の下、条例遵守の徹底を図ってまいります。

(3)心の教育、歴史読本の作成について
小・中学校における山口県の心の教育に対する取組、また先人や歴史などについて学習する教材づくりについて、御所見をお伺いいたします。

(教育長)
次に、心の教育、歴史読本の作成についてであります。

子どもたちが、人間としての在り方、生き方について考えるに当たっては、先人の功績、伝統や文化等から学ぶことが重要であります。

このため、県教委では、児童生徒が「目標に向かってする努力」、「チャレンジ精神」などを育むことをめざして、吉田松陰や井上勝などの先人の功績等を学校等に紹介するウェブ上に掲載いたしますとともに、平成18年度に作成した「心の教育学習プログラム」では、宮本常一や津田恒美などの生き方を取り上げておりまして、各学校では、これらを活用して、心に響く授業に取り組んでいるところであります。

また、この度の新学習指導要領では、子どもたちの「生きる力」の育成を基本理念として、伝統や文化に関する教育など、教育内容の一層の充実を図る方向性が示されたところであります。県教委では、お示しのありました山口県における先人の功績や歴史などを学ぶ独自の教材について、社会科等との関連を図り、教育関係者や保護者等の意見を幅広く聞きながら、現場と一体となって作成していきたいと考えております。

さらに、家庭においても、ふるさと山口県を誇りに思う子どもを育てていくことが大切でありますことから、先人の功績や歴史などについて親子で話し合うことができる家庭向けの教材を、先ほど申し上げましたウェブ上に公開しておりますが、今後、さらにその内容の充実を図ってまいります。

県教委といたしましては、各市町教委や学校、家庭、地域社会と連携を一層強化して、子どもたちが先人の功績や歴史、文化について学ぶ機会の拡充など、心の教育の一層の充実に取り組んでまいります。

(4) 小中学校の卒業証書授与式について
伝統ある山口県教育の姿を示すためにも、卒業式は厳粛に挙行すべきだと思うが、御所見を伺いたい。

(教育長)
次に、小中学校の卒業証書授与式についてであります。

学校におきます卒業式は、卒業生、在校生、保護者、教職員等がそれぞれの思いをもって参加して、厳粛で清新な雰囲気の中で、新しい生活への希望や意欲、そして感謝の心が醸成できる、人生の大きな節目の儀式であると考えております。

特に、卒業生にとりましては、自らの成長が多くの人に支えられたことへの感謝の念を抱きながら、将来への決意を新たにするものであり、また、保護者の方々にとりましても子どもの成長の証を実感する大切なものであると考えております。

各学校では、このような教育目標の下で、卒業式を考えておりまして、例えば、壇上で卒業証書を授与する場合には、卒業生が皆の視線を浴び誇らしさを感じるなどのよさがあり、また一方、フロアでの授与につきましては、対面式でありますことから、卒業生を皆が間近に見て、一体感が生まれるなど、そのよさがあると聞いているところであります。

県教委といたしましては、各学校は卒業式がその趣旨や関係者の思いを踏まえたものとなりますように創意工夫するとともに、保護者の方々にも十分説明して、実施することが大切であると考えております。

以上でございます。

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