平成23年8月定例議会の一般質問の前段で話した「我が家のツバメ物語」に出てくる
国旗用ポールについている「金の玉」の上のツバメの巣が話題になっています。

(8月議会一般質問の前段での文章です)

『私の事務所の玄関には、国旗を掲げるためのポールが取り付けてあります。その先端に「金色の玉」が付いていますが、5年前の4月、その「金の玉」の上に、ツバメが、突然、巣づくりを始めました。



プラスチック製のポールはツバメがとまるたびに、大きくたわみ、ツバメが飛び立ったあとも揺れが止まらないので、木と針金を使って補強しました
つがいのツバメが飛び交い、数日で、すり鉢状の立派な巣を作り上げました。産卵を終え、2羽のツバメが交代で卵を温めている姿は微笑ましいものでした。

ところが、ちょっとしたスキに、カラスに襲われ、立派なすり鉢状の巣は無残にも壊され、土間には割れた卵が2個落ちていました。
近くの電線の上で、壊れた巣をじっと見つめるツバメがかわいそうになり、「金の玉」の上に、お椀をボンドで固定し、壊れた巣の土を載せてみたところ、2日後、そのお椀の上に巣づくりを始めました。

再び産卵し、交代で卵を温めていましたが、再び、カラスに襲われてしまいました。
巣の周りを恨めしそうに飛び交うツバメを見てくやしさが、こみ上げてきました。

今度は絶対に壊されないように、大きな丼をお椀の上に乗せてみました。すると数日後、ツバメは再び、その丼の上に巣づくりを始めたのです。
決してあきらめないツバメの夫婦に感動しました。しかし、その年は、再び産卵することはありませんでした。

その後も、毎年のようにツバメが巣作りをし、やっと雛が生まれた頃になると、カラスや蛇に襲われ、巣立ちを迎えることできませんでした。

そして、昨年はついに、1羽のツバメも戻ることなく、夏を迎え、ついに我が家での巣づくりをあきらめたものと思っていました。

ところが、今年6月、再びツバメが戻って、丼の上に巣づくりを始め、5羽の雛が誕生しました。

順調に生育し「今度こそ」と、事務所を挙げて応援していましたが、7月10日、事務所の職員が巣の上に蛇を見つけました。胴体に3箇所、大きなくびれがあるのを見て、3羽食べられたと直感したそうです。
それにもめげず、残った2羽の巣立ちのために、必死にエサを運び続けるツバメの姿に感動しました。
7月15日、ついに2羽の雛が旅立って行きました。
6年越しの初めての巣立ちに、ツバメから大きな感動と勇気を頂きました。

「七転び八起き」といいますが、日本人の歴史そのものなのかもしれません。
東日本の復興を願わずにはおれません。
微力ながら今後も出来る限りの支援をして参りたいと思っています。』


岡村家の「ツバメ物語①」2007.4

平成18年5月の「宇部野鳥の会」リレートークより
『ツバメは揺れる「金玉」いや「金の玉」がお好き!?』
我が家の玄関には、壁から斜めに取り付けられた国旗を掲げるためのポールがあります。
4月中旬、そのポールの先にある「金玉」いや「金の玉」の上に、ツバメが何と、巣を造り始めました。
当初は「金の玉」の上に、2羽のツバメが止まっていただけでしたが、泥を置き始め、まさかと思って眺めていると、みるみる間に、丸い巣が出来き始めました。

しかし、場所はプラスチック製の細いパイプの上、ツバメが止まるだけで、ポールはゆらゆらと大きく揺れ、巣が出来上がるに連れて、大きくたわみ始めました。
ツバメは揺れる「金玉」いや「金の玉」がお好きなようです。

心配になりパイプを竹で補強して、針金で動きを固定してやり、5月上旬、ついに高さ12センチのすり鉢状の巣が見事に完成しました。
ツバメは壁に半円形の巣を造るものだと思っていましたが、我が家のツバメの巣は円形、しかも小さな金の玉の上、うれしくて椅子に座り、ツバメの夫婦が仲良く飛び交う姿を眺め「夫婦相和しとはこのことだ」と幸せな気持ちになっていました。
ところが、宇部日報に「第二原の頑張りツバメ」という記事を掲載して頂いた翌日、巣は無残にも落ち、ポールの下には壊れた巣の破片と卵が3個割れていました。
無念そうに飛び交う2羽のツバメを見ていると、悔しさが込み上げてきました。

原因を考えながら、周りを見渡してみると、近くの電柱に大きなカラスが一羽、憎たらしい顔をして見下ろしていたのを見て、犯人はこいつに違いないと直感しました。
何とかしなければと思い、以前、落ちて砕けた巣をテープで造った丸い枠の中に入れたら、再び巣を作り始めたことを思い出したので、金の玉の上に「お椀」を接着剤で固定し、落ちた巣の破片を載せてみました。
すると2羽のツバメは、再びそのお椀の中に巣作りを 始めました。完成した巣の中を覗いてみると、卵が1個生まれていました。

最近、暇さえあれば、側にイスを置いて、ツバメ夫婦の飛び交う姿を眺めていると、なぜか幸せな気持ちになります。
『幸せとは何となく楽しい。うれしい。ありがたいという心から湧き上がってくる感謝の思いだ』と思います。
物やお金ではなく、心の問題ですね。

岡村家の「ツバメ物語②」2007.5

「悲しい結末」

リレートークの原稿を書いた一週間後、再び、例のカラスの仕業か、巣の一部が壊されてしまいました。3日くらい、巣の周りを飛び交っていましたが、ついにツバメは戻らなくなってしまいました。
さて、今年の春はどうかなあと、楽しみにしていました。
3月から4月にかけては、統一地方選挙、自分自身の選挙や、友人たちの市議会議員選挙で忙しく、ツバメどころではなくなっていました。
ところがある日、ふとポールの先にあるツバメの巣を見上げると、一箇所に新しい湿った泥がついているのを発見しました。
しばらく物陰から観察していると、2羽にツバメが、せっせと巣作りを始めていました。

うれしくて、一時間も眺めていました。しかし、またもや、壁際の一部が壊れてしまいました。
それにもめげず、壊れた箇所を補修し、力を合わせて巣作りに励んでいる姿に感動しました。
見ているだけで幸せな気持ちになれました。
昨年、お椀の上に完成した巣より4センチくらい嵩上げした巣が完成し、草の葉を巣の底に敷き始め、いよいよ産卵の時期を迎えたようでした。
ところが、私の不注意から、とんでもない事件が起こってしまいました。
玄関のドアを開けたままにしていたのが、失敗でした。
いつの間にか、2羽とも家の中に入り、吹き抜けの玄関ホールから2階の塾の教室に入ったようです。羽の音に気づけば良かったのですが、何も知らないまま、深夜、鍵を掛けて、帰宅してしまいました。

翌朝、ぐったりとして、玄関ホールのフロアーに、横たわった一匹のツバメを見つけ、ショックを受けました。
回りを見渡してみると、ツガイのもう一匹が窓際にとまり、高いところから心配そうに見つめていました。すべての窓を開け、まず、その一匹を室内から逃がしてやり、弱った一匹を介抱しましたが、すでに瀕死の状態で、1時間くらいして死んでしまいました。

残った一匹が巣に止まって、帰ってくるはずと信じている伴侶を待っているようでしたが、3日後、ついに姿を消してしまいました。
主を失ったツバメの巣を眺め、昨日、壊れかけていた巣の一部をテープで補強修理しました。

来春こそ、この巣から新しい命が巣立ってくれればと願っています。

岡村家の『ツバメ物語④』2008.5

2008年5月1日
今年もツバメが帰ってきました。

我が家の玄関に、今年もツバメが帰ってきました。

今年は、例年に比べ、遅かったので心配していました。
国旗のポールの上に、巣を作って3年目、毎年、あと少しのところで、カラスに襲われたりして、巣がこわれていました。
特に昨年は、事務所の中に一匹が入ってしまい、それに気づかず死なせてしまい、結局、卵を産んだ後、もう1匹もいなくなってしまいました。
今年こそは、立派に巣立ちしてほしいものですね。
5月新たな気持ち、さわやかな生き方をしたいものです。

2008年5月6日
ツバメが本格的に巣作りを始めました。

事務所の玄関先にツバメが巣を作るようになって、10年くらいになります。

猫やカラスなどに襲われたり、毎年、ツバメにとっては苦難に連続。

今年こそは、しっかり見守って上げたいですね。
椅子に座って、眺めているだけで、心が癒されます。
(癒されるほど、傷ついてはいませんが、有難いですね)

2008年5月24日
再建した巣にツバメが再び戻ってきました。

5月18日、ツバメの巣が、また壊れてしましました。
鳥か猫か、はたまたツバメ自身が壊してしまったのか。
巣全体が大きく斜めになっていました。
そのため、朝からツバメが、困ったという雰囲気で、巣の周りを飛び交っていました。
もともとお椀が小さく、仮に卵が孵っても、雛が落ちる可能性もありました。
思い切って、巣を外して、新たにラーメン用の大きなお椀に置き換え、中にもともとあった巣を入れてみました。
白のお椀には可愛い絵が描かれていますが、鳥には色の識別はできないとのこと。
(喜多方ラーメンの器です)
巣の中は、ゆったりとしたスペースができましたが、ツバメが気に入って戻ってくれればいいのですが、、、。

5月24日、ついにツバメが返ってきました。
今日は朝から雨が降っていました。
午後4時、コンピューターの点検に来てくれた友人を事務所の玄関の外で見送ろうとして、ツバメ巣を見上げると、ついにツバメが戻ってきていました。
妻は2.3日前から、来ていたというのですが、私が確認したのは初めてです。
まだ、1羽だけですが、きっと明日には、メスを連れてくる可能性もあります。
夜になっても、逃げる気配がありません。
今度こそは、大切に見守りたいですね。
また、楽しみができました。

岡村家の『ツバメ物語④』2009.5

2009年5月6日
今年もツバメの巣作りが始まりました。

事務所の玄関にある日の丸のホールに、今年もツバメが帰ってきました。
昨年は、つがいの一匹が知らない間に玄関から事務所に入ってしまい、窓ガラスに衝突して死んでしまいました。
結局、卵を産んだまま、もう一匹もいいなくなってしまい、雛をみることができませんでした。
今年は事務所を挙げて応援したいですね。

詳しくはツバメ物語をご覧下さい。
絵本にしたくなるような題材です。
お椀は派手な赤ですが、ツバメには色がわからないそうです。

2009年5月8日
ツバメがいよいよ産卵しそうです。

巣の中には、干し草が敷かれ、産卵を迎えそうです。
30分位ガラス越しに、カメラを構えてツベメが戻って来るのを待っていました。
今年こそ、巣立ちまで気を入れて守るつもりです。

こちらの2羽がつがいです。
お椀には干草があふれそうです。
2羽の動きをみていると、メスらしきツバメのほうが、オスより強そうです。
オスを叱り付けているような泣き声は、そんな雰囲気を感じさせます。

ツバメ物語 アーカイブ

岡村家の『ツバメ物語③』2001.5

プロローグ (換気口の上の巣)


私の事務所に、初めて、ツバメが巣を作ったのは10年前、事務所を新築した直後でした。
最初に作った場所は、ステンレス製の丸い換気口の上でした。
すべり易いのではという心配をよそに、巣はきれい仕上がり、ツバメの建築家としての力に感心しました。
しかし、完成した直後に、3年連続何者かに壊されてしましました。
作った場所が雨樋に近く、蛇にやられたとか、猫にやられたとか、いろいろな声を伺いました。
私は巣の下に棚を付けたり努力はし、 4年前、今年こそはと、網で巣を保護したのですが、やはり壊されてしまいました。
今回は巣の状態から、ほとんど産卵寸前。
産卵場所がなくて困っているに違いないと、かわいそうになり、換気口の近くに、棚を設けて、ガムテープで丸い枠を作り、棚の上に置き、その中に換気口から落ちた巣の破片を入れてみました。
すると、午後からそのガムテープの巣に2羽にツバメが巣作りを始めました。
余程、切羽詰まった状態だったのでしょう。
瞬く間に、巣が完成し、産卵。
メスが卵を抱いている間もそばから離れず、オスが外敵から守っているように見えました。
4羽の雛が生まれ、巣立ちまで、毎日、来訪者の目を和ませてくれました。
いつの間にか、巣立ちが終わり、親の姿も見えなくなりました。
翌年、再びツバメが戻ってきました。
今度は5羽に雛が生まれました。
巣はかなり古くなりましたが、まだまだ使えそうです。

ガムテープの巣の次は、金玉いや金の玉でした。
来年はどこに作ってくれるのでしょうか。
しかし、何としても、お椀の巣から、ツバメの雛を巣立ちさせたいですね。
巣を壊されない、何かいい方法はないものでしょうか。

『人間の究極の幸せとは、子どもや孫の幸せを見届けること』だそうですが、最近の青少年に関わる事件などを見ていると、ツバメの夫婦や家族から、人間が学ばなければいけないことが、たくさんありそうです。